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柳には鼓もうたず歌もなし

こんばんわ、唐崎夜雨です。
この写真はシダレヤナギの花です。
誰も見向きもしてくれませんが、柳好きなわたくしは見ておりますよ。

というわけで、其角の句。

柳には鼓もうたず歌もなし

桜には歌え踊れとなりますが、柳の下ではそうゆうことにならない。花見はあっても柳見はない。

あたりまえじゃないか、と思われるのも承知してます。でも、其角がそれだけで句にするだろうか。

ここで江戸の画家、英一蝶が登場。彼の代表作のひとつに「朝妻舟図」というものがある。
以下Wikipediaから引用。

烏帽子、水干をつけた白拍子ふうの遊女が鼓を前に置き、船に乗っている絵は、五代将軍徳川綱吉と柳沢吉保の妻との情事を諷したものであるという。一説に英(一蝶)が島流しされたのはこの作品が原因であるという。

この寂しげな白拍子の舟は岸にあり、岸には柳が描かれる。気になったらご自身で検索してみてくださいませ。
英一蝶は俳人でもあり芭蕉や其角とも交流があった。
こうゆう話を知るとただの花見や柳見ではないと察せられる。

花柳界という言葉がある。柳腰という言葉もある。柳はどこか艶っぽい。とりわけ水景にあうと思っている。

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