見出し画像

プロゲーマー梅原大吾さんは、自分の成長を目的としている

参考文献 『世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」 勝ち続ける意志力』(梅原大吾)

僕は「ストリートファイター」などのゲームや最近のeスポーツ、梅原さんの近況については全く詳しくないですが、数年前、『勝ち続ける意志力』という本を購入し、読みました。その中で特に印象に残ったのは、彼が「自分の成長を目的としている」点です。
普通なら、試合に勝ったり優勝したら喜び、負けたら悔しがるでしょう。あの元メジャーリーガーのイチローさんも、WBCで韓国に負けた時、とても悔しがっていましたし、優勝や、2連覇したときはとても喜んでいました。

しかし、プロゲーマーの梅原さんは違っています。彼は勝敗にとらわれず、自分の成長を目的としているそうです。本には次のようなことが書かれています。
「大会における勝利は目標のひとつとしてはいいかもしれないが、目的であってはいけない。
そのことに気づいてからようやく、勝つことより成長し続けることを目的と考えるようになった。ゲームを通して自分が成長し、ひいては人生を充実させる。いまは、そのために頑張っているんだ、と。」
「大会をひとつの目標にすぎないと考え、自身の成長を目的と決めてからは、大会の結果にあまりこだわらなくなった。勝っても負けても、同じ気持ちで努力できるようになった。毎日やるべきことは、大会の結果に左右されるべきものではない。」
「矛盾するようだが、結果に固執しないと結果が伴う。実体験として持っているので、そのことはよく分かっている。」
「~その結果、勝率は『勝ち』を意識していた頃よりも高くなっている。」など。

なるほど、と思いました。僕もサッカーゲームFIFAでコンピューター相手に試合するときに、「絶対に勝つ」と気合を入れてプレーしたらあまりうまくいかず、そのことにイライラして負けたことがあります。逆に、梅原さんのように、「自分の成長が目的」と考えてプレイすると、失点したときもイライラせず、最後までしっかり戦うことができ、勝てることが多くなった気がします。

「試合に勝たなければ意味がない」「世界一になりたい」と思う人がいますが、誰かが勝てば誰かが負けるわけで、誰かが世界一になったら他の人は世界一になれない訳で…。そう考えると、何より大切なのは個人個人が真摯に努力し、選手としても、人間としても成長することでしょう。それなら誰にだってできますよね。

僕が今これを書いている時点で、サッカーワールドカップが行われていますが、試合の選手の表情を見ると、勝ちにこだわっていて、勝ったら大喜び、敗退したら泣く、という選手がほとんどです。梅原さんのように、「自分の成長を目的としている」選手はかなり少ない、もしくは一人もいないかもしれません。もちろん、何を目的としてやるかは人それぞれなので、批判するつもりはありませんが。

梅原さんがこのような考えに至ったのは、おそらく深く考えたからでしょう。目標と目的の違いは何か?本当に大切なのは何か?といったことを真摯に追求していったのだと思います。
自分も、知的、人格的、霊的に向上することを目的として、努力していきたいと思いました。

お読みいただき、ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?