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商談のつもりじゃなかったけど受注に繋がったから分析してみた

こんにちは、favyのしげさんです。

4月末にウェビナーに登壇させていただいたのですが、それをきっかけにご連絡をいただき、ある店舗様に弊社のサブスクを導入いただく事になりました。

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私はセールスパーソンではないので「商談」という感じではなく「サービス説明・相談」という感じで打ち合わをしたのですが、結果的に先方から「契約したい!」とおっしゃっていただくことができました。

自分としてもあまりない機会なので、せっかくだから「なぜ受注に繋がったのか?」を自分なりに振り返ってみようと思います。

通常の商談と大きく違った箇所

今回の非常に大きなポイントとして、「心理的安全性」の違いがあったと思います。
上述のウェビナーのあとでオンライン懇親会があったのですが、その時にもお話しさせていただき、すでに顔見知りになっているオーナーさんでしたので、その点は通常の商談(ゼロベースでスタートするもの)とはかなり違っていたと思います。

また、私がセールスパーソンではないという事は事前に伝えていました。
「商談」となると身構えてしまう人は多いので、「セールスパーソンではない人と話す」という安心感はあったんだろうと思います。
※それがいいのかどうかはわかりませんが…。


BANTに照らし合わせるとどうだったか

営業の世界では有名なフレームワークの1つに【BANT条件】というものがありますが、まずそれに照らしわせて見てみたいと思います。

①Budget(予算)
・ウェビナーで登壇した際に、サービスの概要と金額は説明していた。
・先方もその金額は覚えていて、それを踏まえて問い合わせをくれた。
②Authority(決裁権)
・オーナー本人だった
③Needs(必要性)
・「サブスクで何ができるか」まではイメージ出来ていなかった
 →詳細は次項で
④Timeframe(導入時期)
・営業再開のタイミングで何か新しいことをやりたい、というイメージまでは持っていた

このように、BとAは◯、Nは✕、Tは△という状況でのスタートでした。


SPINに照らし合わせるとどうだったか

もう一つ有名なフレームワークに【SPIN営業】というものがあります。そちらに照らしわせるとこんな感じでした。

①Situation(状況質問)
・客層、客単価、周辺の他店との差別化ポイントをヒアリング
②Problem(問題質問)
・曜日や時間帯別の繁閑の波をヒアリング
・その中でどこを強化したいのか(強みを伸ばしたいのか弱みをカバーしたいのか)をヒアリング
・今後どうして行きたいのか(どんな店?どんな運営?)をヒアリング
③Implication(示唆質問)
・上記②での回答に対して「サブスクを入れなくてもできそうなこと」と「入れないと実現できなさそうなこと」を提示
※コロナの影響もあり「今まで通りの運営」で「今まで通りの収益」にならない可能性がある事も示唆
④Need payoff(解決質問)
・サブスクを活用することでどんなメリットがあるのか
・オーナーの考えるゴールに近付くための説明

正直に言うと、SとPは「質問」をしましたが、IとNは質問ではなく「提案」に近い感じでした。

言い訳になりますが、今回の打ち合わせの前提が「商談」ではなく「サービス説明・相談」でしたので、質問を投げかけて商談っぽくするのではなく、第三者っぽい立ち位置で話していた、という側面はあります。

ただ、(今回の件に関して言うと)それが良かったのかな?とも思います。


他に何を話したか

私が今回の打ち合わせの中で繰り返しお話しした内容がいくつかあるのでご紹介します。

■サブスクは魔法じゃないです

これはサブスクに限らず弊社のサービス全般(SNS広告運用など)に言えることなのですが、「『導入したら終わり』というものではない」ということを何度もお話ししました。
導入したから勝手に来店が増えて売上が上がるわけではないです。
■サブスクは会員券の設定が命です

会員券の設定(会費がいくらで特典はどのようなものか)は、サブスク導入にあたってかなり肝になるポイントです。
お店都合だけで設定しても、お客様から見て魅力的な内容じゃなければ会員数も利用頻度も増えません。
反対に「お客様から見てお得感が強い」設定でも、来店頻度が増えることでお店が損をしてしまうような内容ではやる意味がありません。
「お客様」と「お店」の双方にメリットのある内容にする必要があります。
■PDCAを回すのはマストです

苦心して考えた会員券が思ったほど伸びなかった、ということは十分考えられます。
しかし短絡的に「サブスクやったけどダメだった→サブスクはダメだ」ではなく、「あの会員券設定だとダメだった」という観点に立つ必要があります。
しっかりと結果を分析し、PDCAを回して「じゃあどんな会員券なら成功するだろうか」という活動をしていく必要性を説明しました。


逆に何を言わなかったか

通常の商談であれば、ここからクロージングに入るかと思いますが、今回は「クロージング」は一切しませんでした。

BANTの【T:Timeframe(導入時期)】については確認はしましたが、「じゃあ◯◯ぐらいのタイミングが良さそうですね」という感じで、あくまで「ご相談いただいた内容に対してのアドバイス」というスタンスで回答しました。

また、現在コロナ支援のためのキャンペーンを実施しているのですが、その申し込み期限についてもこちらからは積極的には案内せず、「聞かれたら答える」のみでした。

最終的には先方から「申し込みたいので担当の方をご紹介してください!」と言っていただくことができました。


まとめ

振り返ってみると、実質的には商談であったと思います。
しかし「セールスパーソンからの提案」という感じではなかったことや、事前に顔見知りだったことで、第三者的な立場の人間からのアドバイスというような受け取られ方をしたんだと思います。

私はマーケティングについてはド素人ですが、「なんだかんだ知り合いの口コミは強い」的なことをよく目にします。
今回は企業の中の人であるにもかかわらず、第三者的なスタンスでお話しさせていただきました。その結果バイアスをかけずに話を聞いていただくことができ、導入メリットがしっかりと伝わったのではないかと考えています。

とは言え、説明の組み立て方としては【BANT】【SPIN】などのフレームワークに沿っていました。
特殊なパターンではありますが、それでも効果のあるこれらのフレームワークはやはり素晴らしいものだし、通常の商談でもどんどん活用していくべきだと感じました。


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