ゼルダの伝説【ゲームタイトル勉強会】 #34
「ゲームタイトル研究」では、毎回特定のタイトルについてみんなで"広めに" "浅く" 調べています。"ゲーム研究とはなんぞや"という方の足がかりになったり、”近藤史一 ゲーム研究会”に興味を持つきっかけになってくれればいいなと思っています。
みんなで調べている様子はふみいちのTwitchチャンネルで配信しています!
実際の配信のアーカイブはこちら↓
#34 ゼルダの伝説【ゲームタイトル勉強会】 配信アーカイブ
本日の主な参加者
その他Twitchのチャットでご参加いただいた皆様
今回は特別編
今回は特別編です。
しんちゃんが今回の為にプレゼン資料を作ってきてくれました!全83ページです!
気合が違う
なぜこんなに気合を入れているんですか?
思い入れがあるゲームではあるのですが、やっぱり蔑ろにはできないタイトルですよね。
1.はじめに
※以下、しんちゃんの制作してくれたパワポを元にnoteを作成
「ゼルダの伝説」シリーズは1986年から始まり、2022年9月現在までに36タイトル出演しています。
※1:同シリーズをメインとするスピンオフ・コラボ作品含む。
※2:リメイク作品を1作品と数える。
ただし今回は放送時間を考慮して、「シリーズの時系列に関わる」17作品+BoWに絞って話を展開していきます。
説明過程でネタばれが含まれるので視聴の際はご注意ください。
36年間で36本出てるってことですか?w
毎年のように何かが出てるって事?!
本編だけではなくコラボ含めてではあるのですが、毎年のように何かしら出てるという感じですね。
ソウルキャリバーにもゲストありましたね
まあ、マリオに匹敵するキャラだからね~
2.「発売順」から見るゼルダの伝説
#01:ゼルダの伝説
もはやロムではない。
ディスクシステムのローンチじゃないかな?
すみません。。。ディスクシステムって何ですか?
ファミリーコンピューターの付属の機械ですね
当時500円でゲームの書き換えが出来ましたね
当時で言うと、セーブという概念が無くてこれが発売されてからその概念が入ったんじゃないっけ?
#02:リンクの冒険
タイトルが変わりましたが一応パッケージの上に小さく英語で「THE LEGEND OF ZELDA 2」と書いてありますね
こっちは横スクロールでしたっけ
リンクはゲーム性変わりすぎてビビったなぁ(笑)
#03:神々のトライフォース
むかしリンクがゼルダだと思ってました
神々はマジ神ゲー
神トラはほんと神ゲ
#04:夢を見る島
ごまだれ
音周りっていつから例のあのSEになったんですかね?
初代から例のあの音ですね
へ~!初代から!
#05:時のオカリナ
実はN64って5年くらいしか寿命が無かったんですよね
え!そうなの?!
#06:ムジュラの仮面
#07:ふしぎの木の実
これは開発がカプコンでした
ええ!カプコン?!イメージ無いですね。
実はこの後も結構カプコンゼルダが出てきます
#08:風のタクト
世界がほとんど海に沈んでいる世界観なので、ほぼほぼ陸地が無いです。
これも面白かった
思いっきりキャラデザ変えるのって大分な勇気だよなぁ
予約キャンペーンでもらえる「時のオカリナ GC / GC裏」の、裏版は何が違ったんですか?
マップが違うのと、高難易度でした。
裏版やった
#09:4つの剣
ゼルダにしては珍しいマルチプレイで、協力プレイでありながらも、奪い合うような要素もありました。
こちらも開発はカプコンです。
#10:4つの剣+
これは開発は任天堂なんですね。
#11:ふしぎのぼうし
三度登場カプコン開発のゼルダですね
京都と大阪だから絡みやすいとか?
この頃のカプコンって格ゲーでも他社とコラボが盛んだった気が・・・
#12:トワイライトプリンセス
唯一の右利きでしたっけ
Wiiリモコンを振って攻撃するので、Wii版は世界そのものを左右反転させたんですよね。ゲームキューブ版では左で剣を持っています。
厳密には右利きじゃないのか
#13:夢幻の砂時計
DSならではのギミックが結構あって面白かったですね。
地図が基本上の画面にあるのですが、下の画面に地図を持ってきてメモを書き込んでから上の画面に戻しても、その書き込んだメモも残っていてたりするんですよね。
これびっくりした。上の画面の地図に印がついたとき、DSを閉じて開くと下のマップにそれに写ってるギミックが驚いた
おお~!それはまさにDSならではですね!面白い!
