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境界性パーソナリティ障害を克復する為の会話の練習方法

境界性パーソナリティ障害は、自分が一方的に発言しまくる特徴があります。


闘病中だった僕自身

クライアントさんなど他の方々の症状


この2つを、特にこの仕事を始めてから、見比べられる様になったので、一方的な会話癖が余計にハッキリしました。


しかも、人間関係をおかしくする、時には壊してしまうまでエスカレートする事が、どの人を見ても同じです。



厄介なのは、ご本人が、
一方的過ぎる事を続ける
一方的な強さを強めている
という事に気付かない所です。



「上地さんが何を言ってるのか分からない」


なんて言われた事は1回や2回の話でありません。


でも、言われた本人は、

「これだけ理屈立てて話してるのに、何で分からないの???」

と、理解不能です。



何故、必死に丁寧に話しても相手に伝わらないかというと、寸分たがわず、
・分かって欲しい
・伝えたい
・誤解が怖い、不安
という事に心底こだわっているからです。



1つの事を説明する為に、
・枝葉の話を出しては説明する事の繰り返し
・相手から疑問や、懐疑、否定が
 発せられる度に、発せられたと思う度に、
 説明を加えていく事の繰り返し
という事が繰り広げられるので、喋ってる方も喋られている方も、本当は何の事を話していたのかが分からなくなっちゃいます。



・境界性パーソナリティ障害の方が、
 たたみかける
・双方が押し問答する


みたいになっちゃうんですね。



すると、片方、または両方が会話が
・面白くない
・苦痛
になります。



エスカレートとすると、相手を無視して独りで自分ワールドに入ります。


ネガティブワールドだと、ご本人はドンドンネガティブに入っていくのはモチロンなのですが、相手もネガティブに引き込まれてしまいます。


時には相手が悪者にならされてしまうので、会話が苦痛ですし、境界性パーソナリティ障害の方に嫌な気持ちを持ちます。


なので、人間関係を壊します。



これくらいなら、まだマシで、相手に
・否定され
・裏切られる
・見捨てられ・
・悪者扱いされる
となってくると、逆上悲嘆と絶望に突っ込んでいって手がつけられなくなります。



酷いと、ストーカー、暴力、殺傷まで行きます。


だから、人間関係を壊すんですね。


本当は心が通う絆が欲しくて欲しくてたまらないのに。


確かな絆への渇望が限界を超えてしまっているから、異常に一方的な会話や振る舞いをしてしまいます。


そうなる過去が積み重なると、精神的に暴走する気質、体質になります。



なので、境界性パーソナリティ障害は、愛着障害と並んで、


「人との絆の孤独と絶望の病」


とも言われています。



実は、

「自分との絆の孤独と絶望の病」

でもあるんですね。


何故なら、受け入れられた(と実感できる)記憶が少な過ぎるので、自己否定が強烈だからです。


超絶自信がありません。


だから、どこまでも一方的な会話でないような話し方、分かり合う絆とは程遠い振る舞いをしてしまいます。


カウンセリングしてると、クライアントさんは、どこまでもご自分を僕に説明してきます。


毎回同じ事を言うという期間もあります。


同じ事を言わなくても、カウンセリング以外でも誰とでも自分の事を全部言いたくて、相手が相手の事を話し出す事が不快です。



だから、

一方的に聞いてくれる人心地好い受け答えをしてくれる人を貪ります。

そして、相手の心、身体、生活に負担をかけて、悪くしていきます。


そんな当事者の方々は、ご自分がどれだけ一方的に話したかわりません。



カウンセリング中、クライアントさんにひとしきり喋って貰った後、または終わりがないので途中でわって入って、


「○○さん、今までどれくらいの時間、お一人ではなされたかわかりますか?」


と、おたずねしてもその方は分からないので答えられません。



カウンセリング時間は、例えば1時間などと決まっている時間内にも関わらずです。


わざと何回もカウンセリング時間をオーバーしてお話しして貰っても、毎回話しは止まらないでエスカレートします。


毎回言っている事でも、今日この日に既に話した事でも何回も繰り返したりもします。



「もうそろそろ止めましょうか。今何時ですか?」



この様に僕が話の区切りを話を持ちかけてようやく、
・今何時なのか
・どれだけ喋り倒したか
に気付きます。



なので、話す時間を区切る、計る練習が効果があります。


この練習は、境界性パーソナリティ障害の方々にとって地獄の、あり得ない事です。



だって、自分の事を1つも違わずに
・分かって欲しい
・受け入れて欲しい
という精神状態だからです。



5分なら5分と決めて、全部話しきっていなくても、いったんご自分の会話をやめて、相手に話す機会を譲ります。


そして相手が言いたい事を聞いて受け入れる練習もします。



他には、
・キチンとした会話のキャッチボール。
・相手の言う事の中から糧になる事を拾う。
・伝えきれなかった気持ちは
 一人になった時に、自分で思い返して、
 寄り添う。
という練習も積み重ねます。



会話は一生練習と試行錯誤な事は、境界性パーソナリティ障害を克復して実感していますので、どんどん会話の練習をして下さい。



この練習によって、
・我に返る
・自分以外への気配り
・信じる
という心をご自身で育てていって貰います。


我に返れない自分を信じられない自分以外を信じられない


だからこそ、自分以外の事を気にかけられずに、一方的にエスカレートします、どこまでも、どこまでも。


そして、自分も他人も傷付けていって、自分で孤立していく孤独と絶望に堕ちていきます。



「全部話しきらなくても、分かって貰えなくても、私は大丈夫」



まずはこの心を育てていって下さい。


自(己)信(頼)他(人)信(頼)


この2つを自分で育てていく事が、
・自分との絆
・自分以外との絆
を同時に作り直していきます。



折角やってみても失敗する事があります。


でも、今までと同じだとこれからも今までと同じを繰り返します。


今までと同じを繰り返すという事は、これからもずっと悪くなっていきます。


踏みとどまるのではなくて、悪くなっていきます。


生活習慣病も、そうですよね?


同じ生活習慣を続けると、身体を悪くしながら、生活や生命を悪くしていきます。


辛うじて慢性化で留めているかに見えるのは、医療や薬のお陰です。


精神疾患で何もしないという事は、生活習慣病でいう、症状を押し止める医療や薬を使っていない、生活を改めていない事になります。


その精神医療薬も、副作用や依存症が叫ばれて久しいです。


現実で体験する刺激によって意識が変わり始めるからかそ、脳、精神、肉体の反応が変わり始めて、症状が緩やかになっていきます。


心理療法やカウンセリングなどの精神心理スキルを使っても同じです。


これらのスキルは大きな助けになりますが、ご自身の生活で行動して受ける刺激によって、症状の改善の決定打を打ち続けます。


なので、この怖い訓練を続けて下さい。


僕は知らず知らずの内にやっていた、やらざるを得なかったです。


そんな無知な心のままやっていたので、心や身体への負担が半端無かったです。


前知識がある練習しているやる気持ちを準備している


前もってやっていると心と身体を準備できます。


ダメージが少なくります。


上手くいきやすい、挽回しやすいです。


準備から取り組んできるので、自分で自信をつけていきます。


すると、見捨てられ不安が和らいでいって、自分だけが一方的にけしかける事もなくなっていきます。



その結果、欲しくてたまらなかった

自分自身との絆自分以外との絆

を取り戻しながら、境界性パーソナリティ障害を克復していきます。



助けを借りながらも、ご自身で取り組み続けて、境界性パーソナリティ障害を克復して、身も心も自由に感じて使える様になっていって下さい。




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