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ケアンズ鳥見1人旅⑧5日目ヨーキーズ・ノブ

前回のnoteはこちら↓

~2022年8月4日~

 ケアンズ5日目、この日の午後は、この旅最大の鬱イベント、陽性ガチャ(帰国前PCR検査)が待っている。正直これで陽性引いた時どうなるか、さっぱり分からん(笑)が、仮定の話で悩んでも仕方ない。そんなことより、午前中どこで鳥を見るかだ。午後にケアンズ市内で検査しなければならないので、そんなに遠くに行けない。色々と吟味した結果、僕が決めた行き先はヨーキーズ・ノブだ。ここは松井さんのケアンズ探鳥図鑑によれば、アオツラミツスイ、ケープヨークオーストラリアムシクイ、ハシブトオオイシチドリなどの魅力的な鳥が見られるという。

 早朝に宿を出発して、最寄のバス停からヨーキーズ・ノブへ向かうバスに乗り込む。しかし、そこで運賃を渡そうとすると何故か拒否されました。ああ、後払いのシステムなのねと思い、席に座ってのんびり車窓から景色を眺めていたら、なんと朝日に照らされたキジバンケンを発見!!めっちゃ変な声が出ました。不審者に思われただろうな笑。無慈悲にもバスはそのまま通り過ぎていったので、見れたのはほんの一瞬だけ。結局キジバンケンを見れたのは、旅行中でこの時だけでした。写真撮りたかったな、マジで…。

 しばらくすると、ヨーキーズ・ノブの最寄りのバス停に到着。降りるときにバスの運転手に運賃を渡そうとしたら、同じく要らないとジェスチャーを受けた。ん?

 ま、まあ…要らないなら、浮いたお金で何か買えるからいいけど…(ケアンズの路線バスは4回に1回くらいの割合で、運転手が運賃を受け取らないことがありました。理由は不明。ちなみに普段は乗る時に行き先を告げて運賃を払う前払いのシステムです。)

 さっそく、バス停からヨーキーズ・ノブへ行き、水辺に出ると早速スマトラサギを発見。アオサギよりも全然デカい!!

スマトラサギ(Great-billed Heron)

 しばらく歩くとベニビタイヒメアオバトの小群に遭遇。そのうちの1羽が割と見やすい位置に止まってくれました♪本種はアオバト属の中でもトップクラスの美しさ鳥。やっと見ることができて感動!!!

ベニビタイヒメアオバト(Rose-crowned Fruit-dove)

 干潟が広がっていたので、双眼鏡でサーチしてみると、トウネンやチュウシャクシギ、キアシシギなどの日本でお馴染みのシギチに混じってオーストラリア固有のアカエリシロチドリを発見。これもぜひとも見ておきたかった鳥だ。

アカエリシロチドリ(Red-capped Dotterel)
ギンカモメ (Silver gull)
最近石垣島に出現して、日本の野鳥の仲間入りした種類。

 ここで絶対に押さえておかなければいけないのがハシブトオオイシチドリだ。松井さん曰く、対岸のマングローブ林に潜んでいる事が多いらしいので、双眼鏡で探してみる。しばらくすると、やっと見つけた!!が、遠い…
 残念ながら、双眼鏡だけではその独特な顔つきや模様が分からず、写真でとって拡大して何とかわかるレベル。受託荷物の重量制限の都合でスコープと三脚は持ってこなかったのが悔やまれる…

ハシブトオオイシチドリ(Beach Stone-curlew)とオーストラリアミヤコドリ(Pied Oystercatcher)
オオアジサシ(Greater Crested Tern)

 ハシブトオオイシチドリを確認した後は林の中で小鳥類を探してみた。ケアンズ探鳥図鑑にはケープヨークオーストラリアムシクイやアオツラミツスイなどが見られると書いてあったが、残念ながら見つからず…
 ケアンズ5日目ともなれば、かなり見慣れた種類が増えてきたな。new birdといえばナマリイロヒラハシくらいだ。雌はどことなくアジアのアオヒタキ類を連想させる色合いでお洒落な鳥。雄も探しましたが、残念ながら見つからず…。

ナマリイロヒラハシ(Leaden Flycatcher)


ヤドリギハナドリ(Mistletoebird)

