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【議会報告会を開催しました!】 〜令和6年第1回定例会編〜

こんにちは!FIFTYS PROJECTです!

4月5日に武蔵野プレイス(+オンライン配信)で開催した議会報告会を開催しました。

8名の市議会議員/区議会議員の皆さんから、令和6年第1回定例会についての報告やこれまでの活動、今後取り組みたいこと、市民の皆さんへのメッセージなどを各10分でお話しいただき、会場から質問を受け付けました。

今回は、議員の皆さんからの報告と会場での質疑応答の内容を当日の発表順にまとめました。

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石森 愛 さん(練馬区議会議員)

 練馬区議会は質問の順番や時間が厳しく、形式的な面がある議会です。前例のないことをやろうとすると人づてにチクチク攻撃されたり、「ムラ」社会のような部分もあります。また、会派と自分の考えの間の板挟みになり、精神的にしんどい時期もありました。決算の時期には議事録を読んで考えるのですが、その頃は、自分にこんなことできるかな…とインポスター症候群のようになっていました。
  それも3月の予算の時期には質問の仕方ややりとりに慣れてきており、質問を作るのが楽しくなっていました。また、トイレに生理用品を置くことなど、今まで議会で議論されてこなかった話題について質問できていることに意義も感じています。
  議会はいろんな邪魔や意地悪をされることもある場ですが、ここで私たちが連帯し、ぎゅっと歯を食いしばり、とどまることが大事なのかなと思っています。
 また、皆さんにお伝えしたいのは、声を上げることの大切さです。どんな形でも声を伝えてくれることが新しい動きになっていくので、私にでもSNS上でも匿名でもいいのですが、声を上げることは大切だなと思います。

鈴木 ちひろ さん(国分寺市議会議員)

 選挙では気候危機対策とジェンダー平等の2つを掲げて当選し、これまで議会では、気候市民会議の実施や公共施設の再エネ化、災害時の避難所運営の改善、同性パートナーシップ制度の拡充、包括的性教育の促進などを訴えてきました。
 例えば、市はゼロカーボンシティを目指しているにもかかわらず、これまではハード面の政策がなかったんです。驚くべきことに公共施設の再エネ比率は0.26%だったのですが、クリーンな再エネに!とネチネチ質問していたら、「新庁舎の再エネ率は100%に」ということになり、この一年やってきてよかったと思いました。
 議員2年生としての喫緊の課題は、再開発です。私は国分寺の個性的な街並みを残したいので、老朽化ってなんだろう?まちづくりって誰のため?ということをしっかり考え勉強し、国分寺のまちづくりについて考えていきます。
 市民の方に言いたいのは、「議員はリーダーではない。あくまでレペゼン、代弁である者」ということです。私らしさを忘れずに、市民の皆さんとも一緒にやっていきたいです。

西崎 ふうか さん(豊島区議会議員)

 私は最年少かつ唯一の20代議員として、3番目に大きな6人の会派で活動しています。1〜2期目の議員しかないので、他の会派から暗黙のルールについて言われて驚くこともありつつ、頑張っています。
 まず、公約の一つに掲げたファミリーシップ制度の導入については、少しでも早くより当事者の方に寄り添った政策として導入してほしいとしつこく質問などで取り上げています。男女共同参画推進会議で議論されるので、傍聴して自分なりに圧をかけているところです。区の広報に傍聴の案内が載っているので、皆さんもお時間があるときにはぜひ見に行ってみてほしいです。
 私が要望し新年度予算に反映された点は主に三つ。性自認・性的指向に関する専門相談窓口の設置、スクールソーシャルワーカーの増員、学童保育の会計年度任用職員の報酬アップです。区の予算の3/4くらいは皆さんの税金、そしてその使い道を最終的に決めているのは議会なので、皆さんにもぜひ注目してもらえたらなと思います。

てらだ はるか さん(杉並区議会議員)

 杉並区議会は質問の機会が多い議会で、年4回の一般質問、他に委員会でも自由に発言できます。例えば私は、選挙の時に助産師さんが声をかけてくれたご縁で、産後ケアを取り上げました。そうやって皆さんからの声について調査し、一般質問する、ということがやりやすい議会でもあります。
 現在杉並区は子どもの権利擁護に関する条例づくりに向けて動いていますが、関わる人たちの子どもの権利に対する意識が変わってきたなと1年を通して感じています。ただ、権利について「義務とセットで」と言う人がいるので、これからの1年は、これまでの議論を踏まえたより良い条例制定に向けて闘っていかなければと思っています。
 皆さんへのお願いとして、一つ目は、自治体のアンケート調査への回答です。意見はちゃんと読んでいるので、ぜひ参加してほしいです。二つ目は、自分の関心ごと・好きなことで繋がりを保ちながら、話題があったら政治の話を振ってみたり、いろんな話をしてもらえたらと思います。

さこう もみ さん(武蔵野市議会議員)

