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教育現場での熱中症対策

5月31日、東京会場と京都会場をWebでつなぎ、zoomによるオンラインセミナーが開催され、3000人もの参加者が集まりました。

過去にも、セミナーは開講され、その様子はこちらでご覧いただけます。


登壇者は、岸本昭先生と谷口英喜先生で、学術的視点と医学的視点からの講義が行われました。


自粛生活は熱中症のリスクを高める?

岸本昭先生の講義では、熱中症発生の実態や熱中症の定義、予防対策等の話がありました。

新型コロナウイルス感染症感染拡大防止の観点から、緊急事態宣言が発出され、自粛生活を余儀なくされました。そんな中、高温多湿となる時期がやってきます。

自粛生活により、運動不足となります。運動が不足することにより、防衛体力が低下し、免疫力や適応力が落ちて、熱中症にかかるリスクが高くなっていきます。


熱中症対策は教員の役目!?

熱中症は、100%防ぐことのできる病です。しかし、2018年、愛知県で小学校1年生の男児がなくなりました。わたしたちは、子どもの命を預かり、学校教育を提供しています。その私たちができることは、熱中症対策です。


熱中症とは何か

熱中症とは、高温環境下で、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして発症する病の総称で、死に至ることもある病ですが、予防法を知っていれば、防ぐことのできる病です。室内でも、発症する恐れがあり、子どもや高齢者がかかりやすいとされていますが、健康な成人でも運動時など条件次第で短時間で発症する恐れもあります。

病型には、熱失神や熱疲労、熱けいれん、熱射病などがあり、必要に応じて救急車を呼んだり、経口補水液を提供する必要があります。


熱中症対策

熱中症対策は、5つあります。

1.暑い日には無理をしない。特に急に暑くなった時には注意する。

2.水分・塩分を適度にとって休憩する。

3.涼しい服装を心掛け、帽子をかぶる。

4.体調が悪い時には、無理をしない。

5.子どもやお年寄りは要注意。


熱中症を防ぐための基準に、WBGTがあります。WBGTとは、乾球温度、湿球温度、黒球温度を用いて算出する温度のことで、暑さ指数ともいわれています。このWBGTによる運動指針が出されており、その基準を参考に、運動の可否を判断することが求められます。


そして、水分や塩分補給は適切に行われる必要があります。熱中症にかかった際には、ただの水では自発的脱水により、水分補給の意味がありません。多すぎず、少なすぎない塩分と糖分を含んでいる経口補水液が有効です。まだ、熱中症にかかっていない場合には、アルコール以外のどんなものでもかまわないそうです。


経口補水液の有効性

経口補水液の有効性について、谷口先生より講演がありました。

経口補水液は、塩分濃度0.3%、糖分濃度2.5%になっており、命を守り、熱中症による後遺症を防ぐのに有効な病者用食品です。OS1がよいとされています。

熱中症には3段階あり、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う医療崩壊を防ぐためにも、軽度で抑えることが必要となってきます。救急車を呼ぶ基準は、「自分で水分補給を行うことができるか?」です。そうでない場合には、すぐに救急車を呼びます。

水分補給できる場合には、経口補水液を与え、休息させることにより、回復していくそうです。

特定品目のアレルギー成分は入っていません。つまり、迷ったらとりあえず500mLを飲ませる。ということが、その子の命を守り、後遺症を防ぐことになります。


最後に

熱中症対策を行うことで、熱中症による死亡は100%防ぐことができます。熱中症から救うために、Save our kidsが活動しています。

教育関係者の方々は、ぜひ職場の方々にお伝えいただき、一人でも多くの子どもが苦しむことなく過ごせるようになっていくといいな。と考えます。


他のセミナーについては、こちら

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