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ボケたくないなら知っておきたいサプリメントと検査とは?

こんにちは。
フォレスト出版・編集部の美馬です。

先日、『糖尿病専門医だから知っているアルツハイマー病にならない習慣』でご一緒させていただいた牧田善二先生と、弊社voicyチャンネル配信用の収録をさせていただきました。
※放送は7/18(火)、7/19(水)いずれも8:10~です。ぜひご視聴ください。

放送の前に、本日は”がんより怖い不治の病に勝つ方法”、アルツハイマー病にならない、あるいは進行を食い止めるための最強の方法についてお伝えしたいと思います。

ズバリ、キーワードは「イチョウ葉エキス」「VSRAD」

まずは下の事例をお読みください。

【事例1 】明らかなアルツハイマー病から正常範囲内へ脱した男性
 1938年生まれのAさんは、起業して大成功を収めた人物です。まだまだ経営者としても頑張れる70歳のときに会社を売って、奥さんと2人で悠々自適の生活に入りました。
 と同時に、私のクリニックを訪ねてきました。Aさんは、すでに他院で糖尿病を指摘され、カロリー制限による食事法を指導されていました。しかし、頑張っているのに血糖値コントロールがうまくいかず、私のところにやって来たのでした。
 身長は160センチで体重は63キロとちょっと太め。ヘモグロビンA1cが7・4%と、たしかに血糖値コントロールは良くありません。ただ、幸運なことに腎臓の合併症はまったく出ていませんでした。
 このAさんに初めてVSRAD検査を受けてもらったのは、2010年1月15日、71歳のときでした。
 さて、送られてきた結果を見ると、なんとZスコアが2・35 もあります。2を超えるとアルツハイマー病という診断になりますから、私は急いで専門医を紹介しました。そこでさらに詳しく検査をしたところ、「たしかにアルツハイマー病はあるが、症状が悪くないのでもう少し様子を見て、時期が来たら治療を始めましょう」
ということになったそうです。
 Aさん本人はそれでなんとか納得したのですが、そうはいかなかったのが奥さんでした。
「様子を見ていて悪化したら困ります。今からなんとかなりませんか?」
 Aさんに付き添ってきて必死に訴える奥さんの様子に、私も心を打たれ、「アルツハイマー病に効くという研究報告があるから試してみますか」とイチョウ葉エキスをすすめてみました。しかし、このときの私はまだ半信半疑でした。なにしろ、AさんのZスコアは2を超えていたのです。
 それからAさんは、1日4錠(朝昼2錠ずつ)の服用を続け、約1年後の2011年3月4日に再びVSRAD検査を受けると、Zスコアは1・94と大きな改善が見られました。
 何もしなければ普通は悪化しているはずのZスコアが改善していることに、私はたいへん驚き、イチョウ葉エキスの効果を確信しました。
 その後、Aさんは服用を続け、2012年7月30日の検査では1・78に、さらに2013年10月7日には0・81と、Zスコアは正常範囲にまで戻ったのです。
 そして、今もなお、アルツハイマー病の症状が出ることなく元気に過ごされています。
 つまり、アルツハイマー病に片足を突っ込んだ人が、イチョウ葉エキスを服用して3年後には正常に戻り、80代に入ってからも発症せずにキープできているわけです。
 Aさんは、最初にアルツハイマー病を指摘された2010年から、陶芸を始めています。いろいろ創造的な工夫を凝らし、かつ手先を使う陶芸という作業が脳にも良いはずだと考えてのことでした。
 アルツハイマー病の進行を遅らせる方法の1つに、「作業療法」がありますが、Aさんの陶芸は、まさにそれと同じ効果があったと思われます。
その後、陶芸の腕はどんどん上達し、80代の今ではプロ並みの作品をつくるようになっています。
 私もいくつか作品をいただきましたが、それを眺めていると、Aさんがアルツハイマー病を発症せずにいる喜びでいっぱいになります。

『糖尿病専門医だから知っているアルツハイマー病にならない習慣』
(牧田善二/フォレスト出版)

なぜイチョウ葉エキス? VSRADって何?
と思った方がほとんどだと思います。詳しくはこれから説明します。

まずは「VSRAD」についてです。アルツハイマー病は症状が出る20年くらい前から始まっているとされているのですが、それから長い時間をかけて脳の神経細胞が減少していき、認知症グレーゾーンのような状態を経て、ようやく症状が出てきます。しかし、そのときにはもう治しようがないと言います。

