大ピンチの企業を救う、マクドナルドの財務戦略。中小企業でも応用できる「時間軸を稼ぐ」一手とは。
はじめに
企業の赤字が止まらず、ドンドンお金が無くなる事がはっきりと分かる。これはかなりの恐怖感を伴う出来事です。
そんな時にどんな手を打つのが効果的なのでしょうか?実際にそのような状況から復活した企業が行った施策とは何でしょうか?今回は、そんな荒波を見事乗り切った企業、マクドナルドについて。
(https://ircms.irstreet.com/contents/data_file.php?template=1553&brand=74&data=251498&filename=pdf_file1.pdf)
マクドナルドは、2015年に異物混入事件を起こしてしまい、大きな大きな大きな騒動になりました。
そして、当然その騒動はマクドナルドの業績を直撃。
えげつない赤字を計上してしまいます。
それと同時に、現金も物凄い勢いでなくなっていきました。
しかし、ここからマクドナルドは凄かった。マクドナルドはリカバリーの為に様々な手を打ちます。その甲斐あって利益はどんどんと回復し、見事にV字回復を果たしています。
マクドナルドは、この施策を実行する為の時間を銀行からの調達で稼ぎました。中小企業がこの事例から学べることは、ピンチの時の、再生までの「時間軸の稼ぐことの重要さ」でしょう。
このような時間軸を稼ぐ際に必要な考え方は、少々応用すれば中小企業も使える戦略ですので、手札の一つとして頂けるといいかと思います。
飲食店業は季節性があまりなく、固定費が大きいビジネスモデル
その前に、マクドナルドの異物混入事件がどれだけのインパクトがあったのかを測る為に、複数の企業を比較して飲食店業の前提条件を見ておきましょう。
まず、飲食店業は人の「食」を扱う企業です。その為、3ヶ月毎の売上推移を確認しても、売上に季節性がほとんどといっていいほど見当たりません。(KFCだけ、ある時期に売上がポンと上がっています。チキンを売るので、クリスマスのある期に売上が伸びてるんですね。)
このように、ある程度安定して売上が見込める業界ですが、マクドナルドの事件はこの売上に大きな影響を与えました。
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