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昭和節 一周まわってブームなの?

 丸の内、謎の昭和テイスト主張
 焼き鳥とか居酒屋とかが昭和って訳じゃないと思うけど、どういう感性でチョイスされているのか解せない。それがわからないのは昭和世代だけなんでしょうか? 若人には当然のチョイスなんでしょうか?
 昭和と言えば、ドラマも昭和ネタや昭和世代ネタがトレンド(死語)みたい。
 その代表格のような、昭和末期80年代ネタドラマ『不適切にもほどがある』ですが、新聞のコラムにもこのドラマのことが……。

 ねえ、今、マジで80年代のブームなの? 一体、誰にニーズがあるの? あの時代を知らない若い世代にお笑い的にウケてるの? それとも中高年に懐メロ的にウケてるの?
 何年か前にバブルネタ平野ノラさんがブレイクして、バブルギャルの格好で踊る高校生バンス部の「ハブリーダンス」も大ウケしてたけど、あれから随分と経っているのに、まだ80年代や90年代ネタのブームが続いてるのだろうか。ブームってのは賞味期限が短いものだけれど、防災保存食の乾パンみたいに随分と長持ちしている。
 時代って回るもんだっていうけど(中島みゆき『時代』)「一周まわって」更にもう「一周まわって」メリーゴーランドのようにぐるぐると回って戻ってきているように感じる。
 そう言えば、80年代の「つっぱり」ファッションって、当時の10代の親世代の50’sや60’sが元になってるんだよね。やっぱり時代はぐるぐるとトルネードするのか。なら、そろそろ平成の「チビT」なんて極度に寸足らずでピタピタなファッションがまたぶり返すんだろうか。ちょうどインフレだし。インフレ法則によれば、一袋の量は少なく、服に使われる生地も減るはずであるから「チビT」復活の日も近い
 そんで、あと10年、20年すると、ゴテゴテで盛り盛りのキャバ嬢ファッション(あ、これってデフレだから余り生地をゴテ盛りしたのか? 化粧品も余ってるから顔にゴテ盛り?)とか、昔の「あゆ♪」みたいな豹柄リバイバルするのかな。

 で。長持ちブームと言えば、異世界ブームが起こってから随分と長い年月が経ったが、まだまだ続いているようだよね。実のところ異世界ものはあまり興味がなくてほとんど読んでいないのだが(大体、クソ長いタイトルだけで内容がほぼわかるので、変りばえしねぇ~とパスする)、そんな私でも、正直、もう腹一杯で飽きてきたんだけど。同じような内容でネタでテイストで……基本ストーリーコピペして小ネタをちょっと変えてそれで新規投入、ベルトコンベアーに乗せられて延々と量産が続いている感じがする。
 いや、異世界ものは、きっと読者が新陳代謝しているのかもしれない。異世界ものにハマっる年頃ってあるのかもしれない。それで、しばらくすると卒業していって、新たにそのお年頃に達した人たちが読み始める……それで延々と回っているのだろうか。

 環境に配慮してエコだからと資源の再利用がここかしこで呼びかけられていますが、ブームもリユースの時代なの? それとも単に世の中、ネタ不足なの? 新しいものが生み出しにくくなっているのだろうか。だから過去からほじくり起こして、ちょっと尾ひれやら色柄変えて再利用する。リユース。これもまたエコなのか?

 リユース云々の横道揶揄は置いといて、この「ネタ不足」や「行き詰まり」という言葉でよく思い出す小説がある。80年代か90年代の作品だったと思う。
《文明文化が成熟し切り、技術も頂点に達してしまい、目新しいことがなくなくなった未来で、宇宙船が「運んでくる」ものだけが人類の唯一の刺激で娯楽だった。あるとき、長い旅を終えて帰還した宇宙船は、期待に熱狂する人々の前でその扉も開けず沈黙したまま。一体、宇宙船で何が起こったのか……》
 大雑把に言うと、そんなストーリーだったと思うのだが、記憶がおぼろげでタイトルすら思いだせない。日本の女性作家が書いたという記憶しかない。とりあえず女性SF作家を足がかりにググってみた。栗本薫の『メディア9』という小説のあらすじが私の記憶に近くはあるが、それかどうか定かではない。《宇宙船が「運んでくる」ものだけが人類の唯一の刺激で娯楽》という設定が『メディア9』にあるかどうか、見つけたあらすじだけではわかりかねる。
 世の中の行き詰まりを目にする度に、そんな小説のような未来がいつか来るような気がしてならない。

 ところで、上記の小説、誰か知っていたら教えてください。この不確かさが、どうも歯の隙間にゴマが挟まったようなすっきりしない感があって……。(そもそも、この記事を読む人がいるかどうかが問題……)

 ……というわけで、いつもにも増して、まるで昭和のどたばたコントのように、あっちこち話を散らかしたまま、まとまりなくわります。以上。


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