ドキュメント72時間 年末SP2022 After Essay

今日12/30の昼から夕方にかけて放送された「ドキュメント72時間 年末SP2022」。
NHKの冬、ひいては年末の風物詩として恒例化しつつあるこの番組について今回もAfterEssayと称し、個人的雑感を徒然と綴っていく。

その日のうちに付箋1枚1枚にすべての回の書き込み作業とその付箋を貼るためのB4程度の紙でフォーマットを作成。
サッカー等で選手達に動きの説明をするのに用いられるボードをイメージして頂きたい。
(1位から順に)下記を予想順位として最終決定した(投票は予想1位のみ)。

1. ”どろんこパーク” 雨を走る子どもたち
2. 巨大模型店 プラモに心ときめいて
3. 巨大スケボーパーク 乗り心地は上々だ
4. 長崎 ハンカチなびく海辺の駅で
5. 看護専門学校 ナイチンゲールに憧れて
6. 宮城・生花店 あなたを思う春に
7. 絵本専門店 わたしの物語
8. 冬の終わりに 移動スーパー 集落をゆく
9. 福岡 あの日の遊園地は永遠に
10. 沖縄 今日も”ゆんたく”市場で

さて、ここから結果発表と行こう。

11位 青春のパチンコ台に会いたくて

2022年11月4日放送。
今年の年末SP放送に先駆け、12/25に発表された。
パチンコという物に疎い私にとっては、地下にあった銀の玉の溜まり場が見ることが出来たりと裏側を知ることが出来て良かった。
使われなくなったパチンコ台を置いている店もさることながら、店内の一角に古雑誌(恐らく私が生まれた頃かその少し前か)が置かれていて、レトロ感、ノスタルジックな雰囲気を感じた。
また、店内のマイクパフォーマンスは圧巻だった。

10位 冬の終わりに 移動スーパー 集落をゆく

2022年4月8日放送、予想8位。
ひかえめだけど温厚な夫とお客さんの名前や好みを全部覚えている明るく元気な妻。移動スーパーのご夫婦のキャラが好きな回だった。
ちなみにあのトラック、こちらでも同じ会社の車が走っているのを何度か見掛けた。
スタジオで五郎さんとおさむさんが「(お客さんの名前覚えてると)何かあった時に発見が早いよね」的なこと話していて、なるほどと膝を打つ思いをした。

9位 絵本専門店 わたしの物語

2022年6月10日放送、予想7位。
絵本は子供だけでなく大人も楽しめることを知った回。
保育士さんの手遊び歌、めちゃくちゃ可愛すぎてTVの前で一緒にやってしまった視聴者は私。
閉店後の絵本バー、店主さんが朗読する声が凄く良かったので通い詰めたい。
OPで「はじまり、はじまり」とイーゼルに立て掛けたオレンジ色の本?にタイトルテロップを表示したり、EDで出入口まで一気に引くとセピア調の画面になり、絵本の表紙を閉じて終わるという演出?も凄く好きだった。

8位 福岡 あの日の遊園地は永遠に

2022年2月25日放送、予想9位。
おわかれシリーズと呼ばれる閉店ものだが、(悪い意味ではなく)「オクトパス」や「ジェットコースター男」等、何処かコミカルでくすっとしてしまう所が多かった気がした。
小学生の男の子達や母親と来園してた兄弟に取材していた女性スタッフの方が兄弟とハイタッチしたりしてたけど、子供好きなんだろうかと気になった。
中盤に「そうして回る」が流れるの凄い良かったけど、もう終わり!!?とびくっとしてしまってすいませんでした…。

7位 真冬の津軽の列車にて

2022年3月18日放送。
するめが焼けるストーブ列車が舞台となった回。
同じ東北在住者だが、津軽ほど雪が降らない地域なので、吹雪の中、時間通りに運行する運転士は凄いと思った。
雪で車が立ち往生してしまい、駅員に助けられた女性が大量のジュースを抱えてお礼に訪れるシーンに、「助け合って生きていく」地元のあたたかいつながりを感じた。

6位 山陰・国道9号線 うどん自販機ありけり

2022年9月30日放送。
最初、このタイトル見た時「これなの?」と随分古風なタイトルに意外性を感じた、うどん自販機シリーズ第2弾。
今夏放送された歴代BEST10で1位を獲得した「秋田 真冬の自販機の前で」の方が好きだし、10位以内には入らないだろうと軽く見ていた。
見てもあまり響かなかったので書けなくて申し訳ないが、世の中にはもっと面白い自販機がいっぱいあるので、来年以降は違う自販機の72時間が見てみたい。

5位 ゆめまぼろしのテーマパークへようこそ

2022年1月7日放送。
この回、最後まで10位以内に入れようか迷った末に、11位辺りだろうと踏んで入れなかった。
何故なら、あまりに独特で斬新さがあり、今までにない系統だったからだ。
だけど、何処か芸術や「古き良き」を感じ、美術館のような博物館、ある意味ワンダーランドで不思議な空間だった。
取材を受けた方皆日本人だったけど、外国の方が見たら何を思うだろう。

