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生活に溶けて、優しく使い果たされたい。消費されたい服です。


10年着れる、一生モノの良さも充分すぎるほど知っているからこそ
「優しく消費される服」を作りたいとずっと思っている。

消費は悪い言葉に捉えられることがほとんだだが
僕は全てが悪ではないと思う。
消費の入口を変えてあげればいいのだ。

僕は一生大切に着てくださいとは言わない。
人の好みは変わるし、むしろ変わらないことのほうが怖い。
そして着なくなったものを誰かにバトンパスするのは美しい。

デザインの定義や難しいことはわからないが
一型一型、生活に溶けていく意味を持って生まれている服だからこそ
使い果たされていい。


袖を通した瞬間や
誰かに褒められて新しい自分を見つけた瞬間、
この服たちが手渡った人たちに見せた景色や感情、
それらがゆっくりと服を着なくなったあとも
暮らしや消費に対する考えや行動に影響を与えるのを知っている。
良い服は、使い果たされてこそ良い服になれる。

そんな服が作れたら一生着ないで大切にしている服
と同じくらい素晴らしいことだ

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