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えがったなぁ風呂。
ここは稲荷町の寿湯。
都会のど真ん中、隣はタワマン、時刻は0時半、外気浴。
七福神のようなおじさまが気持ちよさそうに目を閉じている。
その体から立ち上る湯気をぼんやりとながめていた。

私有とは、公衆とは、なんだろうか。

銭湯は閉業への一途を辿る。これは経済的淘汰。
祭りも無くなっていく。これは文化的淘汰。
人間もどんどん減っていっている。これは遺伝子的淘汰。
淘汰を起こさせる構造がある一方で僕らは淘汰を恐れる。

抗いたい。
何かをみんなで少しずつ支える共助的で、依存でない、自律共生的なあり方を模索できないだろうか。
多分それがメインストリームになることはなくても、周縁に点在する余白でなら、できるんじゃなかろうか。

はたと気づけば湯気の元は消えていた。

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