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精神科訪問看護 未経験からお仕事を始めた方の体験談 その①

訪問看護ステーションあやめ川越職員さんのお話

自分は精神科訪問看護に携わり3年目になります。
 
精神科訪問看護に携わり、あらためて精神科に対する世間の意識や認知度は不足していると痛感しています。
 
誰もが心に傷をおい、傷つきながらもがきながら生きている中で、病名がついたら腫れ物になってしまう。
世の中から見離された、そう感じながら生きている。
自分は必要とされていない、存在しないような扱いを受けてきた。
否定され、おさえつけられ強制された。
訪問看護を待っていてくれる人がいる。
話がしたい、話を聞いてほしい。
話ができる。自分の気持ちを話していいんだ。
なんだか安心する。
ありがとう。嬉しい。
話しができて楽しかった。
 
心の中はのぞけない、人の心や思いは見えないからわからない。
だから見える心遣いと思いやりが大切だと感じます

当初は私なりの緊張や不安もあり、どう関わることが正解なのか自問自答する毎日でした。
いまでもその緊張や不安は続いていますが、
【職場の仲間と情報を共有し、ディスカッションしながら、場面場面の迷いや悩みを抱え込まず皆で考えていく】
をモットーに過ごしています。
頼れる仲間、人生の先輩であり、看護師としてもさらに経験豊富なメンツに囲まれ楽しく学べています。
利用者様の生き様、生活の場を垣間見させていただくなかなかない仕事だと思っています。
人として、なにが正解なのかは個人の価値観によるものだからとつくづく感じさせられます。
 

訪問看護というだけで、病院の病棟や外来勤務のナースはなんとなく、少し高い壁を感じ想像する方が多いと聞きます。
私は看護する場が病院か在宅かの違いなだけで、気持ちはただただご利用者様のために変わりはないと思います。
 
ただ、病院内の医療を提供させて頂く立場とは意識のズレはあり、在宅にて暮らすご利用者様の視点に寄り添う支援であること。本人が望まないことを看護の押し売りになってはならないことかなと思います。
 
また、一般の訪問看護と精神科の訪問看護とでは、内容等に多少専門性を問われる差は生じていると思います。
限られた時間の中で、その方の心を安楽にしてさしあげること。
病気に対しての治療緩和というより、精神科症状について日常で抱えている心の負担をほんの少し、お手伝いして楽になれる時間を提供すること。
 
私たちにできることは期待されるほど直ぐ目に見えてわかることは少なく時間をかけた関わりの中で徐々にみえてくる変化を結果として評価されることに繋がる看護です。
 
傾聴、共感、助言、環境を整え、個別な日常の生活リズムをベースに寄り添うこと。
ご本人様を否定しない中で自己肯定を促し、いかに安定した穏やかな状態に近づけていけるかを目指す日々だと思っています。
 
疑問に思うことも、それはおかしいと感じることもあるなかで、そのままにはせず相談しあえる仲間があることも大事なことだと思っています。
怖がらず、臆することもなく、皆と看ていくことを意識して一人で頑張らないことに気をつけています。
毎日違って毎日楽しく、貴重な経験をさせて頂いていることに感謝しています。
 
求めている人がいる。
あやめ川越で学んだ笑顔を届けるためにそこへ足を運びたいと思います。
 
 訪問看護ステーションあやめ川越 稲見

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