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食生活を見直してみた 3

3月のある土曜日、夫と私はヨガ教室に赴いた。普段私は、この教室のオンラインヨガに参加しているので、直接教室に行くことはない。しかし機会があればこのように、教室に出かける。

ヨガ教室では普段待合室みたいになっている、小上がりで畳敷きのちょっとしたスペースを「和室」と呼んでいる。仕切りのある部屋になっているわけではないし、和室というには私のイメージとちょっと異なっているのだが、ともかくそう呼ばれている。
その和室が、この日はキッチンスタジオみたいになっていた。普段はちゃぶ台くらいの高さの机が、畳の上に置かれているのだが、それが除去され、もっときっちりとした感じのテーブルが、コの字状に並べられている。

受付をまず済ますと、番号札を渡される。なぜ番号札が配られるのかよくわからないが、夫は番号札を受け取り、私はもらわない。1グループひとつなのだろうか?
私たちも早めに行ったが、先客が2人、すでに和室のテーブルの前に腰掛けている。私と夫も腰掛けようとしたが、太めの夫と2人で座ると狭くなりそうだった。するとスタッフが、私は和室のテーブルの端の席に座って、夫は和室の外の床に置かれている椅子に腰掛けるのはどうかと提案してくれたので、それに従う(太っていると床に座るのはしんどそうだ)。説明会には私たちと同様、夫婦で来ている人が他に1組(ただしそのご夫婦は、奥様のほうが断食に参加されるようだ)、合計10名程度が参加している。

定刻になると、説明会が始まる。担当講師による簡単な挨拶と説明のあと、いきなり調理実習が始まる。
調理実習をやる、と説明会資料に書いてあったし、説明会会場のコの字型に配置されたテーブルの一段高いところには、鍋やら野菜やらが並んで、まるで料理教室にやってきたかのような様相になっていたので、調理実習をやることは自明だった。しかし、説明会のそんな早い段階で、いきなりやるとは予想外だった。

断食講座の担当スタッフは2名で、よく知った男性講師と、初対面の女性講師だった。
昭和世代のアンコンシャス・バイアスで、女性スタッフのほうが料理を教えるのかと思ったら、男性講師が調理を開始した。彼は私と同学年だったと思う。要するに同世代だ。我々の世代だと、女性の家事負担のほうが多いケースが多い。もう少し下の世代になると、男女平等、もしくは男性のほうが家事も子育ても多くやっているケースもある。
この間、会社で隣に座っている子育て中の男性社員が、子供のお弁当に卵焼きを作っている話を聞をしていて驚いた。お弁当を詰めるとは! おまけに卵焼きを焼くとは!!
それなのにうちの夫は、料理以外の家事は分担しているが、料理はやらない。最近ちょっとした事情があって、彼を料理教室に派遣しているが、今はまだできない。
それなのに男性スタッフが、調理実習の講師を務めだした。
〈4へ続く〉

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