メルカリに見る「出してもいい赤字と出してはいけない赤字」の違い。そして事業で磨くべき5つの数字と損益構造について

はじめに

今回は、メルカリの決算書を使って、「投資をすればするほど伸びている事業」と「まだまだこれからの投資フェーズの事業」の違いを見ていきたいと思います。

企業の投資とは、当然「調達・投資・回収」のセットです。投資フェーズにある事業の損益構造はどうなっているのか。そして回収フェーズにある事業の損益構造はどうなっているのかなどを見ていきましょう。

更に具体的にいうと、国内メルカリは「回収フェーズ」であり、投資をすればするほど回収ができるような構造になっています。一方、海外メルカリは「投資フェーズ」。
つまり、現段階でこの企業の財務を確認すると、「回収フェーズ」と「投資フェーズ」の両方の財務構造を確認することもできるのです。

そのような状況に置かれた事業の特徴なども確認していきたいと思いますので、高度なビジネスモデルの基準値の一つとして見て頂くといいかと思います。

それでは、確認していきましょう。

メルカリは中古品業界の仕組みを破壊した


まず、基本的なビジネスモデルから確認していきたいと思います。
メルカリは、「消費者が不要になった商品を売買する場を提供する」というマーケットプレイスです。

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