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ホワイトデーの経験

会社員を辞める前の一回か二回、バレンタインにチョコレートを後輩女子からもらったことがあります。友チョコという言葉をチラホラと聞くようになった頃でしょうか。その頃は、高校生とか若い女の子達の間で、そういう行事に変化してきているらしいと情報番組で聞いて、「時代も変わってきたなあ」なんて思っていたおばちゃんの私。なので、自分がよもや受け取る立場になるなんて思いもしていなくて、最初はとっても驚きました。
バレンタインの日、紙袋を見ればすぐそれと分かるお高いチョコを携えて、しずしずとデスクの横にやって来た後輩。すぐに何が起こるのか把握したものの、ちょっと「!?」と思いましたよね。まだ世の中に友チョコが浸透していない時だったからなのか、後輩がなんだか照れ臭そうに渡してくるから、私も「え!私に?あ、ありがとう」なんてドギマギ嬉し恥ずかしという感じでした。多分、友チョコってもっと気軽なものだと想像するんだけど、初めてのことで後輩も先輩(私)も慣れていなくて、今思い出しても、こそばゆい感じがします。
そして、喜んだのも束の間、「そ、そうだ!ホワイトデーというものがあるんだった!」と、お返しのミッションがあることをちゃんと頭にインプットした私。

バレンタインにチョコをあげて終わりと思っていたのが、3月になったらまたホワイトデーのためにデパートへ行くことになりました。受け取ったチョコよりはいいものをお返しせねばと、貰ったブランドをチラリとチェックすることも忘れず。プレゼントを選ぶのは時間がかかっても好きだし、イベントとして楽しいことなんだけど、立派なものをくれちゃって…。自分がお返しを受け取る立場だと、日頃の感謝の印で渡したものにお返しなんて要らないぐらいと思っていたけど、実際チョコを後輩から貰ってみるとそうもいかないって考えになり、しかも、女子の先輩として「分かってますね〜」と思われる一品をなんて、ミエだか意地だかみたいなものも出ちゃったんですよね。逆の立場になってみて初めて実感するホワイトデーの悲喜交々でした。
後輩の気持ちは嬉しかったけれど、これがもし毎年続いてたらどうだろうと考えると、ある時点で「持ち寄りにしましょ」って提案したかなあ。お返しのあることって、双方が負担なくイベントを楽しめる配慮が大事だよねっていう事を学んだのでした。

今日も読んでくださってありがとうございました。
Air Mezzanine さん、可愛いイラストお借りしました。有難うございます!


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