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夕焼けよりも朝焼けが好き 私の旅論-出発は早朝に

朝焼けが好きだ。

東から大きな太陽が出て、力いっぱいに光っているのを見ると、感じる強大なエネルギー。

夜から朝に移り変わっていく時間。暗い場所が明るい場所に変わる、1日の始まりの合図。

朝焼けは美しく、力強い。


「朝早く出発して、夕方には帰る(泊まる)場所に落ち着く」
これが私の旅のスタイル。

朝が苦手な人からすると「朝早くに出発なんて無理無理、自分には関係のない話」と思うかもしれないが、私だって地獄みたいな朝を何度も経験している。

私は朝が苦手ではない(得意でもない)し、気合を入れれば絶対に寝坊しないので、朝が苦手な人の気持ちを正確には理解できない。

それでも起きる時間を知らせるアラームの音を聞いて絶望的な気持ちになったり、次の日の朝が早いことを考えて日中から憂鬱になったりしたことが何度もある。


「このまま朝なんて来なければいいのに」
「朝は嫌いだ」


そんな朝を何度も経験するうちに、考え方が変わり、早朝の出発を嫌悪しなくなった。

朝早い出発は寝る順番が変わるだけ。

公共交通機関で移動する場合、移動中に寝られる。早朝の乗り物は空いていることが多い。出かける準備をして最寄駅まで向かうために寝ることを一旦中断する。でも乗り物に乗ってしまえば、中断してしまった眠りの続きをまた始められるのだ。

たとえば札幌から東京に向かう場合、札幌駅から新千歳空港までのJRは37分、新千歳空港から羽田空港間の所要時間は約90分。合わせて2時間ほどの睡眠を確保できる。

睡眠時間が短いと思うだけでよけいに眠くなるが、布団で寝た時間に移動中に寝る時間を足し、トータルの時間で考えれば睡眠時間はそんなに短くならない。

あらかじめ移動中に眠れる時間を計算しておくと、寝る前から憂鬱になることはなくなった。


朝早くに出発するメリットはその分目的地に着くのも早くなること。それに途中でゆっくりする余裕も持てる。

そのために一度眠りを中断して移動する。それだけで旅のスケジュールはずいぶん変わるもの。


旅の始まりはだらだらするより、早く出発したほうがいい。


月刊nORDINARYではおすすめの便の時刻を紹介するが、朝の出発→夕方の到着の便を選ぶのはこのためだ。

photo by Myriams-Fotos

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