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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論325」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第2号(2002.9.25発行)「フランチャイズが好機」2~※名称等は当時、一部文章省略

なぜこれほどまでに「ブランド物のフィットネス」への興味が高まっているのだろうか?

ひとつには、こうした企業が多くの経験を蓄積していることがある。

IHRSAに登録しているフランチャイズ企業は、それぞれ年間15~20クラブのフランチャイズ契約を結んできている。

これにより、フランチャイザーは、非常に多くのクラブ経営に関するノウハウを蓄積し、また、成功確率の高い開発手法を構築し、長年の間に印象の良い強力なブランドを築き上げてきている。

このことが、より洗練された投資家の興味を惹きつけているのである。

ワールドジムのCEOであるマイク・ウレツ氏は、その変化を次のように指摘する。

「かつて、ジムのフランチャイズは、財力のあるスポンサーを知り合いに持つボディビルダーのためのもの、といった感じでしたが、現在は収支構造をシビアに見るビジネスピープルに魅力的に写るものとなっているのです。」

また、90年代の好景気も、その成長を後押しした。

この業界は不景気にも強いことから、昨年もフランチャイズやライセンスの契約軒数は増えている。

さらに、ここ10年来の人口構成比の変化に、こうしたフランチャイズ企業が柔軟に対応してきたことも成長の要因として挙げられる。

ゴールドジムやパワーハウスジム、ワールドジムは、かつてボディビルダー向けの施設として知られていたが、これらの企業は施設規模を拡大し、プログラムも拡充させて、女性や中高年層、ファミリー層に向けたものへと変わってきている。

またフランチャイズ企業の選択肢が増えたことも、「ブランド物のフィットネス」への興味を高めた要因と言える。

~ここまで~

フランチャイザーが出店を重ねることで、経験効果によって成功確率が上がるという側面は確かにあると思います。

ただ、日本においてフランチャイジーが増えてきた大きな要因は、米国のようなシビアな経営感覚による意思決定ではなく、安易な参入も多いように感じております。

古くは遊休地有効活用の一環として、また根強い健康ブームに対するフワッとした期待感であったり、最近で言えば、パンデミック下で本業が苦しくなり、24Hジムであれば成功しそうだというトレンド?に飛びつく感覚しかりです。

やはり同じブランドのクラブであっても、中長期的な浮沈は経営者の理念が大きくカギを握っていることを、25年間、業界を見てきて感じておりますので、必ずしも良いことばかりでないことは知っておくべきでしょう。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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