4位 知床半島の秘湯にて

2022年10月28日放送。
(下を隠してるとはいえ)裸、裸、裸のオンパレード。
「一緒に入ろう」と取材クルーを誘ったり、女性が下の話をしたりと地元の人達のオープンで豪快な感じに思わず笑ってしまった。
秘湯を運営(清掃等を行っている)している愛好会の方から怒られてしまって、男性(東京から来た)が青ざめていたが、番組終盤で「マナー違反には厳しくする」みたいな言葉を聞いて、なぁなぁな感じじゃないのが良いなと思った。

3位 巨大模型店 プラモに心ときめいて

2022年5月27日放送、予想2位。
この回の見所は何と言っても、3万もする大型船の模型を買って、さらに基盤とか付けて動かせるようにしたいと話していた少年。
外国製の商品なのか、説明書が全部英語でも「失敗は成功のもと」とやる気を見せた姿を見て、応援したくなった。
後日談で忙しさに追われながらも着々と制作を進めているそうで、こちらも嬉しくなった。

2位 看護専門学校 ナイチンゲールに憧れて

2022年1月14日放送、予想5位。
正直こんな上に来ると思っていなかったが、本放送時の公式Twitterで「試写でうるっと来てしまった」と書かれていたのを思い出した。
戴帽式を控えた学生達を中心に描かれていたが、ベッドメイキングの再試験に向けて練習を重ねる学生2人の姿が印象的だった。
最後に合格して、廊下で待ってくれていた他の学生と抱き合って涙を流しているのを見て「頑張りましたな」と胸が熱くなった。

1位 ”どろんこパーク” 雨を走る子どもたち

2022年9月2日放送、予想1位。
あの、格が違った。他の回と比べて。
「秋田 真冬の自販機の前で」、「大病院の小さなコンビニ」と並ぶくらいの番組の歴史に残る名作。
何なら、今後歴代BEST10がまたあるなら、絶対入れるだろうし、上位に来るだろうと思えるレベル。
子供達のピュアすぎる感性と笑顔、その裏にある生きづらさ。
大人の手を極力借りずに自分達の力で乗り越えていくたくましさ。
大人がいつの間にか忘れていた物を思い出させてくれるようなきらめきに思わず泣きそうになった。
タイトルからエモいし、誰かと語りたいレベルですべてが良すぎる。全大人が見るべき回。

予想10位以内だったけど圏外だった回について

左の番号は予想順位、右の()内は放送日

3. 巨大スケボーパーク 乗り心地は上々だ( ’21 12/3)
「ひとりだけどひとりじゃない」、誰かと一緒に上手になっていく感じやスケボーの奥深さが凄い好きだった
4. 長崎 ハンカチなびく海辺の駅で(7/22)
隣町に遊びに出掛けるという男子3人組が電車来た時に駆け出していく所や終盤に出てきたカメラが好きな男の子がスタッフやら景色やらを撮ってる所がほほえましくて良かった
6. 宮城・生花店 あなたを思う春に(4/15)
単純に花が好きなのとバドミントン部の顧問の先生が震災の犠牲になってしまった教え子に祈りを捧げるシーンが好きだった
10. 沖縄 今日も”ゆんたく”市場で(5/20)
「話す(ゆんたく=(沖縄の方言で)おしゃべり)」ことでつながっていく、地元の人達のあたたかさが良かった

総評

2020年に放送されたキャバレーの回からだろうか、「ゆめまぼろしのテーマパークへようこそ」や「真冬の津軽の列車にて」のようなレトロ感を感じるような回が多くランクインしてきたように思える。
今は令和で昭和や大正がもう遠い時代になってきているからだと思った。
来年はそこを視野に入れて選考したい。
「”どろんこパーク” 雨を走る子どもたち」を見て、「生きづらさ」を抱えているのは子供も同じで、親じゃなくても親御さんが苦悩をカメラの前で吐露する場面では言葉のひとつひとつが胸に刺さった。
上述を理由に投票したが、自分が投票した回がはじめて1位を取ったということで最高の年越しが出来そうだ。
来年はどんな名作に出会えるだろうか。
個人的には、先程挙げた自販機(そば・うどん以外)回やおもちゃ屋さんの回を見てみたい。
新作のラインナップを見て、発狂した私は明日をすっ飛ばして一足先に年を越したくなった(「最高の年越しが出来そう」って書いたくせに)。

さて、今年も残りわずかということで、これでnote納めすることにしよう。
今年もたくさんの方に閲覧頂けて、大変嬉しゅうございました。
2023年もゆるゆると日常のあんなことこんなことを綴っていきますので、宜しくお願い致します\(゚ー゚*\)( ノ* ゚ー゚)ノ