ストレッチの是非(2) ---ストレッチが急・慢性痛にダメな理由---

我々鍼灸あマ指師は、急性・慢性の筋骨格筋痛の患者さんをよく治療すると思います。そして一般的に急・慢性痛に対して多かれ少なかれ、「少しずつストレッチして下さい」と患者さんにアドバイスすることが多いのではないでしょうか?(少なくとも以前の私がそうでした)

前回のブログで取り上げた「筋肉(ファシア)が痛いといっても必ずしもその部位が収縮しているわけではない=だからこそ、その部位を伸ばす(ストレッチする)ことが理にかなっていない」とのことで、またその部位が痛いのは、「組織がむくんでいる(swelling)か痛みに敏感(敏感化・sensitization)になっているからだ」ということを紹介しました。

そこで、今回は組織の敏感化(sensitization)と、それをどのように痛みを和らげるか(鈍感化 desensitization)を考え、またそういう意味でもストレッチは無意味であろう、ということを紹介していきます。(以下太字の部分は「Therapeutic Stretching -Towards a functional approach」By Eyal Lederman, Elsevier 2013からの私が重要であろう要点を紹介しています。超オススメの本なので、ぜひとも入手して読み込んでみて下さい!)

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