例の件について思うこと

私にはもう関係ないことだと思っていた。
性加害のことではなく、事務所に対してだ。
ニュースが出た直後はそう思っていたし、会見も見ておらず、Twitter(現X、ここではTwitterとする)でその様子を読んだ程度だった。

性加害は女性に限らず、誰にだって起こりえることだ。
ネットでそんな記事を読んだことはあるが、この件が数年の時を経て明るみに出たことで、多くの人に周知されたのではないのだろうか。

しかし、黙っていられない件が起きたのは、会見から数日ぐらい経った頃だった。
某大企業が嵐の相葉さんとの契約解除を検討している、という記事をTwitterで見掛けた。
え、相葉さん関係なくない?
その後、結局どうなったのかは分からないが、私は衝撃を受けた。

同じ頃、私が推していた20th Centuryの3人が担当していた男性化粧品のCMも中止になったと発表された。

それからも「契約をやめる」とか「起用しない」という旨の発言をしている企業を見掛けたが、私が1番酷いと思ったのは、某全国チェーンのファーストフード店のポスターだ。
起用されていたSnow Manの(名前すら分からないほど詳しくないが)2人の顔にテイクアウトに関するお知らせが書かれたシールのような物が貼られていたのだ。
Twitterでこの件を知ったのだが、流石の私もこれは酷すぎると思った。

Twitterでは不買運動も起きたりした。
私にとっては、腹いせのように思えて、くだらなかった。
「推しが大変お世話になりました、またいつか宜しくお願いします」で良いのでは?
推しがきっかけでその商品を知ったとかもある訳だし、大事なのは「推しがいるから」よりも「その商品を今後も愛用したいか、その商品が好きか」じゃないだろうか、と私は思う。

ジャニーズ狩りみたいなことになっている。
所属タレントは誰も悪くないのに。悪行に加担した訳じゃないのに。
叩かれるのは、加害者だけで良いのに。
悪者扱いする方の気が知れないし、される側を思うと胸が痛い。
誠実に、真摯に、仕事と向き合ってきたタレントの仕事もなくなっちゃうんだろうか。

ファンもきっと同様なのだろう。
これは私の実話なのだが、家族(や身近な人)に「ジャニーズ好きなんです〜🥰🥰」と公言されたら、「あ、ジャニーズ好きなんすね、へぇ…(引きつった笑いで頷く)(ヤバい人なんかな、関わらんとこ)」となるのか?
皆が皆、頭可笑しい人じゃないのに?
何も知らない連中に、コイツ頭可笑しくなったと思われたり、冷やかされたり、先入観持たれるのは凄く嫌だ。

留まるか、退所するか、事務所移籍するか、退所して芸能界からも身を引くか、その選択肢を迫られてる人もいるんだろう。
しかし、退所した所で、「あの人、元ジャニーズなんだって」的な経歴?はずっと付いてくると思う。

社名を変える動きもあるが、変えた所でその悪行をチャラに出来る訳がない。
社長が代替わりしたって、解決出来るような問題でもないし、自身を傷付けられた被害者の苦しみや辛さはなくならないのだ。
その十字架を背負って、存続させる覚悟はあるのだろうか?
「はい」か「いいえ」で答えるだけなら、いとも容易いことだが、言葉通りに実行するのは、挫折しそうになるほど果てなく苦しく辛いことだろう。

今は辛くとも、いつかは落ち着いて、CMでも番組でも色んな舞台で輝いてくれると信じている。