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職場、家族、SNS...怒る人が急増した理由【読書日記】怒りが溶ける!優しくなれる!アンガーマネージメント

結論。
怒らない人になろうとするから
怒ってしまうのです。

どうも
安全・安心と絆でつながる
キャリアコンサルタントのタルイです。

週イチでnote更新してます。


いつも突然ですが

最近、怒る人増えたと感じませんか?


これは事実です。


その理由は大きく3つあります。

① コロナ渦で先行きが見えない中での
感染拡大防止のための行動自粛、経済的な不安
テレワークなど働き方の変化

②社会の多様化や余裕のなさから
自身の「こうあるべき」の価値観や
期待が裏切られている。

③SNSを使ってネットに
直接怒りをぶつけやすくなった


そして、こんな社会環境の中で

あなたは
「怒りをため込む人」
になってませんか?

□ 嫌なことがあると心の中で相手や自分を責める
□ 暴言を吐いて後悔したことがある
□ 小さなことで悩んで自信をなくすことがある
□ 気になることを他人に言えずモヤモヤが募る
□ イライラした状態だと、無関係な人に当たってしまう


さて本日、
私があなたにお伝えしたいのは

怒りの感情は無くせないが
コントロールはできると言うことです。


つまり
怒らない人になる、
怒り自体をなくす人になる

のではなく

怒りをコントロールして
失敗や後悔をなくすこと

これが目的です。

▼こちらが本日の教科書です。


「アンガーマネージメント」


文字通りアンガー(怒り)
マネージメント(管理)する。

日本アンガーマネージメント協会では
「怒りの感情で後悔しないこと」と定義しています。

アンガーマネージメントは
こんなことに役立ちます!

● 些細なことでイライラしなくなる
● 人間関係のストレスがなくなる
● いつも最高のパフォーマンスが出せる
● 子育てで上手に叱れるようになる


アンガーマネージメントは
前回の記事「面倒くさい人」対策の
一つの答えです。


そして…

ちょっと怒ると
もれなくハラスメントに
該当されるような

現代の社会事情には
必須スキルではないでしょうか。


ここから詳しく解説します。


◆著者:安藤俊介さん もうちょっと詳しく


一般社団法人日本アンガーマネジメント協会
代表理事 安藤俊介さん

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私が著者のお姿を拝見しての第一印象は
怒らせると怖そうな人です😅

あとスーツで隠しきれない
胸板の圧が凄いです😆



安藤さんは「アンガーマネージメント」関連の
本を数多く出版されてます。

その中でも、
この本はムック本だけあって
かなりわかりやすいです。

Amazonで冒頭の13ページを
試し読みできるので確認してみてください▼

こちらは目次です▼

第1章:瞬間的に怒らないようにしたい!とっさの怒り対策
第2章:根本的にイライラしない人になれる?
第3章:怒らず、黙っているのはストレスだ!
第4章:怒りのメカニズムを知ろう
第5章:怒っている人へのうまい対処法
こんなときは、怒りをどうする シチュエーション別「イラッと対策」


アンガーマネージメントを理解するためには
3つの構成要素を理解することでした。

①衝撃のコントロール
②思考のコントロール
③行動のコントロール

これらの順に本書の感想と
役立った手法をピックアップして書いていきます。


◆〈衝撃コントロール〉 怒りの6秒ルール

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つい、カッとなって相手に
言わなくてもいいことを言ってしまったり

あるいは
相手に手が出そうになったりするのを未然に防ぐ。


これらを瞬間的に起こらないための
とっさの怒り対策の方法は...


「 怒りを感じたら6秒待つ」

奇しくも
「6秒間見つめあったら、もうそれは恋に落ちた証拠」
と言われる恋の6秒ルールと同じ秒数です。


この6秒ルール…
私も実践してわかりました。

ただ6秒待っても怒りは消えません。


以下の方法を参考にしていただき
ご自身に相性の良い方法を一つ
体得されるのはいかがでしょうか。

・ 深呼吸する
・ 1つのものを観察する
・ 怒りに点数をつける
・ コーピングマントラする
・ 真っ白トレーニングする
・ タイムアウトする

この中から
私が実践しているのを2つ紹介します。


●私が実践できた「怒りの6秒テク①」

「目の前にあるものをじっくり観察する」


アンガーマネージメントでは
グラウンディング」と言うそうです。

マインドフルネス的にいうと
「いまこの場所のモノに集中する」
ですね。

具体的には
・ 机に置いてあるカップ
・ 持っているペン
・ 通り過ぎる車
・ 窓から見える建物

まわりのこので 手軽に意識を外に移すことができるものを観察するだけです。

例えば目の前にあるコーヒーカップでしたらカップは白色だ形は円形材質は陶器かな手荷物とちょうどいいサイズ等と意識をカップに集中しとにかく観察して事実や感想をあげていきます。


