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本が好きだった。

小さな頃から読書が好きだった。
読書が好きだったのか、活字を読むのが好きだったか分からない。

小学生になる頃から、小説や漫画。小学生向けの雑誌のプレゼント応募者の欄まで隅々と読んでいた。

小説を買ってもらっても1日で読んでしまうので、朝の読書の時間のために本を買うことを母親は嫌がった。
母が独身時代に買っていた文庫を何度も何度も繰り返し読んだ。
自分の家では、漫画雑誌を買ってもらえなかったので、近所の男の子の家に上がり込んで、みんなが遊んでる横で、永遠と漫画を読んでいた。

授業中でもこっそり机の下で読むこともあった。
面白くて笑いを堪えきれず、ニヤニヤしているところを同級生にバレることもあった。
夜の営みについても小学生の時に、母の本棚の中にあった「家庭の医学」的な本を読んでいた時に知った。
父の部屋から出てきた、アダルトビデオの紹介文まで読んでいた。
よく意味がわからなかったけれど、悪いことをしている背徳感と見慣れない単語や文章に目を惹かれていた。

そんな中、母が持っていた、さくらももこ先生のエッセイ本に衝撃を受けた。
こんなに面白くて、情景がありありと浮かんで、文字だけで人を楽しませる人がいるんだ!
さくらももこ先生の本を借りるために、図書館に通い、小学校3年生くらいから、大体の作品を読んだと思う。

そして、このおかげか学生時代、国語は敵なしだった。
ただ、努力が嫌いなので、国語以外の勉強はほとんどしなかった。
高校3年間は数学なんていつも最下位争いの常連だった。
国語の授業以外は、寝ていた記憶しかない。
進学コースで寝てばかりの私をどうにかやる気にさせたかったのか、なんだったのか意図は知らないが、高校の国語の先生は、あらゆる古文や漢文を持ってきては、私に読ませていた。
そのおかげで古文や漢文の面白さにも気づけた。


進学校だった高校の卒業は、センター試験受験が条件だった。
推薦で大学が決まっていた私は、記念受験として国語だけ受けた。
そして高校内でトップの点数を取り、卒業した。
(好きな人に自慢したことがあったけれど、「俺は満点だったよ。センター国語」と一蹴されてしまった。)


そんな私も大学生になった。
日本にいる大部分の大学生がそうであるように、外の世界に夢中になった。
アルバイトや恋。スマホの世界。飲み会にドライブ。新しいものに触れるたび、読書をする機会は減っていた。
文章に関わることができる仕事がしたいと思い、大学の学部を選んだのに、
そんな夢も忘れ、本も読む事も忘れた。
さらには本を読むのは面倒くさいという理由で履修科目を大きく変えることもした。
大学時代に講義に関するもの以外で読んだ文庫は、5冊にも満たないと思う。

ただ、活字が好きなのは変わらない。
手軽に読める漫画と歌詞に没頭していくようになった。あとヤフーニュースのコメント欄、笑

就職活動は
大学を出たんだから、名の知れた企業に入りたい!と金融業界を目指してそのまま入社した。


そして、いま、金融機関に勤めていて、
思う。

文章で暮らしてみたいな。
文章の書き方を勉強したことはないし
書き方や書くことを強制されて、文章を書くのは、わたしは耐えれるんだろうか?とか

挑戦もしてないのに、何を言ってるんだ。と思うけれど
たくさんの本や歌詞やブログに雑誌。
今まで文字をたくさん読んできたから厳しさも難しさも良くわかる。

いま、将来を考えていく中で、そして、このnoteを始めたことで
小さい頃、夢見た懐かしい夢を思い出した。

でも、本当に好きなことは趣味にした方がいいな。とも思う。
私の限られた趣味を嫌いになったら、また1から趣味探しだ。


そして、私はもう本を読まなくなってしまった。
あの時のように、目を輝かせて、本を読むことはない。
そんな人が、文章を書いても誰にも響かないだろうな。


でも、小さな夢
私は言葉で誰かを救える人になりたい。
どんな職業があるのかなんて今は知らないし、誰を救いたいかなんて分からない。でも、私の選んだ言葉で誰かを救いたい。
私も救われたように。
今、こんなに生きてきて、やっと小さな夢ができた。

これから探していこう。
どうやったらこの夢が叶うのか。


今の所、思いつくのは教祖様とか?笑



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