共働き夫婦の「家事分担問題」で考える『言い方』と『聞き方』と『話し合い方』①
この記事は働くママ向けに書いてますが
共働きの旦那さんも読んでほしいです。
どうも、あなたのキャリアを失敗させないコンサルタントのタルイです。
週一でnote更新してます。
私は以前、働くママを対象とした
キャリアカウンセリングをやっていたときに
共働き夫婦の一番の問題は
家事と育児の問題であることがわかりました。
▼こちらの記事によりますと...
家事・育児の意識の違いは男女差がありました。
女性の9割以上は
「パートナーよりも自分の方が家事・育児の負担が大きい」
と感じております。
しかし、
なんと!
7割以上の男性は「パートナーと家事・育児を分担できている」
と思っていることが明らかになったのです!
これだけの意識差があれば必然的にこうなります💦
この問題の解決策は
家事分担の比率の話し合いに至るまでの
お互いの「言い方」と「聞き方」
そして最後に「話し合い方」にあります。
詳しく解説します。
◆夫の心が確実に閉じる ありがちな言い方12パターン
私が最初にお伝えしたいのは、
人間関係におけるコミュニケーションとは
「相手に頼む」行為が起点となって始まることが多いのです。
しかし、頼んだことが拒絶されたり、
望んだ結果と違うと関係がギクシャクします。
統計通りママの9割が不満で
夫の7割ができてると思い込んでいる方が多いので
ママ側からの要求が起点となります。
ここで、
残念ながら要求が成就しない12の型をまとめました。
●上から目線で言う型
1指示・命令 「~しなさい!」
「文句言ってないで、明日は絶対やりなさい!」
2脅迫・警告「〜するんだったら、○○した方が良い」
「次やらなかったらどうなるか知らないわよ!」
3説教・義務付け 「~すべき」「~は当然のこと」
「それくらいやってよね、男なんだから」
4 提案・助言・忠告 「~したらどう」
「ほかの人にやり方を相談してみればどう?」
5 講義・論理による忠告・説得 「~だから~なんだ」
「いつも後回しにするからできないのよ」
●決めつけで言う型
6 非難・批判 「そういうところがダメ」
「よく忘れるよね。」
7 侮辱・悪口・辱め「バカ・クズ」「一人じゃなにもできない」
「甘やかされて育ったからできないんじゃないの?」
8 分析・解釈「~という気持ちがあったのでは?」
「B型だからできないのよ」
9 同情・慰め・激励「心配ないわ」「いいことあるよ」
「こんな簡単なことができないなら私がやろうか?」
10尋問(原因・動機・理由を探る)「なぜ?」「どうして?「いつから?」
「いつまで待てばできるようになるの?」
●めんどくさいと思ってる型
11 賞賛・ご機嫌取り・同意「好きにすれば」「あなたはできる」
「もう好きにすれば」
●諦めモードな型
12 ごまかし・皮肉「~してあげる」「まあいいんじゃない」
「男って家事の考えなくてもいいから楽ね」
ちなみにここに挙がった例文は、
過去に私が言われたやつをまとめてみました。
その節は申し訳ありませんでした💦
これらはすべてユー(You)メッセージと呼ばれる
相手が主語となる攻撃的な言い方です。
この「言い方」をすると確実に夫の心はガードが固くなります。
▼こちらが夫の心のイメージです。
ボクシングで例えると、アップライトスタイルで後ろ足に体重を残し、相手とまず心理的距離を取りたがります。
その後...
夫のリアクションとして表層する態度として想定できるのは以下の3つです。
もしも、夫がこうなってしまったときの対策に関しては次回のnoteに書きます。
◆コミュニケーション心理学に基づく「言い方」とは
私が次にお伝えしたいのは
「おたがいさま」も「おかげさま」の精神を育てるには、
夫婦の問題の言語化が必要だということです。
コミュニケーションとは日本語で「つきあい」ですが、
「つきあい」の語源は「突きあい」です。
動物が角で突きあってじゃれあう姿から
「つきあい」が生まれました。
ですが人間のつきあいとは、角をもって攻撃的にはできません。
ではどうやったらうまく言語化できるのか?
ここは科学的に裏打ちされた
コミュニケーションスキルを学ぶのが早いと考えます。
私のオススメは「親業」と「アサーション」です。
●親業
親業というネーミングですが
夫婦・上司と部下・教師と生徒にも応用できます。
かなり実践的なリーダーのためのコミュニケーション論です。
アメリカのトマス・ゴードンという博士が創案しました。
一般的に子育ての主語は子どもです。
「子どもがいかに育つか」と言うことに重点を置かれてますが
親業では子どもが育つ上で 親がいかに関わるかという
親の側に焦点を当てている特徴を持った訓練法です。
この記事では「夫婦業」と置き換えてご理解ください。
親業の肝は行動の四角形と呼ばれる概要です。
これはアドラー心理学の課題の分離とも共通している思想です。
その問題を抱えて困っているのは誰なのか?
