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知らないうちに進化している生理用品:日本&アメリカ編

こんにちは!NY州認定エステティシャン/formachika代表CHIKAです。

今回シェアしたいのは、経験上みてきた生理製品の進化について、です。

最近の生理用ナプキンには、日本でも本当いろいろな種類が存在していて、驚かされる。一般的なナプキンやタンポンをベースに、そこからオーガニックコットン素材を表面だけ使っていたり、体に優しいものが増えている。

今年2023年にフロリダに行く機会があった。その時、アメリカのナチュラルフーズマーケット"Whole Foods"では、日本よりもさらに進化しているのを感じた。私自身がアメリカで生活していた2000年代とは比べ物にならないくらい、なんなら国が違うんじゃないか?くらい進化していた。当時のアメリカの生理用品といえば、社会問題になるくらい体に悪い化学物質を使用して作られていたし、それによって生理中の経血の量が増えて儲けているんじゃないか、という噂も出ていたほど。それらを声を出して訴え続けたことが結果として今の状態になっているのではないか?とも感じた。


具体的にいうと、生理用品に使用されているコットンは大抵いわゆる漂白剤などが使用されていて、経皮吸収率(※1参照)が腕を1とすると約50倍あると言われる陰部に直接、その化学物質が吸収されてしまう危険性があるので、大問題で、それによって実は生理痛が起きていたり、経血の量が増えている場合もある。

それらをちゃんと問題視するようになった現代は、アメリカでも100%ではないけれど、少なからず皮膚に当たる部分に関しては、オーガニックコットンを使用したり、体に優しい素材が使われるのが主流になっていた。また、竹を使った素材や、タンポンももちろん直接陰部に入れるわけなので素材は徹底されていて、しかもいわゆるオーガニック系や体に優しい系の商品にありがちな「使いにくさ」もしっかりクリアしている。


タンポンで言えば、アプリケーターと言われる部分に関しても紙素材にしてしまうと実は使いにくいが、そこはプラントベースのプラスチックになっていて、経血がついても出し入れしやすくなっている。

これまで過去に日本で使ったことのあった体に優しいタンポンは、アプリケーターまでもが紙だったりしたのだけれど、正直隠部にダンボールっぽい素材のものを入れるのは痛い。痛いし、入れるのが嫌になる。なのでアメリカで売られていたオーガニックタンポンは、そこも好感度が高かった。やっぱり使いやすくなければ、結局は選べないし使えないのが人間だと思う。


それともう一つ大きな変化でいうと、デザインが可愛くなっていること。日本の生理用品は、「ザ・生理用品」っぽいデザインだけれど、アメリカの商品は、お菓子かな?アイスかな?と思うようなポップな感じが見受けられた。個人的にはその方が選びやすいし、買いたくなる気がした。生理に対してネガティブなイメージを持ちがちなだけに、そこに明るさや可愛さがあるとメンタル的にもいいのでは?とそれらのデザインを見て感じた。


日本だと、ムーンナプキンとか、いわゆる布ナプキンは理想だけど勇気がいる・・・という段階の時に布ナプキン的ナプキンがある。要は、使い方は通常のナプキンと一緒なのだけれど、素材は布ナプよりで、かつ吸収も一般のテクノロジーが使われていない構造なので、しっかりと経血コントロールをする練習にもなるもの。練習すればいわゆる垂れ流し状態ではなくなるので、骨盤底筋を鍛えることにもつながるし、体の機能が衰えないので一石二鳥、とも言える。それができるようになっていると、外出先でも安心できるし、やっぱり付け心地は安心する。

女性の体の構造が機能するように整えて解決していく方法と、社会側が女性の問題をより解決できやすいようにテクノロジーでサポートする方法がいまや存在していて、どちらも重要だと思う。

最近でこそ、【フェムテック】という言葉が出てきて、私の感覚ではほんの数年前に比べたら随分と浸透している言葉に感じる。ちなみにフェムテックとは、female(女性)とtechnology(テクノロジー)を掛け合わせた造語で、女性の健康問題をテクノロジーで解決する商品やサービスのことを示す。
つまり、一昔前に比べて、女性が「性」の問題を声にあげやすくなった社会になってきた、とも言える。

ただ一つだけ気をつけたいことがある。
変化して、進化している社会になってきても、自分自身が何も知ろうとしなかったり、試してみてみないことには、何も変わらない。
情報はどれが正しいとか、何が自分に合っているか、までは教えてくれないし、それこそ、選択肢が本当はあるのに選ばないでいるならば、社会が進化しても変化していないのと同じことになる。

だから、「生理」をただ嫌がるのではなくて、どう付き合っていくのか、を考えるきっかけになってもらえたら、と思う。
人生の大半は、毎月やってくる生理を快適に過ごせるかどうか、は人生を左右する、と言っても過言ではないと思うから。

新しいからいいわけでもないし、便利なら自分に合っているわけでもないので、自分の感覚でちゃんと選ぶ。それを徹底してほしいと思う。そしてそれは年齢とか環境によっても変わっていくものだから。自分とずっと対話していきながら、選んでいける社会にせっかくいるのなら、見つめてみてあげてほしいと思うのです。


※今回2023年10月、東京ビックサイトでもフェムテックの展示会が開催されていて、色々と新しい情報とともに考えさせられることもあったので、また改めてシェアしたいと思います

※1:経皮吸収について
https://www.em-seikatsu.co.jp/contents/reading/detail.php?id=54


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