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2023年に読んだ本 おすすめトップ10

こんな感じで整理してみました。
去年はあんまり本を読んでいない&ビジネス本が中心だったので正直このトップ10は難しかった。

加えて、ビジネス本は良い本も多かったのだけど、なんとなく現職の実務に必要という事情が優先してしまい評価をためらったのも事実。

1位 
コンサルティング会社 完全サバイバルマニュアル
タイトルはちょっとあれだが、コンサルタントの働き方、現場の雰囲気、何が価値になるのか、コンサルタントとして成功するにはといったことが、実体験に基づいて書かれている。 同業者として読んでいて苦しいが、大変良い本だった。全てのコンサルタントは読むべき。 新卒や転職時のコンサルタントの業界研究、コンサルタント業界人が自分を見つめ直す、あるいは一般的なマネジメントの指南書としても活用できると思う。 良い本。大変大変おすすめ。

2位
家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった +かきたし
NHKのドラマになったりNoteで話題になったりしているので知っている人も多いのではと思うが、筆者の自伝というか日記というかという本。 家族への愛、自分の生い立ちなど、なんというか、背伸びせずにいろんなことが共有されていた、とても面白かった。 Kindleで読んだのだが、どうも文庫本だとページの数字などが工夫されているようなので、紙の本のほうが良いかもしれない。内容は、基本的には、Noteとほぼ同様。 大変良かった。おすすめ。

3位
アムンセンとスコット
南極点到達を目指したノルウェーとイギリスの探検隊の物語。 二人のエピソードは有名だと思うが、探検の準備段階から実際の困難、両隊の生死を分けた点などが、対比されて書かれており、大変刺激的だった。 単純な冒険譚、読み物としても面白くおすすめできる。 記述の中で両者がちょくちょく入れ替わるので、現在はどちらの話なのかよく理解して読み進める必要がある。また、筆者の主観と客観的事実が、別れているようで別れていないので、その点もよくよく注意する必要があるかもしれない。 いずれにしても面白い本だった。

4位
「株主との対話」ガイドブック: ターゲティングからESG、海外投資家対応まで
タイトルの通り、企業が投資家と対話するにあたって考えること、よくある勘違い、最近のトレンドを整理している本。 取締役はもとより,企業のIR部門や企業と対話する機会の多いコンサルなんかにもおすすめできる。 パッション、アクティブ、機関投資家、個人投資家といった異なる属性の投資家にどうアプローチするか、なぜESGの取り組みが企業や投資家に取ってに重要かなど解説してくれる。 読みやすく勉強になった。大変おすすめ

5位
最軽量のマネジメント
サイボウズのマネジメントである筆者による、マネジメント論。 情報共有をどんどん行い透明性を高める。ピラミッド型の組織ではなくマネジメントがハブとなり個々人をつなぐというような、大変、今風の組織論。 肩の力を抜きつつ、組織全体を最適化する仕組みで、納得感が大きい。 守秘義務の関係などもあり、他社では簡単に真似できない部分もあると思うが、大変参考になった。 大変良かった。おすすめ。

6位
役員報酬・指名戦略 改訂第2版 報酬制度、ESG評価、スキル・マトリックス、CEOサクセッションプラン、指名・報酬委員会の設計
役員報酬をどのように設計するか、指名委員会の設置に当たって考慮すべきかなど、取締役会の設計・改革の実務者向けの本。 タイトルはつまらなそうだが、読みやすくかつ、理想論や抽象的説明ではない、実務に役立つ解説書になっている。 また、最新のコーポレートガバナンスコード改定に対応しており、スキル・マトリックスやサクセッションプラン作成に必要な検討事項等がわかりやすく整理されている。 実務者向けではあるが、担当者であればぜひ読むべき本

7位
CFO思考 日本企業最大の「欠落」とその処方箋
CFOとはどういう仕事か。日本のCFOと海外とCFOは何が違うのかを解説してくれる本。 CFOと聞くと、財務会計の一番偉い人というイメージがあったが、IR、リスクマネジメント、M&A、サステナビリティや人的資本までカバーする必要のある、大変なポジションだと言うことがわかった。 CFOの役割は、会社のビジネス・売上・生存に大きく関わるポジションであり、例え出世を目指さなくともどういう役割なのかはよくよく知ってべきと感じだ。 良い本だ。大変おすすめ。

8位
シン・中国人 ――激変する社会と悩める若者たち
現代の中国人の若者は、どのような環境で育ち、どのような価値観を持っているかを扱っている本。 新書だと舐めてかかっていたが、文革、改革開放、21世紀に入っての急速な経済発展に伴って、どのような世代間のギャップが生まれたか。それらは、日本の世代間のギャップどのように異なるのか、中国の社会的プレッシャー、子供の幸せを願う親の気持ちなど、を文献調査等で裏打ちしつつ、体系的に説明している大変骨太な本。 大変刺激的で読み応えがあった。現代中国の10-30代を理解するのに大変参考になる。 大変おすすめ

9位
チョンキンマンションのボスは知っている アングラ経済の人類学
香港にあるチョンキンマンション。そこを中心とした東アフリカ人コミュニティの経済圏、日々の暮らし、メンタリティをフィールドワークを通じて明らかにしている本。 引用もたくさん存在する大変アカデミックな本でありながら、日本人の香港滞在記、あるいはアフリカコミュニティと仲良くなったというような明るくポップな雰囲気の本でもあり、大変読みやすく、楽しんで読めた。 大宅壮一ノンフィクション賞は伊達じゃない。 大変大変おすすめ。

10位
人権デュー・ディリジェンスの実務
人権の最前線で活躍する筆者による企業の人権デュー・ディリジェンスの実務解説本。 人権DDと企業買収DDの違い、ステークホルダーエンゲージメントの留意点、サプライヤーの労働者に対するグリーバンスメカニズムといった、実務で役立つ質問に答えてくれる。また、OECDガイドラインやラギー原則の該当項目等の参照があり、大変使い勝手が良い。 Q&A形式で構成されているため、一度読んだ後は辞書的な使い方ができる。 難しい課題をわかりやすく、それでいて実践的に解説してくれる大変おすすめできる本。 大変良かった。



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