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揺れる 溶ける

なんでも写るようになり、なんでも見えるように錯覚する
自分とは違った姿に写る事に心が流れて、何に向かっているのかわからないまま漂流する映像と欲望
自分が素材となり、出てきた映像が自分を表わしているように錯覚し欲望の姿が顕れてくる
写っていないもの、そこにないもの、それとは違うものに変貌し、変容し、崩れてゆくような映像が氾濫し表現の貌をしながら消費されてゆく
自己の存在を他人の杓子にゆだね漂流する人々の群れ
そこには、尽きせぬ、充足する事の出来ない肥大化した自己の意識が覆いかぶさるように、にじみ出るように、浸潤するように意識を侵してゆく
人々は、あたかもそれが幸せのように充足のように溶けてゆく



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