『「ふつうの子」なんて、どこにもいない』

『「ふつうの子」なんて、どこにもいない』(木村泰子 家の光協会)
http://www.ienohikari.net/book/9784259566241

大阪市立大空小学校の初代校長として、障害のある子もない子も共に学ぶ「不登校ゼロ」の学校をつくった著者による子育て論。「ふつう」であることが強要されがちな日本社会であるが、これからはひとりひとりが自分の考えをもつことがますます重要になると思う。暴れる子、机をガタガタさせる子など、通常であれば特別支援学級の対象となる児童への対応は本当にご苦労も多かっただろうと思う。
ただ、このような取り組みに全面的に賛成という気持ちにもなれない。(父)の子ども時代に、同じクラスに知的障害がある子がいて、授業中に歩き回ったり、他の子の名札を引きちぎったり、彫刻刀を振り回したりなど、かなりいろいろなことがあった。傍から見れば、そのような子を普通学級で受け入れることは美談なんだろうけれど。いろいろ新しい取り組みをする学校の校長が脚光を浴びることは多いけれど、他の先生とか、子どもとかの言い分も聞いてみたい気がする。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?