 武蔵野市は26人中12人が女性で、無所属が多い議会です。これまでの30-40年くらいをかけて5%ずつくらい女性が増えており、子育てと両立している先輩議員も多く、自分のライフプランも考えられるような議会です。
 実際に質問したこととしては、予期せぬ妊娠とその支援体制の強化と、妊娠に関連するグリーフケアの重要性です。妊娠から子育てに繋がらないケースが論点から抜けていることを指摘した結果、健康に関する大きな計画に「予期せぬ妊娠支援」が入り、長期計画では、妊娠に関する内容が子育てだけでなく健康関連の部分にも入りました。妊娠が必ずしも子育てにつながるわけではないと市がスタンスを変えたことは大きな成果だと思っています。
 もう一つ、防災に関して、女性や日本語を母語としない人など、災害時に弱者となる人が誰なのかを考えて対策を改善していくこと。「来年の市の防災訓練までにはやさしい表記に変えます」という答弁をもらったので、楽しみにしています。

やがさき さやか さん(渋谷区議会議員)

 渋谷区はパートナーシップ制度を先駆けて導入しましたが、その後あまり進んでおらず、多様性に力を入れようという動きはありますが、ヘイトとも言える一般質問をする議員もまだいます。
 そんな中で注目すべき「渋谷区人権を尊重し差別をなくす社会を推進する条例」について、賛成反対を述べた上で議案の中身について指摘する討論の場で発言しました。
 例えば、様々なマイノリティ性や特権性に関する区の職員の教育・研修制度の充実を求めたり、「ハラスメントと感じたら言ってください、ハラスメントと判断したらきちんと対応します」という内容に対しては、「判断」はきちんと第三者機関がするのか?と指摘しました。表向きの言葉ばかりで実態が伴わない条例にならないように、今後も注視していきます。
 また、1月からは一人会派で活動しています。すべて自分の責任で、一から自分で学べるのはありがたい機会ですが、女性一人なので、関係性を作っていくにも課題がたくさんあります。今後は、ぜひ若い人、親族に政治家がいない人、秘書経験がない人など、新しい人が議員として挑戦できるような環境づくりにも、頑張って取り組んでいきたいです。

おの みずき(世田谷区議会議員)

 まず、議員のお仕事について。本会議や委員会での質疑、決算案審査、予算審査、他にも議案の審議、市民からの請願の審査、区政相談の対応、勉強会や視察、調査・研究活動など、いろいろあります。
 次に、どれくらい「働いて」るのか数えてみたところ、公務として出席すべきなのは125日くらいでした。この1年間の実績について、私の本会議と予算・決算特別委員会での質問数は88個で、公約に掲げた22個の政策のうち、少なくとも一回は関連する質問をできたのが45%くらいでした。
 来年度予算に反映されたのは、世田谷版気候市民会議の実施、生活保護世帯出身の若者向けの給付型奨学金、女性支援新法の実施体制検討の3つです。また、女性管理職比率やスポーツ、まちづくりなど、あらゆる分野でジェンダー主流化を訴えてきました。
 最後に皆さんにお伝えしたいのは、議員でないうちもできることはたくさんあるということ!まず、自分の自治体の予算概要を見ていただきたい。その自治体が何をやりたいのかが一目瞭然です。また、会議録を見てみると、自分の気になる話題が実は取り上げられていたりします。議員に連絡したり区政報告会に行ってみるのもいいと思います。

ひがし ゆき(品川区議会議員)

 品川区議会では、一般質問が年1回しかできないのですが、そこでは、医療的ケア児への支援、包括的性教育、ジェンダー平等と性の多様性などについて一般質問しました。一方、予算委員会や決算委員会での発言機会は結構多いんです。例えば、カウンセリング相談の中に性的マイノリティの方も相談できるという情報を得ていたのですが、やはり専門の相談窓口の設置が必要ではないか?と訴えたところ、今後「にじいろ相談窓口」ができることになりました。
 また、産後ケアの事業がありますが、電話し郵送で紙が届き、記入・返送してやっと予約できるというアナログな予約方法で。せっかくいい事業なのだから、予約方法は今の時代に合わせようよと伝えると、今後ネット予約の導入を調整してくださることになりました。
 こういう細かいことに気付けるのが議員の役目だなと思います。できない理由を聞いて解決への道を具体的に考え、みんながいるところで質問・問題提起する。それが議事録に残り、他の人たちの声があわさって連携していくことで、実現につながるということを実感していますし、議員のやりがいでもあると思っています。

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以上、議員1年目の議会で力を込めて取り組んだトピックや、議員1年目で感じた現実や困難さ、議員としてのマインドセット、そして今後取り組んでいきたいことや市民の皆さんへのメッセージなど、短い10分という時間をめいいっぱい使ってお話いただきました。皆さんのそれぞれカラーがある素敵な報告でした。

「選挙で選んで終わり」ではなく、その後も応援する議員の活動をフォローし応援していく。これもFIFTYSが大事にしたいことの一つです。
今後も議会報告会を開催していけたらいいなと思っていますので、お楽しみに!

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FIFTYS PROJECTとは?

私たちは政治分野のジェンダー不平等の解消を目指し、20代・30代の女性(トランス女性を含む)やノンバイナリー、Xジェンダー等の方に対して2023年4月統一地方選をはじめとした地方議会議員選挙への立候補を呼びかけ、一緒に支援するムーブメントをつくろうと活動しています。



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