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“カタチ”が”文字”に変わる=成長の証と一抹の寂しさ

ふいに訪れた課題振り返りのきっかけ

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子どもは文字のない世界で生きている。
これをSNSで読んだ時、衝撃だった。
私達は毎日何かしらの文字に触れている。
でも、子どもにはまだない。文字という概念がないから、耳で覚える。何回も聞く。口調や絵から想像を膨らませる。幼い頃だけの特権。
今、その世界で生きる彼がとても愛おしい。
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これは2022年の年末に提出したオンライン講座での課題。

Twitterに載せる140字以内の文章を考えよう、というもの。
合評でも皆さんとても反応してくださった。
日々の慌ただしさに埋もれかけていたこの課題を実感した出来事が訪れた。

大好きな絵本の楽しみ方の変化

課題の「彼」は、我が家のひとり息子。この春から年中(4歳児クラス)になった。
あえて教えなかった文字。でも、
気がつけば、”あいうえお表”が読めるようになり、
気が向けば、文字の少ないひらがなの絵本は読めるようになった。

そんな「彼」は、音の響きやリズムのある絵本が大好きだ。

その「彼」と一時期、毎日のように読んだ絵本。
鈴木のりたけさん 「す〜べりだい」

先日、寝る前に久しぶりに持ってきた。
読みはじめると、「彼」の視線が変わったことに気がついた。

こんなにも早かった特権の失効

今までは、絵を見て笑ったり、記憶したことばを声に出して読んでいた。
でも、今日は…”文字”を目で追っている。

あぁ、これか

気づいたそのとき、嬉しさ以上になんとも言えない気持ちが込み上げた。
この時が来るのは、こんなにも早かった。
「彼」はいま、特権を手放し、次のステップに向かっている。

赤ちゃん時代の初めて寝返った、立った、歩いた…
あの時とはまた違う感覚。

この気持ちにうまく名前はつけられないけれど。

あの時この課題を書いたからこそ、こうして振り返り、想いを馳せることができる。
“文字”を通した経験が大切な想い出になった出来事だった。

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