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『行列のできるリモコン』 #毎週ショートショートnote【改めて編】


「あそこ行かない?」
「いいね」

友人にそう持ちかけると快諾してくれた。

「今日は空いてんな」
「ラッキー!」

私達は最新のマッサージチェアに腰かける。

「はあ癒される~」
「久々だもんな」
「うん、もう永遠に進学先決まらないかと思ったよ」
「俺も。てかさ…」

何かを言いかけた時に振動が終わりを告げたので、私達は行列のできるリモコンを順番待ちしていた人に渡す。


「で、さっき何言いかけたの?」

私はまばゆいほどのライトの中を歩き出す。

「いや…」
「言いかけたことのスキップはなしだよ?」

様々な番組が流れるTV売り場のリモコンを手に取るとマイクに見立て友人の口許に向ける。


「言おうかずっと悩んでたんだけど…」
「今言わないと現実は巻き戻しできないよ」
「だよな…進学先、県外なんだろ?」
「うん」
「そしたら会う機会も減るだろ?」
「だね」
「改めてやっぱ寂しいなって」
「何で?」
「…好きだからだよ」

その言葉が胸に沁みる前にTVから最新のラブソングが流れ出した。


 前回はお題の指示ミスをしてしまいましたが……

これなら青春でしょ🤗? ドヤ😎💕

 以前に書いたリモコン小説もよかったらどうぞ~🙋

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