私の中の少年少女

私は幼稚園に通うのが好きでした。
お歌やダンスが好きだったし
紙芝居を見たり、楽器を演奏したり、
工作や絵を描いたり、
遊具や砂場で遊んだり。
のびのびといろいろなことを楽しんでいたのを覚えています。

幼稚園では、仲の良い特定の友達というのはいなかったけれど、寂しかった記憶もなく
目の前の活動に集中し
自分を全開に表現していて
幼稚園生活は楽しかった印象しかありません。

祖父母が農業をやっていたので、
夏休みは、畑に一緒について行って、
一つ下の弟と遊んでいました。
近くの雑木林でカブトムシを捕ったり、
用水路でザリガニを釣ったり、
収穫用のコンテナで秘密基地を作ったり
毎日が小さな冒険で楽しかったです。

でも、小学校に入学すると遊び以外の時間が一気に増えます。
授業を受ける以外にもやることが出てきました。
友達がたくさんいたほうがいい
グループに入っていたほうがいい
みたいな空気感
あまり主張し過ぎないほうがいい
みたいな圧
いろいろ見えないものをなんだか感じるようになり、
自分を抑えて、
周りに合わせるようにしていきました。

社会性、協調性を
自然に身につけていき、
そのおかげで学校生活は大したトラブルもなく、
平和に過ごせていたのかもしれません。

でも、本来の自分らしさというものを
どんどん封印して生きてきてしまったことに、
30歳ごろになって気づいてしまいました。

無意識に社会や世の中の正解を選ぶようになっていて
自分の本心や個性がよくわからなくなっていたんです。

思春期の頃は
周りで流行っているものについていけなくて劣等感になったり、
置いていかれることに不安で興味を持とうとしたり、
あまり楽しくない努力をしていたなぁと思い出します。

いつも標準を意識して、
年相応のことを目指して頑張ったり、
周りに馬鹿にされないようにと自分らしくないキャラを装ったり。

でも、もう標準を目指すことに疲れ果ててしまったので、そこへエネルギーを使うことをやめ始めました。

そうすると、自分の好きなものが主張してきてくれて、
その中には子供の頃に好きだったことがたくさん残っていました。
音楽を聴いたり、カラオケに行ったり、
ライブに行って踊ったり、
DIYを始めて自分の部屋を好きなものだらけの秘密基地にしたり、
自然と触れ合ったり、
部屋に植物をたくさん置いたり。

これまでいろいろやってきたけれど、
好きなものは変わっていないんだなぁと感じて、なんだか嬉しくなりました。

最近は、元気で素直だった子供時代に流れていた音楽や好きだった曲をたくさん聴いて、
その頃のことを思い出して
ニヤニヤしています。

まだまだ、忘れてしまった自分や、
眠っている自分が山ほどいるような気がしてきました。

私の中の少年や少女がワクワクして起き出してしまうような、
そんな楽しいことをこれからたくさんして
自分にかけてしまったたくさんのロックを
外しまくれたらいいなぁ。


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