自粛って必要ですか

自粛って必要ですか

大きな災害が起こると「自粛」とかいってイベントが中止になったり、テレビ番組が急に変更になったりしますよね。

東日本大震災のときなんて、バラエティー番組がほとんど休止になり、合間のCMは「AC」だけ。ポポポポーンって何度聞いたことか。

大変な目に遭っている人がいるのに、その影響を受けることなく無事な自分たちが楽しむのはなんか悪いような気がして。

人の気持ちを想像することが苦手な私は、こんなとき被災した人がどんな気持ちなのか何度考えても分からなかったんです。

でも今回少しだけど災害の影響を受けてみて、どんな気持ちになるのかやっと分かった。

もちろん同じ経験をしてもどう感じるのかは人それぞれだから、一般化はできない。でももしも私みたいにこんなときどんな気持ちになるんだろう?って思う人がいれば、私はこう思ったよということを書きます。

だから今回のタイトルは「自粛って必要ですか?」

地震でライフラインの一部が止まる中私が一番気にしていたことは電気。携帯の充電がなくなってしまったら、必要なときに連絡をとることができなくなってしまう。

停電が起きてすぐに携帯は超節電モードに設定した。

友達がみんなグループラインで「地震すごかったね」「大丈夫?」というやりとりを始めたけど、私はほとんど読まなかったし一度無事を知らせたあとはコメントもしなかった。充電がなくなるのが心配だったから。

いつも隙間時間にはSNSをチラチラ見ていたのにそれもしなかった。

それでも1日に数回はツイッターを開いていつもと変わらないタイムラインを見ていた。そこに存在する地震とは無縁の世界を見ていると私は安心した。

自分の周りは大変なことになっていても、世界はいつも通り普通に回っている。みんな楽しそうに日々の暮らしを送っていて良かった。

近くで災害が起きたって、自粛なんて言って楽しいことを禁じて暗い気持ちで過ごす必要はない。あなたの世界はそのままで、災害なんてなかったようにいつも通り生活していてほしい。

そこにあるいつもの日常を送っている人に対してうらみつらみなんて一言も思い浮かばないよ。逆に私はそれに救われたのだから。

被災した人がそうでない人に対して「自粛しろ!」なんて思うことがあるのだろうか?

例えば。

私は山Pのファンだ。彼の夢は東京ドームでソロコンサートを開くこと。子どもができてからは遠征をあきらめているけれど、彼の夢が叶うときだけは現地で公演を見届けようと心に決めている。

飛行機やホテルも手配済みで、コンサート当日災害のために行けなくなったとしたら。それでもコンサートは予定通り開催されるとしたら。

私は行けなくなったことを嘆き、コンサートを延期してよ!!!!と不満に思うのだろうか?

多分そうはならない。彼の夢は私の夢でもあるから夢を叶えられないことを少し残念に思う気持ちは残るだろうけど、コンサートの開催を自粛してほしいなんてことは夢にも思わないだろう。

むしろ自粛なんて絶対にしないでほしい。好きな人には自分の夢をひたむきに追っていてほしいものだ。目の前にそれがあるならただそれをつかみにいけばいい。周りを見て心を傷めたりよけいな迷いを持ったりしないでほしい。

「自粛って必要ですか?」私の答えはNoだ。

被災した人たちだって、被災したからっていつまでも悲しい気持ちでうつむいていなくてもいい。楽しい思いをしたっていい。

地震が起きて停電した。家を出て辺りを見に行った夫は星がきれいだよ!!と言っていた。

次の日もせっかく暗いのだから、花火したいなぁなんて思った。今年は花火できなかったんだ。暗がりの中でお酒も飲んだ。いや、むしろ飲みたいでしょ。

自粛なんて絶対に必要ないと強く思って書き始めたのに、途中で自信がなくなってきた。私がこう言えるのは被害が大したことなかったせいだろうか。家が壊れたり大切な人を失ったり、もっと大変なことが起きていたら…?

それでも自分が不幸になったからって他者に自粛を求めたりすることはないと思う。

私と他者は別ものだから。私が不幸であることは他者には何の関係もない。他者は他者で、誰かに遠慮して喜んだり悲しんだりすることをおさえる必要はない。

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