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"物の向こう" や "ストーリー" 重視の時代の終焉?

大量生量大量消費の時代から関東大震災を経て

「量より質」という価値観が育ち、現在ではただ物を消費するだけではなく、その向こう側にある背景や物語に愛着を持つという考えが一般的になりました。

私自身も生産者の思いや現場の風景が見えることでより商品に対しても愛着を感じますしそういう発信をすることが正しいことだと当たり前のように感じています。

ただ、最近では色々な場面であまりにも「ストーリーや背景推し」の見せ方が多すぎて少し気疲れもします。

インスタントラーメンだって、ファミチキだって、食べたくなるときはあるしなんだかんだ生活に必要なんです。

そんなことを漠然と考えていたときに見た記事がこちらです。

" 2017年は「ストーリー」型マーケティング終焉の年に "
https://forbesjapan.com/articles/detail/19051

長いのですっごく要約すると

1. 「世界の誕生から2003年までに人類が発した一言一句」の情報量が現代でも2,3時間でやりとりされてる、つまりすんごい情報量

2. 今やあなたのブランドやサービスのストーリーはスクロールされていってしまう。ここで大事になるのはストーリーを超えた哲学

→ ここは非常に納得。今はとりあえず物語化したり背景を見せてますブランディングが多い。

3. パタゴニアがやっていること

「ストーリーテリングでも、マーケティングでもない。同社は大きな使命感を持ち、それを深く信じて、今後取るべき行動について自社のコミュニティーと共通の認識を持っている。コンテンツに注力する代わりに、コミュニティーにコンテクスト(文脈)を与えてそこに意義を見出させ、ブランドだけでは闘えない大きな問題に対して、次世代や社会のために行動を起こすよう促している。」

→ つまり、ブランドとして哲学や思想を持ち、コミュニティに意義を持たせて社会のために行動を起こしていくことが必要

4. "ナラティブ"という価値観

→ ストーリーには始まりと中間部、終わりがあり、自己完結型だ。一方ナラティブは開放型で、結果は定まっておらず、これから決定される。ストーリーは、それを語る『私』や他の人々に関することで、『あなた』の話ではない。それに対し、ナラティブの結論はあなたの決断や行動によって変わる。ナラティブの結果を決めるのはあなただ」

5.全てのブランドはパタゴニアのようにより高い理想を追求し、ただのブランドストーリーを語るのではなく、商品やサービスを提供するコミュニティーに好ましい真の変化を起こすことだ。

2017年の記事ですが、今読み返すとゾクッとしました。

もちろん、自分が作るサービスを提供するコミュニティーに好ましい変化を起こすことができるのであればストーリーや物の向こう側を伝えるというのは一つの手段です。

しかし売り上げをあげるための目先の手段として使われていることもある気がします。

その目利きとして受け取り側もそのサービスの「本質」を見極めていきたいですね。


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