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私の感覚は、なかなか理解されない。

日々、適度に緩く、締めるとこは締めて…を意識しつつ生きてるつもりの、このはなさくやデス。

最近、過去に書いた私の記事を読んでくださっている方たちがいらっしゃるようで…嬉しいです♡ありがとうございます!
そして、自分で過去の記事を読んでみてハッとすることがあります。

┐⁠(⁠´⁠д⁠`⁠)⁠┌なーんも成長してない!私。
でも、多分、『基本的な思考』はブレないから…『芯がある』とも言える。

✧⁠◝⁠(⁠⁰⁠▿⁠⁰⁠)⁠◜⁠✧The Positive!

私の感覚には『癖』がある。その癖こそが『プロ意識』なんだけどな。

今日はそんなお話です。

今日、私がネタにする『感覚』とは『感情を生み出す種』のようなものと捉えてください。

人は朝起きた瞬間から、夜眠りに落ちるまで…様々な『感覚』に出逢い、中でも印象的だったものは記憶として蓄積されます。

これは『認知症』の方にも同じで、言動やエピソードそのものは忘れがちだけど、『感情』だけは残り…そのうち『感情』の素になる人物に対し『嫌悪感』を抱きます。
理由は分からない。でも嫌い。
正直、この感覚を持たれてしまった相手に対し改善を望む(臨む)のは、困難だと思います。

だって『理由は無関係に嫌』なんだもの。それをせめて『普通』にまでするのは…自分の感情ですら難しいのに、他人の感情をどうにかするのは『無理』でございます。

仕事柄、私は高齢者の方々に対し、この点を非常に気を配りながら接しています。

①自分の感情論になっていないか
②誰にとっての得なのか
③自分に置き換えた想像をしてみたか

ひいては、これこそが『相手に向ける誠意』なのだと考えています。

それでも、ここ10年の間に介護職員の質が落ちたことを実感しています。

10年前にも
・意地悪な口調
・面倒臭いを全身で出す
・仕事の手を抜く
・無駄な動きが多い
・優先順位が違う
そんな人はいました。

いましたが!
根っからの『嫌な奴』には成り下がらなかったので、心底『信用』も『尊敬』も出来ました。

しかし、ここ数年…でしょうか。
他人だから、別に良い
自分じゃないから、構わない
傾向が前面に出てしまっている介護士が増えてしまいました。

たまたま、そういう場所に足を踏み入れてしまった?
いいえ。
もし、そうだとしても。
国内全体で見たら…ここに何人も固まってしまっているのは不自然です。

何が言いたいか、分かりにくいですよね。
ここで事例を。


Aさん85歳女性は、長年住んだ土地を離れ、息子たちが暮らす町の老人ホーム入所を決めました。
本音を言えば、自分が暮らしてきた町も家も手放したくはなかった。
それでも、日に日に老いを実感する以上、息子たちの心配も分かる。
『現実』と『感情』の乖離を受け入れるには時間がかかった。
それでも、無情にも時間は過ぎていく。感情を事実が押し殺すにはまだ未熟なうちに引っ越しの日は来た。

初めての老人ホーム。
大きな自動ドアを抜け、病院のような消毒臭さはないものの、知っている顔は一つもない。
昔から社交性はある方だと自負があったが、流石に不安だ。

初めて会う職員が丁寧に頭を下げてきた。
まるでファミレスの店員のように、貼り付けた笑顔で一言。
「年を取ったらこういう所に入るのは当たり前です。85歳は遅いくらいだから、ここのシステムに早く慣れて下さい。」
息子たちは笑顔で頷いている。
ああ、そうか。
これが『常識』なのか。
でも、心に何かが引っかかる。

息子夫婦と共にある程度荷物を整理して、今日から生活するには困らない部屋が出来た。
今までの生活から比べたら荷物も少なく、必要最低限しかないことを淋しく思っていると、先ほどの職員がやってきて、片付いた部屋を見るなり息子たちに言った。
「お掃除がしにくくなるので、そこの棚と観葉植物は持ち帰って欲しいのですが。」
亡くなった旦那との思い出のある棚と、せめて自分が世話する物が欲しいと望んだ観葉植物を取り上げられるとは?
目に涙が溢れるのを感じ、奥歯を噛む。
その様子を息子は察したようで
「申し訳ないのですが、掃除はベッド周りとトイレだけでいいので、持ち帰るのは見逃して下さい。」
息子の意見を聞いた職員は、軽く溜め息を吐き出すと、「わかりました」と部屋を出ていった。

私はここで生活していけるのかしら?
不安が大きくなってしまい、上手く笑って息子たちを送り出せたかも、分からない。


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