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前橋ポエトリー・フィスティバル2024/街なか展覧会参加レポート。

詩を作るようになって5ヶ月

これまで細々と詩を作ってはネットに投稿することを繰り返してきたが、遂に今回初めて文学系のイベントに参加をしてみた。

X(旧Twitter)やnoteにて相互フォローをしていただいている新井隆人さんという詩人さんを通して知ったこのイベントは、僕の地元でもある群馬の前橋にて毎年開かれているイベントで、詩や写真や絵やポエトリーなどの様々なジャンルから多数のアーティストさんが出演をされており、まさに一大イベントと言える素晴らしい催しだ。


今回僕が出展をさせていただいたのは『詩』の分野である。

こちらは明治初期の創業から今日日までを堂々と渡り歩いてきた群馬が誇る老舗の書店『煥乎堂』さんにて5/12〜5/26の2週に渡り作品を展示させていただけるという内容であり、萩原朔太郎が好きな僕にとっては誇らしさで胸がいっぱいになる出来事だった。

煥乎堂さんは萩原朔太郎と深く縁のある書店で、戦後の県内文化運動の中心的存在であり、朔太郎の良き理解者でもあった『髙橋元吉』という詩人が社長を務めた書店なのである。

朔太郎や元吉をはじめとした大正・昭和の文学の香りが漂う歴史ある書店に僕の詩が飾っていただけたという出来事は、これからの自分の文学活動の道に矜持の炎を熱く燃え上がらせてくれることとなった。


話は戻るが今回の詩のイベントには題目がある。

それは「風をテーマにした写真と詩を組み合わせて一つの作品とする」というものである。

僕は元々「風」という自然現象が大好きで、喜怒哀楽様々な表情を見せてくれる少年のようなその姿に昔から想いを馳せてきたし、かつて「風」をテーマにした音楽を作ったこともあるくらいに彼は僕の創作において度々その自由奔放な姿を見せている。

それなので文学イベント初参加となる今回に「風」というテーマが与えられたことはなにか運命めいたものを感じずにはいられなかったし、新たなスタートの序曲としてこれ以上ないくらいに幸先の良いテーマであった。


イベントの牽引人である新井隆人さんに参加の表明をさせていただいたあとには、僕の言葉は追い風に背中を押されるようスラスラとスイスイと真っ白なノートを駆け抜けていった。

普段はぐちゃりとした鉛のようなテーマの詩が多い自分だが、今回は趣向を変えていっそ思い切り青々しい春の風を描こうとしてみたところ、まるで給食後のお昼休みに無邪気に飛び跳ねる小学生のように爽やかで優しい詩を作り上げることができた。


そうして出来上がったのが


こちらの【風のうた】である。

作風がいつもと違うためか、日頃いいねをくれる方々以外からも反応をいただくことができ、僕はそこにある種の開放感を覚えることができた。


そして今回の題目は「詩と写真の組み合わせで一つの作品」ということであり、詩と写真の両方を自分の作品の中から組み合わせて一つの作品として投稿することも可能だったのだが、今回僕は新たな巡り合わせに心を踊らせて、あえて詩だけの投稿にしてみた。


当日までどのような写真と巡り合い、どのような作品となるのかをわくわくしながら待ち侘びていた僕は、とうとう前橋の地に向かいその姿を目にすることができた。


5/12の当日 駅内に設置されたピアノを弾く幼い芸術家の演奏に合わせて調子よく空の下へと足を運び、ステップを踏むような気分のまま散歩を楽しみつつ煥乎堂さんへと向かっていった。

馳せる想いを楽しむためにもあえて遠回りをしつつ40分ほどかけて煥乎堂さんへ到着する。

到着した瞬間に期待が心から溢れ出し、展示されている3階へと早足で登っていった。

一人一人の本との思い出が香ってくる3階の古本屋さんに、僕たちの作品は胸を張って輝いていた。

数々の名作の前に立ち止まり、唸りを上げて感嘆しながら僕たちの作品を探していると、遂にその姿を目にすることができた。


僕の詩には西原真奈美さんという詩人の方が撮られた爽やかな日常の1ページの写真が巡り合っており、一つの作品として輝かしく展示をされているその光景に僕は感動を隠せなかった。

詩とはこんなにも輝くのか
写真とはこんなにも輝くのか

芸術とはこんなにも温かく、人々の物語を映し出すものなのかと感じたまま僕はまた数分立ち止まった。


僕たちの作品はもちろん尊かったが、一人一人の作品の作劇の凄まじさに僕はとても大きな刺激を受けた。

詩と写真以外にも絵が展示されており、こちらも今でも鮮明かつ立体的に思い出せるほどに迫力を有しており、強くこの目に焼きついたまま離れずにいる。

芸術はすごい。素晴らしい。

ネットや本だけで味わうだけでなく、実際に足を運んでみることで、空間と調和し一体化した数々の物語を肌で感じることができるし、この感覚は実際に体験してみて初めて感じられるものだと思った。

長くなってしまったもけれども、最後にこのような感動的な体験をさせてくださった『前橋ポエトリー・フィスティバル2024/街なか展覧会』運営の皆様と、僕の詩に素敵な写真を巡り合わせてくださった西原真奈美さんに深くお礼の言葉を申し訳あげ、当レポートの結びにしようと思う。

今回は本当にありがとうございました。

これからも命の火を燃やしながら、全力で自分の文学に取り組んでいこうと思います。

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