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映画『相撲道〜サムライを継ぐ者たち〜』にしびれてからの、11月場所

先週、先々週と2週連続で、鬼滅の刃を含めていろんな映画を観に行った。その中から、今日は『相撲道 〜サムライを継ぐ者たち〜』について。


大相撲観戦歴がまだまだ浅く、長男に教えてもらいながら大相撲中継を見ている身としては、少しでもいろいろな相撲に関する映像を見ておきたいと思い、観に行った。

映画は2018年~2019年にかけて、境川部屋と高田川部屋2つの部屋に密着したドキュメンタリー。境川部屋の元 豪栄道関(現 武隈親方)、妙義龍関、佐田の海関が前半に、高田川部屋の竜電関、輝関が後半に登場した。

いつもテレビでしか見ていないから、映画館の大画面と大音響での稽古や取り組みは、とにかく迫力があった。迫力という言葉以上に迫力がある言葉を知らないので、細かく描写していくしかないのだろうが、なまじっか下手な描写をしてしょぼく伝わってしまうといけないので、ぜひ予告編だけでもご覧いただきたい。


稽古や取り組みの激しさが画面を通してでも伝わってくるし、妙義龍関が「200kgある人がぶつかってくるんで、毎日交通事故ですよ」と言っている言葉がうそではないとわかるだろう。

本当に毎日、怪我と隣り合わせの日々なのだろうなと、映画を観ながら知らず知らず身体に力が入ってしまっていた。

力士の方々が、ただひたすら稽古に取り組んでいる様子を見ていると、精神力というものは、肉体を鍛えることから養われるのだなということをつくづく思った。

途中、焼き肉店を貸し切って、境川部屋の全員で慰労会をしたときの映像が出てくる。お弟子さんたち含め全部で30人くらいだったが、監督の奢りだから遠慮なくと言われたみなさんの食べっぷりがすごくて、その日店にあった肉を食べつくしたという。

会計の際のレジを打つ音が、レシートが床に届く長さになってもまったく終わらない。最終的に80万円!「いやー、参ったよ」と監督は苦笑いしていた。

映画のなかで出てきた言葉で印象に残ったものがいくつかあったのだが、メモをしておらずすっかり頭から抜けてしまった。

「誰よりも稽古をする」
「とにかく相撲が大好きで、相撲をやりたい」
「やせ我慢をする」

といった表現が印象に残っているのだが、これらの言葉の中に、その力士の美学や哲学や人生が、ぎゅっと詰められているように感じた。もちろんこんな風に文字で並べてしまうと、その質感はまったく失われてしまうのだけれど。

自分にとって、日々の稽古は何にあたるのか?
15日間の場所は何にあたるのか?
と問うてみたが、すぐには思いあたらなかった。自分はそこまで激しく、真剣に生きていないということを、改めて自覚しただけだ。

今年の11月場所は、九州ではなく両国国技館で開催されている。今日で4日目。両横綱だけでなく、大関朝乃山も怪我で休場となってしまったが、それでも毎日交通事故のような衝撃を伴う、迫力ある熱い戦いが繰り広げられている。

今年の1月に家族で観に行った初場所は通常通り開催されていたが、コロナの感染拡大を受けて、3月場所は無観客での開催、5月は中止、7月と9月は4人掛けのマス席に1人で座るという観客数制限下での開催だった。

11月はそれが2人ずつになり、タマリ席にも観客が座るようになった。先場所と比べて単純に倍以上の観客が入っているわけで、その観客の熱気は、確実に力士にも届いているようで、力士のインタビューコメントからそれが伺える。

今年はちゃんと1年を通して、すべての場所と、すべての取り組みを見てきたからこそ(テレビだけれど)、1人ひとりの力士の変化が本当に興味深く思える。地元出身の大栄翔関はもちろんのこと、個人的には、豊昇龍関(朝青龍の甥っ子)を応援している。

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これは先場所観に行ったときに撮った写真だが、なんとうちの長男と同い年!これからの成長や活躍が楽しみな期待の若手だ。

今場所も、来週観戦に行く予定。
映画を観たおかげで、ますます楽しみになった。

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