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久しぶりに分厚い本が読めたので

 もう脳みそが溶けはじめているのではないかと思うほど集中力がない。若かりし頃の集中力には到底かなわないにしても、本気をだせばもうすこしいけるのでは…そんなラインもとうに過ぎてしまった。もうここからは、過去への復帰とか維持とかそういうのではなくて、ないところからつけていく筋トレが必要なのだろうな、と開き直った頃合いである。齢四十近くになり、比較的健康体、一般的な仕事をしていてもこれなのだから、人間の劣化というのははやい。

 一方で筋トレをすれば効果はあるのだろうと信じる自分もいる。もともと運動家ではなかった、三十頃に始めたかるい筋トレとストレッチで、体調が如実に回復したことがよりどころだ。なんなら今でも20代のときより健康だと思う。脳みそも、過去にこだわらず、また使いはじめれば、きっと動くようになるはずだ。なってくれ。

 というわけで(というわけで?)、こういうことは気持ちが上向いている時しか記録できないので、書いておこうと思ったわけだけれども、なぜ上向いているのかと言えば、本が読めたからである。溶ける脳みそにムチ打ちながら読むのは本当にしんどかった。読んでいても目は滑るし、気がついたらtwitterみてるし、おれはいったいぜんたいどうなっちゃったんだ。それでも読み切ったのはよくやった、自分を褒めろ。

 とはいえ自分を褒めると途端に落ち着かなくなるので、合わせて他人に感謝したい。中国語Youtuberの伊地知太郎さんと、静岡ジュンク堂と、Wordholicというアプリと、iPhoneの音声入力を褒める(褒める?)。そしてそもそもこの参考書自体も素晴らしかった。ありがとう。

郭春貴著『誤用から学ぶ中国語』(白帝社)。中国語中級者~上級者にとてもいい本ですね。誤文と正文の比較、理由がふんだんにのっており、しかも誤文は日本人がしやすい間違いに絞ってあります。最近、言語というものは学習者の母語ごとに教え方が替わるんだなということに気がつきまして、中国語の教科書を、日本語話者向けに、中国語話者が、日本語で、執筆しているという奇跡が身に沁みます。

 中国語のYoutubeを持たれている伊地知さんはとても分かりやすい動画で、中国語の勉強法および参考書を紹介してくれました。数ある参考書の中から自分の水準に合わせた書籍をピンポイントで選べたのはあなたのおかげ。もう本当にこの出会いをありがとう。

 静岡のジュンク堂さんはマニアックな参考書を多数ならべてくれてありがとう。ジュンク堂は昔は池袋にお世話になっていましたが、地方都市の静岡でもこれだけ品ぞろえしてくれるのは本当にありがたいです。手にとって読めるのは本当に助かります。今回はこれ以外に日本語の文法書1冊と、歌集を2冊買いましたので、これからも頑張ってお店を続けてください。よろしくお願い申し上げます。

 WordHolicはかゆいところに手が届く単語カードアプリです。中国語含めた多言語対応で、登録した中国語を自動音声で発音する機能がついてるし、ピンインを勝手に入力してくれるという、中国語を勉強する人が泣いて喜ぶ機能がついてます。おかげで、すぐ忘れてしまう脳みそでも復習ができそうです。ありがとう。

 さいごにiPhoneの音声入力。WordHolicがカードの表裏にそれぞれデフォルト言語を設定できるようになっていたおかげで、中国語なのに日本語として聞き取ったり、日本語なのに中国語として聞き取ったりしなくて相性ばっちりでした。相変わらず手入力は使いにくいこと極まりなくて、よくかんがえたら言語認識は半分WordHolicの設定のおかげだけど、認識能はとてもしっかりしていてすばらしいです。ありがとう。

 歌集、最近読んでも頭に入ってこないので、もう少し勉強の方を進めようかなと思います。短歌もなかなか詠めないし、そういう時期なんでしょうね。

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