そのため、発症の前段階で異変を発見して予防治療を行なうことが何よりも大事になるとのこと。その具体的な方法としては、脳をMRIで撮影し、VSRADという診断支援ソフトで脳の萎縮度合いを解析する検査を受け、状況に応じてサプリメントを服用してもらいます。 

VSRADのはたらきは、脳をボクセルという2ミリ立法単位ごとに区切って、
その中の灰白質の分量を計測するというもの。その上で、アルツハイマー病でよく侵される脳内の箇所、とくに海馬傍回(かいばぼうかい)、海馬、扁桃といった内側側頭部の萎縮度合いを、「Zスコア」という数値に表します。

Zスコアは、以下の4段階に区分されます。
0~1:脳の萎縮がほとんど見られない正常範囲
1~2:萎縮がやや見られるMCI(軽度認知障害)の段階
2~3:アルツハイマー病が疑われる
3以上:重度のアルツハイマー病であることが強く疑われる
いずれにしても、2を超えたらアルツハイマー病が疑われるわけですからそのときは専門医の総合的な診察が必要になるようです。

ただ、診断を下されたのでは遅すぎるのがアルツハイマー病という不治の病の怖いところです。重要なのは、1を過ぎた段階で予防治療に入ること。アルツハイマー病にはなっていないが、その兆候が始まったMCIの段階で予防治療に入ることだと、牧田先生は述べています。

さて、VSRADで自分の脳の状態がわかったら次のフェーズです。対抗手段を考えなくてはなりません。それが「イチョウ葉エキス」というサプリメントの摂取ということです。

牧田先生は、クリニックを訪れるアルツハイマー病予防に積極的な患者さんのZスコアが1を超えた場合に、アルツハイマー病の予防効果があることが確認されている「イチョウ葉エキス」のサプリメントを飲んでもらうようにしています。

具体的には、次のように対処しているそうです。

 Zスコアが0~1未満なら一応安心ですが、予防を希望する患者さんには、0・5を超えたら少量(朝のみ2錠)の服用を開始してもらいます。
 1以上になったら必ず服用。量も多めに、朝食後と昼食後に2錠ずつの計4錠飲んでもらいます。このサプリメントには脳の血流を改善する作用があるので、眠れなくなってしまう可能性を考えて、夕食後は避けてもらっています。
 もし2以上ならば、すぐにアルツハイマー病の専門医に紹介します。そこで確実な診断を受け、必要な治療を受けてもらうことが必須だからです。

『糖尿病専門医だから知っているアルツハイマー病にならない習慣』
(牧田善二/フォレスト出版)

なぜ「イチョウ葉エキス」なのか? 世界中でさまざまな検証が行なわれ、その有効性が認められているようなのですが、そのうちの1つがこちら。

 1997年、ある大学の研究チームが、軽度から重度の認知症(アルツハイマー病と脳血管性認知症)の患者309名を対象に、プラセボ群と、「EGb761」というイチョウ葉エキスのサプリメントを1日120ミリグラム52週間にわたって投与する群に分けて比較しました。
 その結果、プラセボ群に対しEGb761 投与群では、患者の認知力を測定する「ADAS-cog」というスコアが1・4ポイント改善し、患者の行動指数を表す「GERRI」というスコアは0・14ポイント向上したと報告されています。
 また、当時の痴呆症患者に対しても同様の調査研究がいくつか行なわれており、やはりプラセボ群に対してEGb761 投与群では、認知機能の向上が見られたというのです。
 いずれの場合も、6か月から1年にわたる投与であり、その安全性は確認されています。

『糖尿病専門医だから知っているアルツハイマー病にならない習慣』
(牧田善二/フォレスト出版)

こうした信頼のおける研究論文を精査した上で、牧田先生は自分の患者さんにもイチョウ葉エキスをすすめるようになったとのことです。およそ20年にわたりイチョウ葉エキスをすすめてきて、その効果を心底実感しているとお話されています。このような経緯で、先に取り上げた事例のAさんもアルツハイマー病から遠ざかることができたわけですね。

そのほか、さまざま市販されているイチョウ葉エキスの厳選方法やVSRAD検査の実際について、もっと詳しく本書で紹介されています。気になった方はぜひお読みになってください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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