DSらしいギミックだ
発想がおもしろい。
DSとか新しい特徴をもった機種になると、任天堂から新機能使え!って言われるのかしら
#14:大地の汽笛
コアなファンがいる大地の汽笛
#15:スカイウォードソード
通常のwiiリモコンではなく、wiiリモコンプラスを使って遊ぶのですが、敵によっては縦切りじゃなきゃ切れない状態、横切りじゃなきゃ切れない状態などがあり、戦闘が結構大変なんですよね。
敵のガードが的確っていう
パッケージにも映ってるボスが強かった思い出w
#16:神々のトライフォース2
#17:トライフォース3銃士
#18:ブレス オブ ザ ワイルド
あれ、パッケージ右手に剣??
あれ。本当だ。。。
考察班の皆様、宜しくお願い致します。
2.「時系列」から見るゼルダの伝説
公式のガイドブックを参考にすると、「ゼルダの伝説」シリーズの時系列は下記4区間に分類されます。
今回は大まかな出来事と関連する作品のみ紹介します。
①女神と時の勇者
この区分に該当するシリーズは・・・
#01:天地創造
#02:トライフォースとは
トライフォースというのは実体があります。少し厚みのある三角形が三つつながってるもので、それぞれが「力」「知恵」「勇気」と関係しています。
善悪で判断されないとすると、適合・不適合はどこで判断されるんですか?
「力」「知恵」「勇気」の三つを兼ね備えているかどうかが判断基準になります。この三つを兼ね備えていない人物が触れると、どれか一つは触れた人物のもとに残り、その他2つは他の人の元に飛んで行ってしまうという性質をもっています。
#03:魔族の出現により人々は空へ逃げる
#04:「ゼルダの伝説 スカイウォードソード」のストーリー
舞台:空に浮かんだ大地(スカイロフト)
リンク:騎士学校に通う騎士見習い
ゼルダ:騎士学校の校長ゲポラの娘
#05:影の一族の追放 と ハイラル王国の建国
そして時は流れ…
#06:「ゼルダの伝説 時のオカリナ」のストーリー
舞台:ハイラル(領域)
リンク:コキリ族の子ども
ゼルダ:ハイラル王国の王女
ガノンドロフ:ゲルド族の首領
この「時の勇者(リンク)」と「魔王ガノン」が戦った結果で3つの世界線に分かれます。
②トライフォースの継承
魔王ガノンに挑むも敵わず時の勇者が敗北してしまう世界線
この区分に該当するシリーズは・・・
#01:ガノンドロフの封印 ~ 聖地の入口を封印
#02:トライフォースが行ったり来たり
ここから各タイトルでトライフォースがガノンドロフとハイラル側(リンク・ゼルダ・聖地)で行ったり来たりする。
#03:ハイラルの繁栄 と 衰退
トライフォースは無ければ無いで国が衰退してしまうのか~
#04:「ゼルダの伝説(初代)」のストーリー
え。トライフォースって3つに分かれたあともさらに分割できるの?!
正三角形を8つに、、、?均等にしようとすると二等辺三角形になってしまうのでは、、、?!w
砕いたりつながったり便利だな
厚みがあるらしいので、薄切りスライスにするとおいしいかも。
おいしいとは。
#05:「リンクの冒険」のストーリー
敗北してしまう世界線「②トライフォースの継承」は以上です。
③光と影と
魔王ガノンに挑み、接戦の末に勝利。
ゼルダと六賢者によりガノンドロフを力のトライフォースごと封印し、リンクはガノンドロフが聖域に侵入する以前の、元の時代へと帰還を果たした。
これは帰還先(元の時代)での世界線の話。
この区分に該当するシリーズは・・・
#01:ガノンドロフの追放
#02:「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」のストーリー
時のオカリナでガノンドロフに勝利し、元の時代に戻ったリンクの世界線「③光と影と」は以上です。
④新しい世界
③と同じくガノンドロフに勝利。
ゼルダと六賢者によりガノンドロフを力のトライフォースごと封印する。
リンクはガノンドロフが聖域に侵入する以前の、元の時代へと帰還を果たした。
これはリンクが元の世界に戻ってしまった世界線の話。
この時、一片(勇気)は適合者を失ったからなのかなんなのか、8つに飛び散った。
③とは視点の違いって感じですかね?
③は元の時代に戻ったリンクの話で、④はリンクを見送った側の世界の話。
この区分に該当するシリーズは・・・
#01:ハイラル水没
うわ~。神っぽいですね~w
神は大体こんな感じのイメージある
#02:「ゼルダの伝説 風のタクト」のストーリー
ハイラル王何してくれてんの。
一応ハイラル王の考えとしては、争いのもとになっているハイラルを無くすことが後世の為になるのではという感じの考えだったみたいです。
トライフォースの消滅を願えばいいのでは。
なんかそれはそれで衰退したりしちゃうみたいですね。
というか完全に「ギャルのパンティーお~くれ!」じゃん。
#03:新生ハイラル王国建国
え!テトラってあの子か!あの子がゼルダなのか!
