目標でチームは変わるのか?結婚式場パーパス物語②
こんにちは窪田です。
エンゲージメントの【5C】のコモンパーパスとコネクティングについての事例として、
前回は私が名古屋の結婚式場へ異動して、ナンバー2のHさんと大揉めし、マブダチになるまでのお話でした。
Hさんとの1on1で、「どうしたいの?」と質問したことをきっかけに、Hさんだけでなく、他のメンバーの「どうしたい?」も聞いて回ろうと決めた私は、全員と1on1のスケジュールを入れました。
メンバーとの1on1を開始
メンバーとの1on1がはじまります。一人一人に「どうしたい?」を聞いて回りました。
元々、ウェディングプランナーという人種は職業柄、アイデアを出すのが好きな人種が多かったからか、私の想定を越えるたくさんのアイデアが出てきました。
大きいもの、小さいもの、すぐに使えそうなものから荒唐無稽なものまで、色々なアイデアが出ましたが、遮らずにとにかく聞き切ることが大事だということをHさんの1on1で学んだ私は、きちんと聞き切るという姿勢に徹します。
アイデアを聞くのは楽しかったのですが、次第に聞いていくうちに、私の中である疑問が浮かびます。
「この会場の強みって何だと思う?」と聞くと、みんなが揃って「アットホームな雰囲気です。」と答えることに違和感を持ちはじめたからでした。
「アットホーム」への違和感
最初は「なるほど、アットホームね、、、いいね!!!」
と返していたのですが、途中から、(みんなの言ってる「アットホーム」って人によってビミョーに意味違くない…?)と感じるようになったのです。
私は聞いてみました。「アットホームって、、、例えばどんな所が?」
と答えます。
アットホームの意味は日本語で「まるで家のように」なのですが、「家のように」って具体的にはどういうことを指すんだ?と思いはじめました。
アットホームの何がいいのか??
「アットホーム」と同じような言葉を使っているけど、アットホームの解釈が人それぞれ違う、ということに気づきます。
でも例えば、「名古屋で一番友達との距離が近い会場」と、「名古屋で一番緊張せずにいられる会場」では、全然印象が違います。「名古屋で一番装飾が自分らしくできる会場」もまた別です。
友達との距離の近さを謳うのであれば、新郎新婦の高砂の雛壇がないことや、新郎新婦が話したい友人のところ自由におしゃべりに行けるガーデンパーティーの時間をアピールすべきですし、
緊張せず、なら、自然光が入り、圧迫感がない会場や、心細かいスタッフの配慮をアピールすべきかもしれません。
装飾なら、持ち込みが他の会場より自由な点や、他の新郎新婦の素敵な装飾事例の写真をアピールすべきでしょう。
もちろん全部をアピールすればいいのですが、ゼクシィに載せられる写真は枚数が限られています。新郎新婦の下見時のご案内も限られた時間で説明する必要があり、全部をご紹介するのはとても無理です。
私は今までうちの会場では、全員がお客様に違ったそれぞれの「アットホーム」を説明していたのではないか、ということに気がつくのです。
金脈の質問を発見する
アットホームという言葉に疑念を抱き始めると同じ時期に、1on1のおかげで、また別のことにも気づきます。
ある質問をした時に共通してメンバーの顔が明るくなり、話が一気に熱を帯びていくのです。
その質問は…
でした。
最高の結婚式をしたい!!
ウェディングプランナーなら誰もがそう思うものです。
この質問をすると、「過去に出席したお姉ちゃんの結婚式が素敵すぎて結婚式が大好きになった」とか「お母さんがドレスショップで働いていたので、新婦さんとドレスを最高にキレイに見せてあげられる式をやりたい」とか、「ガーデンにロックバンドを入れて、みんなで拳を突き上げてノリノリのパーティーをプロデュースしたい」とか、初めて聞くスタッフのストーリーがゴロゴロ出てきます。
生き生きと語るスタッフを見て、私もエネルギーももらえましたし、ワクワクしました。同時に、この情熱をいかせていないどころか知ろうともしなかった支配人としての自分の至らなさに素直に反省することもできました。
そして、アットホームの解釈のズレと同様、「最高の結婚式」でイメージすることも、人によって随分違うんだなということに改めて気づかされるのです。
星ヶ丘にとっての「最高」
ここで私は考えました。
その「共通の最高の結婚式」を見つけて、この星ヶ丘で具体的な形にできた時に、このチームに何が起こるだろうか?お客様はどう反応するだろうか?
そう思った私はみんながいう「最高」の「共通点」を探し始めます。みんなの「最高」をヒアリングしながら、その人の最高が意味するものや、共通して繰り返されるキーワードに着目して話を聞きます。
そして、ついに見つかるのです!!
(続く)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?