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人事考課は何のため?

こんにちは。
フェリタス社会保険労務士法人の石川です。

あるお客様から、「賞与額に納得いかない社員が、人事考課結果の説明をして欲しいと言ってきている」と相談がありました。

その会社では人事考課を10年以上前から取り入れているらしいのですが、評価項目や結果については従業員に開示されていないそうです。
そういえば、私が新卒で働いた会社も人事考課は行っていましたが、当時、評価項目や結果は開示されず、面談も行われていなかった記憶があります。
私自身はそこに不満を感じることはありませんでしたが、同僚の中には、
「評価の基準が分からない」
という不満を漏らしている人は居た気がします。

そもそも、人事考課は何のためにやるのか?というスタンスも会社によって違うので、開示することが一概に良いことだとも思いません。
ですが、個人的にはお客様から人事考課作成を頼まれたときは、評価項目は開示を前提に作成しています。

私は、人事考課表というのは、会社から「こういう方向で頑張ってほしい」というメッセージだと思っています。
人の価値観は色々なので、自分では「すごく頑張った!」と思っても、会社からすると「そこじゃないんだよなー」というのはよくある話です。

今回ご相談いただいたケースでは、賞与額に不満を持った社員は管理職で、現場の作業自体は問題なくできていて、自分でも「この作業を頑張った。誰よりも早くできる」と言っているのですが、
会社が求めているのは「管理職としてのスキルアップ」です。
評価項目には管理職としての項目がありますが、そこの評価が低いため、賞与額も低くなっています。

結果的に、本人に評価項目を見せたのですが、本人は「そんな所を評価されているとは知らなかった」と言っていたそうです・・。

仕事をしていく中で、少しずつスキルも身に着き、作業も早くできるようになり、成長を実感できる場面も増えてきますね。
一方で、等級が上がると今までより一段上の視座で仕事を捉える力も求められます。

もちろん、人事考課というのは、あくまでもその人の一部の評価であり、それがその人の全てではありません。
しかし、何を求められているのか?ということが分からずに、「頑張っているのに、評価されない」というすれ違いを避けるためには必要な物だと思っています。

人事考課は本人と組織のコミュニケーションツールであり、また、本人が自身を振り返ることで、成長を実感したり、次の課題を設定するためのものだと思います。

「人事考課面倒くさい」「意味ないじゃん」と思う人もいるでしょうが、改めて「我社は何のために人事考課をするの?」を考えてみませんか?