と、問題の所有者は誰かということを明確にしていき
困っているのが相手ならまず相手の話を聞き
困っているのが自分なら「わたしメッセージ」で事実を伝える
とシンプルです。
●アサーション
アサーションとは
自分も相手も大切にする、自己表現のことです。
アサーションはよくドラえもんのキャラクターである
ジャイアン・のび太・しずかちゃんに例えると
しずかちゃんにあたります。
アサーションの骨子となるのは
誠実に、真摯に、相手と向き合おうとする心のあり方です。
この4つの柱がしっかりしていれば、
出てくる言葉は、自然とアサーティブになるということです。
・平木典子先生の「アサーショントレーニング」
マンガでわかるアサーションもわかりやすかったです。
◆『アイ・メッセージ』を活用してみる
私が今回のケースで解決策としてお伝えするのが
親業とアサーションで共通に出てくる
コーチングのスキルでもおなじみの
『アイメッセージ』です。
※親業では「私メッセージ」、アサーションでは「アイメッセージ」
そしてアイ・メッセージの対となるのがユーメッセージです。
先程のありがちな12の対応はすべて
主語が『あなた』のユーメッセージです。
1部構成のアイメッセージは自分の気持ちだけを伝えることです。
〈1部構成〉
アイメッセージ=自分の気持ち
「(わたし)困ってるの」
「よし、わかった。」
これで察することができる夫は、おそらく架空上の人物だけです。
通常のアイメッセージを2部構成です。
〈2部構成〉アイメッセージ=相手の行動+自分の気持ち
「〜してくれると(相手の行動)+(私は)助かる。」
「そういってもらえて(私は)嬉しい。」
「〜されて (私は)困った。」
「そういわれると (私は)つらい。」
しかし、
夫が自分は家事育児に協力的できていると
勘違いしているレベルでしたら
親業の3部構成のアイメッセージが相手に受け入れやすいかもしれません。
〈3部構成〉アイメッセージ=相手の行動+自分への影響+自分の気持ち
例として
「休みの日に家でゴロゴロされると(行動)掃除が出来なくて(影響)困ってしまうの(気持ち)」
ここまで伝えれば、理解される確率が上がります。
このあとに「こうしてちょうだいね」という言葉をつけ加えて4部構成にしないことです。
それでは指示命令になってしまい。夫の自発性を奪ってしまいます。
2部構成もしくは3部構成で、相手に要求を受け入れる権利を与えることで
夫の心にあるヒーロ願望が刺激され
・自分が必要とされている承認欲求
・自分の力が実感できる自尊心が満たされる
などが満たされて悪い気はしません。
◆〈注意〉 主語を私にして相手を責めてはダメ
では、ここでちょっとクイズです。
「私は早く職場に行きたいの、だから早く食器かたづけておいて」
これはアイ・メッセージでしょうか?
それともユー・メッセージでしょうか?
正解はアイ・メッセージ風のユー・メッセージです。
主語は「私」ですが
内容的にはユーメッセージの指示・命令になってますね。
アイメッセージ風のユーメッセージでは
相手に対して『丁寧に嫌味を言っているだけ』です。
アイメッセージ風のユーメッセージは
「~と私は思う」とユーメッセージに付け加えたパターンや
「わたしは〜と思うの」の文型にサンドイッチ話法されやすいです
ネット上の説明ではアイメッセージについて
「主語を「私に」したもの」との説明が散見されますが
間違いではないですけど誤解しやすい表現に感じます。
そもそも日本語の日常会話においては
主語を省略して話すケースが多いので
「主語を「私に」したもの」だけでは説明不足と感じます。
主語を私によりも
相手を責めずに「感情」を伝えることに力点を置く。
このようなアサーティブな表現が正しく伝わるコツであると思います。
ここでアサーションの4つの柱がチェックリストとして役立ちます。
以上をチェックリストとして活用することで
・自分は相手に何を求めているのか?
・夫に自分の気持ちを非難がましくなく率直に伝える
・自分の欲求を満たす責任は自分にあること。
・欲求を受け入れるかどうかは相手に権利があること
・相手の気持ちや考え、判断までコントロールしないこと
以上が明確になります。
◆〈まとめ〉 「アイメッセージ」だけだと解決しない
ここまでをまとめます。
●家事/育児分担問題は女性不満9割、男性7割勘違いのすれ違い
●問題解決にはユーメッセージの言い方に注意する
●アイメッセージの方程式は2部構成か3部構成で
●アイメッセージ風ユーメッセージに注意する
最後に大切なことを2つお伝えします。
1つ目。
すでにお伝えしましたが、ユーメッセージを浴びせたの結果
夫の心が完全に閉じてしまった場合
アイメッセージでどうにかなる問題ではありません。
アクティブリスニングと呼ばれる「聞き方」が有効です。
これについては次回②回目に書きます。
2つ目。
そもそもアイメッセージは万能ではありません。
なぜならば
いくら自分の思いや気持ちを誠実に
言葉にして伝えられたとしても...
相手がそれをすべて聞き入れ、
相手の行動が変わるわけではないからです。
本当の解決策は「話し合い方」にあります。
これについては③回目で書きます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事は私のnoteをフォローしていただいている
せんかさんに捧げます。
せんかさんの記事のおかげでインスピレーションが浮かびました。
そしてごめんなさい。
アサーションについて書きますとお伝えしましたが、
アサーションだけじゃなくなったのと3本立てと長くなってしまいました。
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