コミュニケーションは引き算が味噌かもしれない
突然ですが、究極のコミュニケーションってなんだと思いますか?
私は学生時代によく友人と盛り上がった際に発していた「それな!」だと思います。
「たった3文字のどこらへんに究極たる理由があるのだろうか?」と思った方もいらっしゃるかもしれませんね。
こう思った理由には最近読んだ二つの書籍が関係しています。
せっかくなので、二つの書籍を読んで考えたことを残していこうと思います。
それはインフォメーション?コミュニケーション?
『なんだ、けっきょく最後は言葉じゃないか。』でも『伝え方の教科書』でも、インフォメーションとコミュニケーションの違いについて言及していました。
二つの違いは以下の通り。
特段驚く内容ではないと思いますが、この違いを念頭において、コミュニケーションを取ろうとしているか否かで大きく選択する言葉が変わってくることを学びました。
なぜならば、同じ言葉でも人によって思い浮かべるイメージは違うため、正しく情報を伝える「インフォメーション」ですら、思っていたように伝わらないことが往々にしてあるからです。
「誰に」が重要な理由
私はライターになってすぐの頃、自社の社長や先輩社員から「不特定多数ではなく、あなたの周りにいるAさん、Bさん、特定の誰かを思い浮かべて書きなさい」と口を酸っぱくして言われていた経験があります。
その理由は「コレか!」と点と点が繋がりました。
同じ言葉でも人によって思い浮かべる言葉が違うからこそ、どんな人に伝えたいのかを予め想定し、その人に伝わる言葉を選ぶ必要があるのです。
広告でも普段の会話でも、伝える相手を想定して伝えたい内容や言葉を選ぶことで、相手に自分の言いたいことが伝わりやすくなるでしょう。
言いたいことは一つだけ
コミュニケーションというと、たくさん話すことがいいイメージがあるかもしれませんが、どうやらそうではないようです。
あなたも見たことないでしょうか?
時系列ごとに今まで起こった紆余曲折を報告した新入社員や話好きのオカンが、先輩社員や上司、思春期の娘・息子に「で、結局何がいいたかったの?」とぶった斬られるシーンを。関西人なら「オチは!?」とツッコみたくなるかもしれませんね。
むやみに長い話はそれだけで聞いてもらえなくなるため、不要な部分はどんどん削っていく……これは広告のコピーも同様です。
商品のアピールポイントや、説明したいことはたくさんあると思いますが、伝える内容は一つだけに絞ります。
そうすることで、より適切に、限りなく商品やサービスの良さを伝えられるような言葉を選ばなければならず、「本質」に迫った表現ができます。
つまり、
何を伝えたいか
伝えたいことに興味関心、納得してもらうためには何を伝えればいいのか
を整理することが大切です。
「それな!」は全てを満たしたコミュニケーション
ここまで読んでみて、私が「それな!」が究極のコミュニケーションだと言いたい理由がなんとなくわかった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「それな!」はたった3文字で以下の全てを叶えているのです。
自分と相手が共通の認識であることを表現している
共感をしていることを示している
それによって相手の態度変容(自分に対する好感度や信頼度のアップ)が期待できる
無駄がなくシンプルで、本質のみを削りとったコミュニケーションのように思います。
もちろん「それな!」までにいろいろなやりとりがあるので、この3文字だけでは成り立たないのですが…。(そして、共感の言葉なので、相手からの発信がありきなのですが…。)
せっかくなので、今後はコミュニケーションをとる相手に「それな!」と返してもらうべく
自分の表現はインフォメーション止まりになっていないか?
そもそもきちんとインフォメーションができているのか?
インフォメーションを行うために、相手にぴったりな言葉選びができているのか?
コミュニケーションがとれるように「何を」伝えるべきかが取捨選択できているのか?
を念頭に過ごしていきたいと思います。
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