私が実践できた「怒りの6秒テク②」

「心を落ち着かせる魔法の言葉を用意する」

アンガーマネージメントでは
これをコーピング(切り抜ける)マントラ(呪文)
と呼んでいます。

魔法の言葉(フレーズ)は決まりはありません。

「大丈夫」「ドンマイ」「まぁいいか」
など
自分が落ち着くものなら何でもOKです。

子供やペットの名前
好きな歌のフレーズでもOKです。


私は前回の記事でお伝えした
私が苦手でイラッとさせてくる面倒くさい人
通称「かまってちゃん」

私の中では気まぐれモンスター「カーマ」です。

彼らの「かまってアピール」に対処するために
この曲のサビを脳内リフレインさせます。

カーマカマカマカマカマカミーリーオーン♪

最近はなんでもイラッときたら
サビのフレーズを唱える
コーピングマントラになりました。


◆〈思考コントロール〉怒りと上手に付き合うための心の持ち方

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本書では怒りの原理をライターに例えてます。

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そもそも、
なぜ人は怒るかと言うと...

自分の中にある理想、価値観
「〜べき」「〜すべきではない」

これらが裏切られたり、
思い通りに進まなかったりするからです。

そしてこれが【着火スイッチ】になります。


その一方で 
同じような出来事でも
その時の状況や体調気分によって
怒りの度合いは異なります。

■悲しい■つらい■疲労■空腹など

このような状況ですと
イライラは募りやすいのです。

逆に心身が充実していると
そんなでもないですよね。

つまり
心の奥底に潜むマイナスの感情や状態が
怒りに影響しているのです。


これが【ガス】です。

よって怒りのマネージメントは
【着火スイッチ】【ガス】
の2点に集約できるのです。


この優先順位としては

まず、ガスの部分にあたる
マイナスの感情・状態を減らす事です。


怒りを感じた時は
マイナスの感情や状態が
何かを探って向き合います。

この感情や状態を解消できるように
するのがポイントです。


その次に、心に余裕が生まれたら
着火スイッチである
自分の「〜べき」
向き合っていくことがポイントでした。


●私が実践できた思考コントロール法①

自分の怒りを整理整頓する

「重要か・重要ではない」
「変えられる・変えられない」

このニ軸で怒りを整理してみます。

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【重要ではない×変えられない】

たとえば街中でマナー違反があると
目くじら立てたくなります。

しかし、他人の行為は変えられません。

よって「手放す」が正解です。

しかし、
そのマナー違反が自分にとって
「とても重要」であるならば
現実的な手段を講じることです。


【重要×変えられる】

仮に夫婦間の家事育児の分担が
アンバランスでイライラするとします。

仕事と家事の両立は【重要】であり
パートナーも分担に前向きなら【変えられる】です。

タスクを明らかにして
分担の割合を考え直せば
改善に向かいイライラは抑えられます。

何の対策も考えず
相手にイライラしているだけでは
人生の時間を無駄遣いしてしまいます。



●私が実践できた思考コントロール法②

「関わること」と「関わらないこと」を線引きして手放す

コロナ禍では、他人に自粛を求める
「自粛警察」の問題が度々取り上げられました。

「マスク警察」も話題になりました。

どちらも行き過ぎた正義感の暴走です。

社会問題に対して
怒りを持つことは大切です。

しかし、
行き過ぎて他人を攻撃したり
生活に支障がでたりしては
いけませんよね。

大切なのは線引だと思います。

怒り=べき×マイナス感情・状態

「やりたいこと」「できること」「やるべきこと」

この3つが重なるのが最優先事項です。

たとえ
「やりたいこと」「できること」であっても
「やるべきこと」でなければ手放すが必要ですね。


もうひとつ大切なのは

「ありのままの自分を受け入れること」

アンガーマネージメントを
「勉強したのに怒ってしまった💧」と


怒りっぽい自分を自己理解して
「できない自分」を責めて
落ち込むのではなく自己受容する。


なぜならば
できない自分を受け入れられない

この感情もまたイライラの原因に
なってしまうからです。

イライラを爆発させないためにも

普段からマイナスな感情を
ため込まない

心の許容量を大きくすることも
対策になります。


●私が実践できた思考コントロール法③

「〜べき」を緩めてイライラしなくなる

たとえば
「待ち合わせより早めに来るべき」

この境界線は
「許せない・許容範囲・許せる」という
三重丸の構造で視覚化することができます。

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アンガーマネージメントでは
「〜べき」「〜べきではない」
コアビリーフと呼んでます。

あなたは仮に
「人と待ち合わせでは5分前に到着すべき」と思っています。

まぁ許せるは時間ぴったりに到着

到着だとします。

それを
「最低限5分位は連絡があったらok」

ときて、
「まあ15分でもいいか」
と思えたなら

まぁ許せるの上限も
拡がったと言うことです。

こうしてコアビリーフを見直すと
心の許容量が大きくなります


●私が実践できた思考コントロール法④

怒りのエネルギーをプラスにする

「怒り」は不満や恨みなど
マイナスの面ばかり強調されがちです。

しかし
私たちの人生を良い方向に導く
プラスの面を活用して
成功している方もいらっしゃいます。


例えば
歴代最多の4大大会制覇20回
(豪6・仏1・英8・米5)