さらっとネタバレですが、そうです。
④の世界線は以上です。
EX:ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド
3.「開発背景」から見るゼルダの伝説
「ゼルダの伝説」が作られた背景
①
当時(1980年代)アドベンチャー映画が流行りインディ・ジョーンズに関心があった宮本茂さんが「『剣と魔法の世界』をテーマに、宝探しを基本にした冒険のゲームを作ることにした」ため。
②
パソコンでRPGを遊んでいる人たちの話を聞いて面白そうと感じたから。
「裏ゼルダ」が作られた背景
本編を作る際、予めプログラマに作ってもらったデータの半分しか使っていなかったことが発覚。
実際のプレイフィールで本編のボリュームがちょうどよかったので、残ったデータで裏ゼルダを作ることにした。
どういう状況?!
プログラマさんは発注された分を作ったのですが、そのデータを使ってゲームを構成する人が半分しか使ってなかったということなのかなと思います。
「リンクの冒険」がシリーズで異色の遊びになった背景
「攻撃も防御も上下に使い分ける横スクロールのアクションゲームを作りたい」という宮本さんの要望からスタート。元々「ゼルダの伝説」とは別の遊び方を模索していた「外伝」ポジションだった。
「夢を見る島」が作られた背景
ゲームボーイで「ゼルダ」をどこまで再現できるか?
という実験からスタート。
正式なプロジェクトではなかったので、放課後のクラブ活動のような雰囲気で、他タイトルのパロディを入れるなど自由奔放に開発。
確かに色んなパロディ要素がありましたね
文通している相手に自分の写真だと言ってピーチ姫の写真を送りつけてるキャラがいたりですね。
「時のオカリナ」相棒「ナビィ」が生まれた背景
Z注目の試作時に無機質なマーカーだったのを小泉Dが妖精のデザインにした際、仮称で「妖精ナビゲーションシステム」と呼んでいた。
その様子を見た大澤Dが「妖精の名前をナビィにしよう」と決定。
ナビィの誕生は「妖精との出会いに始まり、別れで終わる」という物語の軸を生むきっかけにもなった。
Z注目は当時画期的だったなぁ
「4つの剣+」青沼Pが生まれた背景
青沼D(当時)は本作の前に「『ゼルダ』シリーズから降りたい」
と宮本さんに相談したところ、「プロデューサーとして一歩引いた視点から、新しい人たちが『ゼルダ』を作る様子を見て『ゼルダ』とは何かもう一度考えてみたら?」と進言を受け、初のプロデューサーとなった。
で、実際その後もずっとプロデューサーとてして名作をプロデュースし続けているわけですから、プロデューサーという立場があっていたのでしょうね。
「トワイライトプリンセス」Wii版が全て左右反転した背景
当初はWii版でもGC版と同じくBボタン=攻撃だった。
E3で受けた意見や、体験したユーザーが無意識にリモコンを振っていたことから、リモコンを振る操作に変更。
右手でリモコンを振るようになった結果、Wii版では右に剣を持つことになり、反転した世界となった。
単純に剣を右に持たせるだけだと、クリアできなくなってしまうようなフィールドを使ったギミックなんかがあったのでしょうかね?
「トワイライトプリンセス」リンクが狼になった背景
青沼Pが移動中に「自分が狼の姿で牢屋に閉じ込められている夢」を見て、目が覚めた時に自分がどこにいるのか分からなくなった経験から考案された。
開発初期はゲーム開始直後から獣になっている予定だったが、本作からシリーズを遊ぶ人を考慮し、トアル村から始まる形に落ち着いた。
「スカイウォードソード」エンディング後におまけ映像が入った背景。
開発中は「裏ゼルダ」として大地に降り立ったゼルダがどんな冒険をしたか?を実際に操作できるゲームにするアイデアも検討。
実現には至らなかったが、エンディング後のムービーとしてストーリーの設定が生かされている。
バイオハザード2のレオン編とクレア編みたいな感じになるアイデアがあったんですね。
4.最新作 発売予定
ゼルダの伝説 ティアーズティアーズ オブ ザ キングダム
2023/05/12(金) 発売予定!
