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君たちはどう生きるか 1ターン目感想(ネタバレあり)

だいぶ遅れてですが、今日ジブリ作品『君たちはどう生きるか』を観てきました。
今回はジブリ映画にも関わらず、ほとんどプロモーションをしないということで話題になっていました。数年前に本も話題になっていたので、本を読んでいる人も大勢いたと思います。
私は本も読まずにいきなり宮崎駿ワールドから楽しむ形になりましたので、感想を今日はしっかりホヤホヤの状態で残したいと思います。

まず、タイトルに1ターン目とある通り、単刀直入な感想としては、、、

すごく言語化が難しい

という感想です(笑)
ジブリ作品ですから、何か訴えているものがあるという視点で観ましたが、1回目では具体的な話は難しいなと観た直後の素直な感想でした。エンドロールで地球儀を聞きながら、頭の中で感情とストーリーを振り返って、最初に感じたのは

過去の辛い経験との決別。
自分の手元にある物を大切にする。

ということです。
(ネタバレになります)
スタートから気になったのは、主人公の眞人が喋らないこと。
母の死をきっかけに話が出来なくなった少年なのかな?という得意な妄想が働きましたが、返事はしていたので新しい母親になる夏子に対して距離を感じているということは認識しました。ただ夏子を全然受け入れていないという感じでもなく、踏み出すきっかけがないという感じだったのかなとも思いました。
その眞人を変えたのが、下の世界で出会ったキリコの存在でしょう。後に上の世界の世話役の1人というのも気づきますが、上の世界の時からキリコに関しては明らかに他の世話人とは違う存在感を放ってましたね。(他の世話人は腰が曲がっていたのに、キリコだけはシャキッとしていたり)
あとは、トトロのお婆ちゃんや千と千尋の湯婆婆を想像させるビジュアルは、個人的に宮崎駿のラスト作品感を感じました。

決別出来たのは下の世界の設定

夏子に拒絶された眞人が意外と早く『お母さん』と呼び直したのが印象的でしたが、それは下の世界で出会ったキリコとの関わりの中でのことなのかな?と。
殺生を出来る人間と出来ない人間に分かれている中での役割の認識。
老いたペリカンとの関わりの中で、人間として生まれるために上の世界に向かうワラワラを食べる設定が人間として誕生することの奇跡的な確率と生への重みを感じさせたのかなと個人的には思います。
そして、物語のラストで母親であるヒミよりも夏子と上の世界へ戻る扉を選択したこと。物語の最初で夏子がお腹に眞人の手を触らせて自分の弟か妹の存在を自覚させていたこともリンクするなーと今書きながら思い返しています。

改めて君たちはどう生きるのか

最初観た感想としては、この辺が印象に残ったことですが、今回の映画のテーマはタイトルのまんま『君たちはどう生きるのか』ということなんでしょう。(当たり前ですが)
下の世界は最終的に崩れていくわけですが、キッカケは大叔父が代わりに石を積む積まないの話でインコの大王が怒ってました。個人的には、この世界のキーになっている【石】が現代でいう〔お金=資本主義社会〕を表現しているのかな?とか、人間のペットである【インコ】を下の世界で人間を食す設定も、我々の現代社会で当たり前になりつつある〔テクノロジー〕を表現している?と思いながら鑑賞後に振り返りました。

つまり、この変わりゆく世の中であなた自身は何を大切に生きていくのか?
この問いかけをされている気がしましたね。
後からの解釈なので、いろんなことを広げることが出来ますが(笑)

そもそも、眞人が置かれている状況みたいに自分が面白くない環境に維持するのか?
たまたま興味を持った青サギを追いかけて行動が出来るのか?
下の世界という自分が全く知らない世界(社会)の慣習に自分から順応しようとするのか?
誰と一緒に生きる選択をするのか?

物語なので、ある程度誰が見ても納得するストーリーにはなっているとは思いますが、これが映画ではないとすれば、バッドエンドもあるわけで、場面場面で切り取った時に自分なら果たしてどのような選択をするのか。ということを考えるには非常に良い映画だったなと思ってます。

当たり前の話ですが、人生は常に選択の連続で、現在の自分というのは過去の選択の結果が現在の結果として現れているだけです。
自己啓発本によくあるように未来の自分は現在の選択で決まります。
誰と付き合い、どんな物を食べ、どんな時間を使うか。
全て自分で選んでいる。
まずそんな認識が出来ないと人生は良くならない。
これも言葉で意味を理解していても、実際に行動して体感しないと結果は変わらない。
このnoteにも書いた『バカの壁』というヤツですね。↓

https://note.com/fkm344/n/nbde6665d590b

人生は何かを成すには短くて、何もしないなら長いと昔の偉い人が言っていたような気がします。
自分がどう生きるのか。
何も考えずに生きるのは、辛いよね。
とずっとアニメ製作に向き合ってきた宮崎駿さんのメッセージだと思って、せっかく始めた情報発信をこれからも続けていきたいと思います。

ちょっとだけ良い明日に皆さんがなりますように!!

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