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ヨッ!燻し銀のカマキリ様👏

うちの庭には毎年カマキリがいる、きちんと観察してるわけではないから、あっ卵がある。わっ生まれた。というところをたまたま見かけるという程度のこと。

それでも、しばらくすると、米粒くらいだった赤ちゃんカマキリが、みずみずしい緑色のちょっと大きなわんぱくカマキリになってたり、もうしばらくすると、若者らしく成長して濃い緑色になって水道の蛇口のところにいたりしていて、あらまあ大きくなったのねえみたいに、しみじみ眺めて写真を撮ったりする。

去年の夏の終わりに、茶色のカマキリがいた。茶色だけど鈍く光っていて、まさに燻し銀という感じで、芝生にすくっと立っていた。初老のお侍さんみたいだった。朝ドラのカムカムエブリバディに出てきた、伴虚無蔵さんみたいな雰囲気。思わず、かっこいいと思ってしまった。あの可愛いカマキリが、大人になってこんなに茶色く立派になったんだな。

その枯れた佇まいには、これまで潜り抜けてきた人生の喜びも悲しみも滲み出ているようで、お見事!という感じだった。幼かったあの子が、あっという間にそれなりの生き方を全うしていたのか、お疲れ様、と胸が熱くなった、また、お会いできて良かった。有難き幸せ。

ところが、カマキリには、茶色と緑色があるということを最近知った。オオカマキリでもそれは半々だそうだ。年老いて茶色になるわけではなく、茶色のカマキリはずっと茶色なんだね。ああ、そういえば、小さくて茶色のカマキリも見たことあったわ。しかも、私が、ちょくちょくお会いしてたカマキリさんが、全く同じ個体だとは限らない。いや、絶対違うだろう。なんでそんな夢みたいなこと考えてたんだろう。

そんな簡単なことに、どうして気がつかなかったのかと、おかしくなった。こういうことはよくある。でも、今回は、相手が人間じゃなくてカマキリだったから、まあいいかな。
それに、このくらいの勘違いは、ちょっと心を豊かにしてくれているんじゃないのかな。人はこんな勘違いで、ちょっとずつバランスをとって生きてるんじゃないのかな。おっちょこちょいだから楽しいということもあっていい。きっといい。

そんなこんなで、8月も、どうかどうか穏やかに、
笑って過ごせますように。🌻









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