偉業達成したテニスプレイヤーである
ロジャーフェデラー

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現在は人格者と知られるフェデラー選手も
若い頃はミスをするとモノに当たり散らし
さらにイライラを募らせミスを連発し
試合に負け続けたそうです。

原因を悟ったフェデラー選手は
アンガーマネージメントを
メンタルトレーニングに取り入れ
トッププレイヤーとして開花しました。

あと胸板も凄いです🤔


このような「モデリング」になる
人物像がいると取り入れやすいですね。


私のモデリングする人物は
アメリカ人のジョン・ランボーさん。

かつてのベトナム戦争から
PTSD(心的外傷後ストレス障害)になりました。

帰国後は戦争のことで国民から批判され、
まともな仕事に就けないこともありました。

しかし、その怒りのエネルギーをプラスに変えて
伝説の殺人マシーンとして世界各地で身を投じたのでした。

ランボーなだけにちょっと乱暴者ですけど
仕事はできる人です。

もちろん胸板もすごい!


さてここまで記事内で
「胸板」のワードを散りばめましたが
ボケで入れていたのではありません。

怒りのエネルギーである「アドレナリン」
筋トレに必要です。

怒りのエネルギーを筋肉に変えることで
プラスに転換できます。

また
引き締まった身体をしているほうが
印象を良くできますし、説得力も増します。



◆〈行動コントロール〉上手に怒りを伝えるテクニック

怒らずに黙っているのはストレスです。

繰り返しになりますが
怒らない人になるのではなく

怒りをコントロールして
失敗や後悔をなくすことが目的です。

机を叩いたり、大声を出すなど
威圧感たっぷりに怒ると
相手は萎縮したり反感を買うかもしれません。

また、
このように高圧的な態度は
周囲からの信頼を失うでしょう。


アンガーマネジメントは
怒ることは「リクエスト」だと
捉えています。

例えば部下が締切を守れず揉めたなら、
「なぜ締切を守れないのか😡
と怒るのではなく

「どうしたら締切を守れるか、一緒に考えてみよう😊
とリクエストしてみましょう。

怒り上手はリクエスト上手のことでした。


もうひとつは気分で怒らず
怒り方にブレがないことも大切でした。

ブレない怒り方のポイントを
まとめてみました。

● NG態度のポイントは3つ

① 高いトーンで早口
② 興奮している雰囲気
③ 相手やその時々で怒る基準がブレる。


●イライラを賢く伝えるポイント

・ 感情的にならないこと 
・ 相手に改善を促すのが目的
・ Iメッセージで話す
・6W3Hを意識して話す
・ 穏やかで丁寧な口調で話す
・ ゆっくり低いトーンで話す
・ にこやかな表情を意識する
・ボディーランゲージはゆっくりと


上記の手法は「アサーション」として
すでに体系化されて世に浸透してます。


アサーションを用いた
伝え方のスキルについては
コチラの記事でまとめました▼

具体例として「家事分担問題」を題材にしました。


◆〈まとめ〉 罪を憎んで人を憎まず

アンガーマネージメントについて
ここでをまとめます。

アンガーマネジメントは
以下の3つをコントロールするメソッドです。

〈衝動コントロール〉怒りで我を忘れないテク

〈思考コントロール〉怒る必要の有無を見極める

〈行動コントロール〉賢い怒り方を身につける

アンガーマネージメントの目的は 
「怒りをコントロールして失敗や後悔をなくすこと」でした。


本書を読み終えての私の感想です。

アンガーマネジメントは「怒り」だけではなく
「憎しみ」もコントロールできるのではないか🤔

冒頭でふれましたが
現代は「怒りやすい社会」です。

コロナ渦も一つ、SNSの普及も一つ、
社会の多様性で自身の「べき」が裏切られるのも一つです。


罪を憎んで人を憎まず

罪は憎むべきだが、その罪を犯した人を憎むのはよくない

ということわざです。

このことわざの本質は
人ではなく罪を憎むことができる人は、
誰かを批判するよりも
改善策に目が向けることの必要性であると考えます。

行き場のない怒りのはけ口として
誰かを批判することで
スカッとした爽快感を得るだけでは
罪を憎むところまで到達できません。

「やられたらやり返す」といった
懲罰感情には終わりがありません。

アンガーマネージメントの思考コントロールは
憎しみもコントロールしてくれるのではないでしょうか。


いま一度、コアビリーフについて考えてみます。

怒り=べき×マイナス感情・状態

「べき」はどこまで緩められるのか。

「悪いことをしたら裁かれるべき」
この「べき」は法治国家である日本の「べき」です。

ですが、
悪いことをした人は時間をかけてでも「許すべき」

大切な「べき」だと私は考えます。

そんな優しい社会であってほしいです。


本書ではさらに「リモートワーク」「職場」「家族」「SNS」「公共の場」「プライベート」のシチュエーション別の「イラッと対策」事例も豊富に掲載されてます。

ご興味のある方はお手にとってみてください。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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時ノ刻(ときのきざみ)さん
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