あれ。これもブレスオブザワイルドと同じく右利きっぽいですね。
あとめちゃくちゃ空に浮いてる島々って感じのビジュアルですね。
やっぱり時系列としてはブレスオブザワイルドの後で、スカイウォードソードの前って感じなのでしょうか。
期待しちゃいますね。
5.感想
夢を見る島のリメイクをプレイしたくなりました。
開発の小話も面白かったです。
資料準備してもらうとこんなに充実した情報量になるんですねw
勉強会らしい勉強会でしたね。
すごく面白かったです。
しんちゃんの一生懸命さに心打たれたのでいつの日かswitchを買ったらゼルダの伝説プレイしたいと思います。
詳しい方だと思っていたのですが知らないことも結構あって、びっくりしました。
しんちゃんの熱量が伝わってきました。
こういう資料は取捨選択が大変だと思うのですが、厳選して抜き出してくださっていて、しっかり資料を作ってくれたおかげで魅力がすごく伝わったと思います。
ありがとうございます。
すごいよくできたプレゼンありがとうございました。
シリーズでまともに遊んだのはBotWだけっだたのですが、 他の作品も触ってみたくなりつつBotWの復習もしたくなりました。
とても分かりやすい資料を作ってくださったしんちゃんさんに感謝を。
とても引き込まれるプレゼンでこれはいよいよ重い腰をあげてBOWやるしかないなと思いました。
後半は手付かずの作品が多かったので楽しかったです!
自分へのクリスマスプレゼントととして買うBowを年末年始に楽しんで最新作に備えます!しんちゃんお疲れ様でした!素晴らしかった!!
最初の神話みたいなのは初めて知ったので、だから「ゼルダの伝説」っていうタイトルなのか、と思いました。
シリーズやってない人でも楽しめるストーリーでもあるけど、やっぱりずっとやってきてるファンがいるからこそストーリーに乗り込めるし楽しめるなんだろうなぁと。
ゲーム性としてもその時の性能を使ってプレイできるようにしてあるのもただのシリーズものではないと感じました
途中参加だったけど、突然今までにない掘り下げ具合でビックリしました。知らない作品も多数で、世界観の作りこみがすごいなと思いました。
敢えてストーリーの多くを語らないゲームは多くありますが、考察の幅を持たせているのは世界観を深めているなと思いましたし、こういう系のゲームってファンの考察から逆輸入する事例ってあるのかなと思いました。
BotWは近々やろうかなと思いました、いや、やります。
私はSFCの神々のトライフォースで止まってますが、これもまたいつかやらなきゃって思ってて、レトロゲーム枠でプレイ実況見て自分でやりたいって思い続けてきた作品です、アクション性の強いゲームなのでストーリーはあまり気にしてませんでしたが、さすがに任天堂の柱の一つだからそこもしっかり練ってあることがよくわかりました。
詳しい解説ありがとうございました。
深い考察だったので大変参考になりましたのと、BoWの3文字を見た時某レッドフィールドの顔が頭をよぎった自分は重度のカプコン中毒だと自覚しました。
準備すると熱がちゃんと伝わりますね。
忙しい中で準備してくれたしんちゃんに感謝します。
ありがとうございました。
資料作って自分の思い入れのあるタイトルを準備をしてプレゼンするというのはやっぱり良いよなぁと思いました。
ゼノギアスでやってみたいなぁ。
また、一つのIPにかじりついて追いかけるという楽しみ方をすると、自分の中のゲーム体験が良いものになる可能性があるんだなと思いました。
そういうタイトルが一つあると良いなぁと思いました。
まずは2時間以上になってしまったのに最後までご視聴いただきありがとうございました。
以前も何度かやりましたが、今回は皆さんから沢山リアクションいただきながらできたので苦じゃなかったです。
資料にガノンドロフをガノンドルフと表記してしまったのだけが心残りですがw
こういう成功体験を得るとまたやりたくなりますよね。
好きなタイトルや熱量があるタイトルならやれるんだろうなと思いました。
三か月に一回くらいはやっても良いかもしれませんね。
次回 研究予定のタイトル
2022年10月1日(土)「NieRシリーズ」
次回はNieRシリーズをみんなで調べる予定です。
みんなで調べている様子はふみいちのTwitchチャンネルで配信していますので気軽に遊びにきてください
近藤史一ゲーム研究会では
一緒に "ゲーム研究" をしてくれる仲間を募集中です。
ゲームをただプレイするだけではなく、ゲームをプレイする以外の価値を探して、自分たちの仕事や生活に役に立てる事を目指しています。
もちろんただ "仲間に入りたいな" "ふみいちを応援したいな" という方も大歓迎です。
近藤史一/ふみいち
1985年,愛知県生まれ。ネットタレント兼社会人学生。2008年に日本で初めてゲーム実況のマネタイズに成功。2009年にゲーム実況専門の映像制作プロダクションを立ち上げ,2019年までゲーム実況番組の制作と出演に携わる。ゲーム実況のメーカー公認化を推し進める取り組みや,ゲーム系オンラインサロンを主宰し東京ゲームショウにブースを出展するなどの活動を行う。現在は杏林大学で臨床心理学を学びつつ,日本デジタルゲーム学会広報委員を務め,自身の立ち上げたオンラインサロンにてゲーム研究に取り組んでいる。
※記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
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