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研修生を受け入れて

将来の目標の中の1つに指導者の指導者になりたいというものがある。
ドイツで触れた言葉の中で好きなものの1つにこんなものがある。
「1人の良い指導者が100人の良い指導者を育てよう。
その100人が100人ずつの良い指導者を育てれば10000人の良い指導者が育つ。
そうすればドイツのサッカーは良くなる。」
完全なる要約だが、これに感銘を受けている。

自分もいつか良い指導者になりたいと今でも思い続けているし、この言葉が達成できる日に向かって日々頑張れたらと思う。

思うだけでは何も始まらないので、良い指導者になったつもりではないが、今シーズン、最初の1人を研修生として受け入れた。

彼との出会いはS級受講中の指導実践中だった。
指導実践の選手役として来ていた選手は、当然プレーをしに来ているので、自分のプレーに集中している。
そんな中、1人ノートを片手にメモをしている選手がいた。
それが彼だった。

不思議に思った僕は、彼に近寄り、なぜメモを持っているか聞いた。
彼は答えた。
「将来指導者になりたくて、気がついたことをメモしてます、ドイツのケルンスポーツ大学に留学してみたいという気持ちがあって・・・」
「俺・・・そこいたよ」

不思議な縁で話すようになり、勉強熱心な彼はトップチームの見学に来ることとなり、留学の相談にのるようになり、指導の勉強したいなら、もしよければ勉強しに来る?ということに発展し、現在、U13のアシスタントコーチとして現場に立ちながら、スクールでもアシスタントをしてくれている。

そんな彼がこの半年間で感じたことや、研修したこと、思っていることをまとめようと思う。

そうすることで、次のシーズン、もし勉強したいなと思う子が現れた時の参考になればと思い今このnoteを書いている。
僕自身、プロサッカー選手としての経験どころか、そこまでトップレベルの選手がプレーするようなところでプレーはしないままに、S級を受講させていただいた。
同じように、選手にはなれなかったけど、サッカーの指導者として頑張っていきたいんだという人がいれば応援したいと思う。
その応援の形の1つが研修の受け入れになればと思う。
僕のところよりも、もっと良い人はいるかもしれないので、色々見て決めてくれれば良いと思うし、実際にこんなことがあったということを見ることで興味を持ってもらえたらと思う。

では、ここからは質問形式に答えてもらったものを載せさせていただく。

Q. 研修をしてみようと思った理由はなんですか?
→自分が将来どうなりたいのか決まってきていた時期だったため、プロサッカーの指導者を目指している自分にとって、Jリーグに所属しているチームで研修することは、間違いなく多くの学びや経験値になると考えました。
また、ドイツで指導経験がある三枝コーチのもとで指導を学べるということは、日本だけではなく、海外で求められることも学べるのではないかと考えたことが研修をしてみようと思った理由です。

Q.実際研修してみて学べたことはなんですか?
→プロの指導者とはどのような存在なのか、どんなことを考えてTRを作成し、選手に何を獲得させたいのか。どんな声かけをするべきなのかなど、指導者として必要な考え方や指導方法を学ぶことができました。

Q.研修してみて、楽しかったことはなんですか?
→サッカーの指導だけではなく、人間力の育成にも努めているため、指導者とはどんな存在なのか、その日の指導の改善点を見つけ、次のTRで試してみて、選手の動きがさらに良くなったときなど、新たな学びや成功体験を経験できた時に、楽しいなと感じています。

Q. 研修ではどんな役割を与えられたり、課題が出たりしましたか?
→セットプレーのアニメーション映像の作成、TRのアシスタント、TRを最後まで担当する、様々なカテゴリーのスクールのアシスタント などの役割を与えていただきました。
特にアニメーション作成では、自信を持って作れたと思っても、すぐに新たな課題が見つかり、修正を繰り返しています。

Q. 実際現場に来たからこそわかった新たなサッカーの指導者の面白みはなんですか?
→同じTR内容でも、指導する人によって、TR効果が全く別物に変わることに面白みを感じました。同じプレーを見ていても、選手に対しての伝え方やタイミングが違うため、選手の成長の仕方が変わってくるところは、現場に立ったからこそ分かったことだと思いま す。

Q. 大学生活、部活との両立で難しかったことや、逆にそれでもできた理由はどこにありますか?
→朝6:00に家を出て、朝練習に向かい、日中は授業を受けて、夕方には家を出て研修に向かう。そして家に着くのは23:00近く。その日を振り返ってから就寝するという生活を続けていました。
隙間時間を見つけて休息を取り、どんな状況下に置かれていても、求められた時に自分の 100%の力を発揮できるようにすることに難しさを感じました。
それでもやり続けている理由は、「もっと成長したい」という向上心によるものです。

Q. 最後には半年間研修をしてみての感想と今後研修をする人にアドバイスをお願いしま す。
→三枝コーチが研修生として受け入れていただいてから半年が経過した今、誰よりも良い学びを経験をさせてもらってると思います。これからも学ぶことがまだまだあるため、基準を高く持って研修させていただきます。
今後研修する方は、どのような考えを持って取り組むかによって、充実感が変わってくると思います。
任された仕事を懸命に取り組み、できる限り多くの人とコミュニケーションを図ること が、指導の幅を広げたり、自分の能力の引き上げ成長に直結します。
後手になったり受け身になるのではなく積極的に取り組むと良いと思います。

結果は・・・だいぶ忖度したものになったw
まぁ、無記名でできるわけではなく、研修先のものなので仕方ないが、そういう振り返りを通して僕自身をアップデートしていけたらと思う。

最後に、研修生を受け入れて本当に良かったと思っている。
やる気のある将来への希望を持ち、目の前の壁に向かっていく彼の姿勢に僕自身も励まされた。
プロはカテゴリーでかもしれない、でもプロフェッショナルは誰にでも目指して取り組める姿勢のことであり、自分の満足だけではなく、人に希望や勇気や生き甲斐を与えるものであり、指導者、選手、サポーターどちらがどちらにというものではないと思っています。

後期のリーグ戦が始まる。
自分たちの中でも、この試合はできたという試合がある。
それと同じだけの試合を何試合出せて、そのためにどのくらい本気で準備ができるか、僕自身楽しみにしている。
中学生の試合かもしれなし、そのヒットに当たらない時もあるかもしれないが、興味が湧いたら足を運んでくれたらと思います。

長い文章、最後まで読んでいただきありがとうございました。
研修に興味が出たら気軽に連絡をもらえたらと思います。
それでは皆様に素敵な1日が訪れますように🎶


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