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コンサル業界の転職事情(総合系ファーム編)③


自己紹介

こんにちは、私は40代後半の経営コンサルタントで、15年以上の経験があります。私の専門分野は業務改善で、多くの企業に高い価値を提供できる自信があります。しかし、新たな挑戦を求めて転職活動を始めました。今回転職活動を実際に行なって肌で感じたコンサル業界の転職事情について、大手総合系ファームに絞ってお伝えする3回目になります。

1回目、2回目の内容はこちらから確認できます。

総合系ファームの転職市場の概況についてまとめます。

40代の採用ハードルは極めて高かった

総合系ファームが求めるスキル・経験は年齢が上がるほど高くなると言えます。そのため、ずっと総合系でキャリアを積んでいる方は別ですが、そうでないとハードルは極めて高いというのが実情ではないかと感じました。

それは具体的には以下のようなところから伺えました。

総合系ファームでのマネージャー以上の経験
即戦力であることが期待されるので、過去に総合系ファームでのマネージャー以上の経験、もしくは同等の経験が求められました。具体的には、以下のものです。

大手企業のアカウントを担当した経験
大手企業と日常の接点を持ち、クライアントのニーズを把握し、プロジェクトを提案・受注できる。大手というと年商数千億円規模以上の企業で、一部の拠点ではなく、全社、少なくても事業部をターゲットにコミュニケーションをとっていることを求めていました。

クライアントのニーズに応じたプロジェクトを組成できる力
自分の得意領域だけでなく、未知の領域であっても社内の専門家を見つけ出し、協力を仰ぎ、クライアントと繋げ、プロジェクトを受注することが求められました。

プロジェクトの提案・受注ができる力
提案先のレイヤーは様々のようですが、事業部長レベルと定期的に会話でき、このレイヤーからプロジェクトを受注できることが求められました。

大規模プロジェクトをプロマネとしてデリバリーできる力
プロマネとしてのデリバリーは当然で、大規模プロジェクトのプロマネができることが求められました。

高レベルでのセリングスキル
セリング(プロジェクトを受注できること)のスキルが高レベルで求められます。具体的には先に書いたように、大手企業の新規アカウントのドアオープン、経営層のニーズ把握とプロジェクトの提案、そして受注といったところです。

自分でチームを立ち上げられる武器
入社して社内での自分のポジションを確保できることが求められます。イメージとしては自分の得意領域でチームを作れることです。特定のソリューションの経験が豊富などの特徴あるコンサルタント、専門家として認められるコンサルタントが求められていました。

結論:総合系のキャリアを望むなら早い段階で

以上が、総合系ファームの転職事情です。結論としては、40代でマネージャー以上での総合ファームへの転職はハードルが極めて高いと感じます。求められるスペックを満たすためには総合系ファームでキャリアを積んでいないと難しいと感じるためです。

これらを踏まえると、総合系コンサルファームでのキャリアを望んでいる方は遅くても30代半ばくらいまでに転職されるのが良いのではないでしょうか。

総合系ファームは若手の未経験者に対して広く門戸を広げています。であれば、最も良いのは20代のうちに転職し、総合系ファームでキャリアを積み、マネージャー以上になるやり方が一番良いと思います。

一方で、コンタクトのキャリアをブティックファームやコンサルベンチャーで歩み始めた方は、社内で早めにマネージャー以上まで昇格し、その後、遅くても30代半ばまでに総合系ファームへ転職すると良いと思います。30代であれば、マネージャーであってもまだ要求されるスキル・経験はそこまで難易度が高くないです。

40代以上が総合系ファームへの転職を成功させるのは、レアだけど、ニーズが高い(AI系のスキル・経験が今だと該当すると思います)領域の専門家としての一点突破かな、と思います。スキルが魅力的であれば他の要素に目をつぶっても採用される可能性はあると思います。

いずれにしても自分がどういうキャリアを歩みたいか、を明確にした上で、狙ってキャリアデザインしないといけない、ということだと思います。

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