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Murder Channel x Q Hayashida collabo PT2 参加アーティスト紹介③DJ Skull Vomit

Murder Channel x Q Hayashida コラボレーション第二弾のコンピレーションに参加してくれたアーティスト達を紹介。2014年にアルバム『Ritual Glow』をMurder Channelから発表してくれているアメリカのメタリック・ブレイクコア・アーティスト「DJ Skull Vomit」の経歴を纏めてみよう。

DJ Skull VomitことTony Welterのキャリアは古く、彼が本格的に音楽活動をスタートさせたのは、2001年にサンフランシスコにてJohn Rocheと結成した伝説的なユニットEustachianからである。

Eustachianはエレクトロニカ~IDM~ブレイクコア~ドラムンベースにグラインドコアを合体させたエクスペリメンタルでエクストリームなスタイルを開発。2006年に彼等の自主レーベルFathme Recordsから発表したVytearとのスプリットLP『Broken Teef』の衝撃は凄まじく、今作がメタリックなブレイクコアやIDMやグリッチを多用したサイバーグラインドに与えた影響は非常に大きい。

Eustachianはブレイクコアやアンダーグラウンドなエレクトロニック・ミュージック・シーンを中心に、グラインドコアやデスメタル界隈からもサポートを受けていた。その証拠にNapalm Death、Machine Drum、Genghis Tronからリミックスのオファーを受けており、Hirntrust Grind MediaやGrindcore Karaokeといったレーベルからレコードを発表し、ジャンルに囚われない活動を行っていた。

The Teknoistとの2枚のスプリット・レコードやDJ TECHNORCHのリミックス、長きに渡る地道なヨーロッパ・ツアーを経て熱心なファンを生み出していたが、残念ながら2010年にEustachianは解散。短い活動期間であったが、彼等が発表した作品はどれも名作ばかりである。

Eustachianの解散後、Tony Welterはドラムンベース/ハードコアのエッセンスを強めたDJ Skull Vomitとデス・ステップ・プロジェクトSingayaという2つの名義で活動を開始する。2010年に初の音源『DJ Skull Vomit Vs Singaya』をCock Rock Disco からリリースした後、ヨーロッパとアメリカにてツアーを行い、Dour Festival、Tribes Festival、Bangface などのフェスティバルに出演。

2012年にDJ Skull Vomit名義では初の単独EP『Welter Skelter』をPeace Off から発表。IDM/グリッチとゴアグラインド~デスメタル~ドゥームメタルを自由に行き来するOtto Von SchirachとSurachaiをフィーチャーしたブレイクコアxハードコアxメタルのミクスチャー・スタイル「Swamp Bitch」や、スピードコア・テイストのある「Antigoon」などの名曲が収録されており、EDMのトップ・プロデューサー達が惨殺されているショッキングなアートワークと共にDJ Skull Vomitの代表作として広く知られている。

Welter Skelterのアイデアは本当に馬鹿げたものなんだ。僕はただ自分のラストネームと、Charles Mansonに対する強い興味を組み合わせただけさ。シャロン・テートを殺害したこの殺人鬼が、有名なDJたちの惨たらしい大虐殺という裏にあるメインアイデアだ。Skrillexを殺したのは、今はちょっと申し訳なく思ってるけど、他の3 人は地獄にいるままで良いんじゃないかな。

DJ Skull Vomit『ブレイクコア・ガイドブック 上巻』

2014年5月に初来日を果たし、Murder ChannelのイベントとDOMMUNEにも出演。同年にMurder Channelから発表された1st アルバム『Ritual Glow』はギターやドラムなどの生楽器に加えて最新のソフトウエアを駆使し、ブレイクコア、ドラムンベース、ハードコアテクノなどのダンスミュージックとグラインドコア、ドゥームメタル、ノイズミュージックを合体させバンドサウンドと、ダンスミュージックの過激な部分のみを抽出してミックスした超ラウドな楽曲で、新たなファンを獲得した。

続けて、Peace Offからは『22 Ways to End a Party』というグラインドコアに特化したアルバムを発表。Eustachian期を思い起こさせるグリッチノイズとサイケデリックなエフェクトを塗したSkull Vomit流のグラインドコアは、他のサイバーグラインド系にはない独特な魅力がある。

僕は音楽のエクストリームなスタイルをやっている人の大ファンで、メタルやグラインドコアを本当に高く評価しているんだ。Eustachianの作品は、僕たちと一緒に録音してくれるフルタイムのギタリストがいなかったから、もっとMIDIやサンプリングを使っていたよ。
Skull Vomitプロジェクトをやろうと決めたとき、僕は自分自身に、いかなるギター、もしくはボーカルのサンプリングもしたくないって言い聞かせたんだ。僕は真剣にギタリストと一緒に作曲をしたかったから、以前のバンドで一緒に演奏したことのある2人の友人、Mark McKenzieとJohn Smytheに声をかけた。僕らは今でも一緒に音楽を作っているし、彼らを連れ出してショーで生でギターを演奏しようと計画しているよ。

DJ Skull Vomit『ブレイクコア・ガイドブック 上巻』

2017年にはPRSPCTから『Deadly Observation EP』というブレイクコアとメタル/ハードコア・パンクを真正面からぶつけ合った素晴らしいコラボレーション作を発表。ブレイクコア・サイドからはBaseckとStazma、リミックスでBig Lad、Passenger of Shit、Acrnym、Gizmodeが参加。メタル/ハードコア・パンク・サイドからはSteve Grimmett(Lionsheart/Grim Reaper)やTye Zamora(Alien Ant Farm)といった有名バンドで活躍しているアーティストや、ワンマン・アトモスフェリック・ブラックメタル・アーティストMare Cognitum、Dead CrossやThe Locustでも活動しているJustin Pearson といったアンダーグラウンドで壮絶な人気を誇るアーティストが参加し、ジャケットはMegadeathでお馴染みのEd Repkaがイラストを提供している。

このEPのコンセプトは僕が敬愛するミュージシャンたちと一緒に作ることと、ラップトップの前に男が1 人いるというよりむしろ、より集団的な作品とすることさ。4曲を完成させるのに、2年半近くを要した。
僕はGrim ReaperのシンガーSteve GrimmettとStazma the Junglechrist、Green JellyのBill Manspeaker、Alien Ant FarmのTye Zamore、Mare CognitumとBaseck、そしてFYP & Toys That KillのTodd CongelliereとThe Locust & Dead CrossのJustin Pearsonとコラボレーションした。こんな素晴らしい客演を得て、ブレイクコア界のDJ Khaledになった気分さ。このEPは確実によりパンク / メタルスタイルに寄っていて、DJ / クラブ・フレンドリーなレコードとはちょっと言えないんだけど、みんなが楽しんでくれることを願ってる。

DJ Skull Vomit『ブレイクコア・ガイドブック』


Skull Vomitの楽曲はマシーンビートの打ち込みバンドとすら錯覚する程、その絶妙なミクスチャー・パーセンテージがダンスミュージックとバンド・ミュージック双方のリスナーを満足させている。
Murder Channel x Q Hayashida コラボレーションに提供してくれたDJ Skull Vommitの曲は、スピードメタル的な速弾きギターとブレイクビーツが暴れまわり、本コンピのハイライトの一つとなっている。

MxCx online storeにてMurder Channel x Q Hayashida collaboration part 2の予約受付中。


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