エスニックの「縦の味」。実は日本の食卓向きなタイ国産オイスターソースをシェフが解説する話。
こんにちは、FARMERS CRAFT MARKETシェフの前田です。
生産者とスパイスとハーブをテーマにしたレストランとマルシェ、加工品の製造を行っているお店でスパイス料理やエスニック料理をご提供しています。
当店ではエスニック料理教室を定期的に開催していますが、「スパイス料理やエスニック料理ってどんなの?」とか、「何が入っていてこの味なのか想像できない」「辛いでしょ?香りが苦手・・」というお客様のお声を頂きます。
そうですよね、確かに、スパイスもハーブも種類も多いし調味料はよくわからないし、食材も何?など最初はとっつきにくさがありますよね。
そんな疑問をお答えしていくため、今回も出来るだけわかりやすくスパイス料理やエスニック料理について解説していきます。
今回は「縦の味 オイスターソース」についてお話します。
※料理の「縦の味」についての解説はこちらの記事をどうぞ
エスニックの「縦の味」とナンプラーをシェフが解説する話。
実は日本の食卓に向いてるタイのオイスターソース
オイスターソースとは、タイ語で【ナンマンホイ】と言います。ナン(ナム)水、マン(脂っこい、濃い)、ホイ(貝)直訳すると、濃い貝で牡蠣+水で牡蠣の水、オイスターソースとなります。
牡蠣を主原料とし調味料として砂糖と醤油、食塩で作られています。牡蠣の水気を切って砂糖と醤油で暫く漬け込みます。その後、その牡蠣をすり潰し醤油を加えて煮ます。その後それを濾過した液体がオイスターソースになります。
他のオイスターソースとの違いで言うと、味の濃さがかなりメーカーによって異なります。塩分や糖分の違いや、濃度や液体の粘度も異なります。この辺は実際味を見てみないとわからない部分が多いですが・・。タイ国産はわりとあっさりとしていて、塩分も糖分も穏やかです。香りは一般的なオイスターソースと一緒です。
和食でいうと、味噌との相性も抜群に良いので、お魚の味噌漬け、豆腐の味噌漬けにもおすすめです。炊きこみご飯の溜まり醤油の代わりや、から揚げの下味などにも最適です。また、シーフードカレーの隠し味は本当におすすめなので是非お試しください。
オイスターソースを使うタイ料理
割とポピュラーな料理に使われていて、炒め物(パッヌアナンマンホイ=牛肉のオイスターソース炒め)、ガパオライス、カオマンガイ等にも入っています。
家庭での使い方は?
通常使うオイスターソースと同様ですが、一般的なオイスターソースと比べると、わりとあっさりとし塩味や甘みも穏やかなので、中華料理でお使いの場合は少し他の調味料や、塩、砂糖などで補う事も必要かもしれません。反対にご年配の方やお子様には丁度よい濃さや塩味だと思います。
合わせ調味料でのおすすめの組み合わせは
オイスターソースとお酢、砂糖を1:2:2で混ぜ合わせて仕上げにお醤油で塩味を調整すると酢豚や酢鶏の調味料に、ナンプラーとオイスターソースを1:1.5で合わせると、ガパオのタレや、野菜炒めにも最適です。
相性の良いスパイスやハーブ
煮込み系はクローブ、シナモン、カルダモン、スターアニス、の他セロリやネギなどもお勧め、炒め系ですとブラックペッパー、唐辛子、ニンニクや生姜、タレですと一味唐辛子、マスタード、タイムやローズマリーの風味とも相性抜群ですよ。
使い方の注意点
お醤油に比べると、塩分はあるのでお醤油の代わりにはなりづらいです。味も風味もうま味の抜群に良い反面、飽きやすいので少し足りないかな?程度が適量かと思います。
どこで買えば良いの?
ネット通販やアジア食料品店などに置いています。他国のオイスターソースともかなり異なるので、色々原産国で食べて自分好みのオイスターソースを探すのも良いかもしれません。
国産の丁寧に作られたオイスターソースもあります。こちらも是非試していただきたいですし。自家製で作る事も出来ます。
ここからは、手抜きオイスターソース料理をご紹介
【材料】
市販の焼きそば 食べるだけ
その付属の粉調味料 通常の半分
お好きな肉、野菜 適当
水 50g
オイスターソース 麺150gに対して、10g程度
お醤油 麺150gに対して、5g程度
【作り方】
市販の焼きそばの作り方通りに従い、調味料を入れるタイミングで、水50mlとオイスターソースを入れて作る。最後にお醤油で味の濃さの調整をしてください。
【ポイント】
市販のソース味でも、塩味でも、可能です。水と一緒に入れることで馴染みやすくなります。
ぜひ、お試しください。
そんなわけで、今後もスパイスやハーブについて発信していきますのでフォロー宜しくお願いします。
プロフィール
FARMERS CRAFT MARKET
《FCMの料理教室》
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