 ハシブトオオイシチドリは見れたものの、アオツラミツスイとケープヨークオーストラリアムシクイは発見できず…。そろそろ、PCR検査を受けにケアンズ市内に向かうかと、後ろ髪を引かれる思いでバス停に行って時刻表を確認すると、なんと50分後。しまった!つきさっきバスが出たばっかりじゃん!!ちゃんと時刻表確認しとけよ自分…
 幸いPCRの時間までは余裕があったので、そっちの方は問題ないが、時間が余ってしまった。今からまた戻ってアオツラミツスイを探そうか考えていると、バス停のすぐ横の空き地にハチクイが止まっているのを発見。歩き疲れていたので、のんびり普通種を観察するもの悪くないと思い、バス停のベンチに腰を掛けて双眼鏡で覗いてみることにしました。正直、ケアンズに来てからハチクイは沢山見てきたが、普通種故にじっくり観察する機会はありませんでした。いざじっくり観察してみるとなんと美しい鳥なのか…。緑と青を基調とした日本の鳥には存在しない色合いと形。しかも目の前で何度も独特なフライングキャッチも披露してくれたので、じっくり観察できました。あっという間に50分経過してバスが到着。海外探鳥って限られた時間内に種数を稼ぐため、現地の普通種は無視しがちになるけど、こうやってのんびり普通種を見るのも悪くないな〜

ハチクイ(Rainbow Bee-eater)
すぐ目の前の電線にも止まってくれました!


ふと上空を見上げるとシロガシラトビ(Brahminy Kite)
バス停のすぐ近くの電線に止まったレンジャクバト(Crested Pigeon)

 その後はPCR検査を受けるため、バスを乗り継いで、ケアンズ市内にある病院へ向かう。

 海外旅行者の間では「陽性ガチャ」と揶揄されてるこの関門。しかし日本国内であれだけ蔓延していたら、こんなもん無意味では?と何百回も愚痴ったが、未だに帰国時に日本政府は方針を変えず陰性証明書を求めている。こんなのやってるの先進国の中で日本だけだぞ…(現在は免除されており、普段通りに渡航できます)

PCR検査の検体採取する病院

 ひとまず市内のSullivan Nicolaides Pathologyという病院に到着。受付に入って事前に予約したPCR検査の予約表とパスポートを渡すと、すぐに検査室に案内された。しかし、予約表とパスポートを見たドクターは妙な顔をした。

「予約表のSurnameとGiven nameが逆だね…。これじゃ証明書発行できないよ。」

へ!?!?!?
よくよく見てみると、確かに名字と名前が逆だ!登録時に日本人が陥りがちなSurnameとGiven Nameを逆にしてしまう問題に引っかかってしまったのだ!!

実はこの病院は検体を採取する委託先に過ぎず、PCRで解析して陰性証明書を発行する機関とは別だ。で、その機関の方で予約をしたので、この病院では予約変更することができないという。一瞬、頭が真っ白になる。どうしよう、陰性証明書無かったら、日本に帰れないぞ汗

 とりあえず、予約先に電話しなさいとドクターに言われたが、TOEIC510点の僕のポンコツ英語力では電話越しで交渉なんて絶対ムリだ。必死に医者に代わりに電話して交渉して欲しいと懇願すると、快く了承してくれた。そして代わりに色々と変更手続きをしてくれた。本当にありがとう!!ってか、ホントこーゆー時のトラブルに対処できないって旅人失格ですよね、まったく。ちゃんと英語勉強しよう。

 その後、防護服を着た人がやってきて僕の鼻の奥に綿棒を突っ込んで、無事にPCR検査終了!ベトナムでやられて以来、人生2回目の鼻の奥グリグリPCRだ。相変わらず痛い…

 とはいえ、なんとか無事に今日のノルマを達成できて気が楽になった。検査結果はだいたい48時間後にメールで知らさせるみたい。陽性かな?陰性かな?どっちだろう。というか、マジで陽性だったら冗談抜きで結構ヤバいかもな〜なんて呑気に思いながら、のんびりエスプラネードを探鳥して、歩いて宿に帰りました。new birdとして見つけたのはマングローブヒタキ。エスプラネードのマングローブ林でなんとか見つけました。黒と白のシックな色合いのお洒落な鳥だ♪

マングローブヒタキ(Mangrove Robin)

帰りにスーパーマーケットで晩飯のパンと水を購入し、この日は終了。ほんと物価高すぎてまともな物食えんな(苦笑)

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