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東急ハンズ梅田のクラフトコーラヴィレッジでほぼ全て試飲してみた

クラフトコーラという飲み物、みなさんご存知だろうか?
最近巷で話題になっているクラフトコーラ。テレビやラジオでそのワードを耳にする機会も増えている。
我々、ハレマチフジイデラがプロデュースした『フジコーラ』もその内のひとつ。
そのフジコーラも並ぶ、クラフトコーラの祭典とも呼べるイベント「クラフトコーラヴィレッジ」が東急ハンズ梅田店にて開催された。

クラフトコーラヴィレッジとは

これまでに有明ガーデン、二子玉川 蔦屋家電などで開催されてきたこのイベント。東急ハンズ梅田店では5月31日~6月19日の間にも開催されており、今回(7月12日〜8月1日)は2回目の実施となる。
毎度、数十種類のクラフトコーラメーカーが出品しているようだが、今回は全国各地から44種類のクラフトコーラが集まった。
日時限定でオリジナルのクラフトコーラが作れるワークショップが開かれていたり、土日限定で試飲会も実施していた。

試飲レポ

そういうわけで最終週の土曜、試飲スタッフとしてお手伝いがてら、ほぼ全てのクラフトコーラを試飲させてもらった。
ここからは私個人の嗜好と偏見にまみれたコメントで紹介しよう。

(左から)Mellow Cola、おにみみコーラ、薩摩クラフトコーラ、CHOICE COLA、UMAMI COLA、カカオ生コーラ、瀬戸内三豊コーラ、知多コーラ、出雲SPICE LAB.(こどもコーラ、クラフトコーラ)

Mellow Cola(東京都)

カタカナのフォントがレトロシックで目を引く。マカやガラナが入っているからかエナジードリンクっぽさを感じた。バニラビーンズも入っていて、なんだか(もう大人だけど)大人になった気分。

おにみみコーラ(奈良県)

薬剤師さんが作られたコーラで、季節ごとに味が違うらしい。ぎゅっと濃縮されているので8~10倍希釈がおすすめだとか。ラベルもポップも手作り感満載で子ども心がくすぐられる。試飲、濃かったからか甘めに感じた。

薩摩クラフトコーラ(鹿児島県)

月桃とはまた珍しい。奥行のある風味。そしてなんといってもバタフライピーが入っているから青い! レモンを入れると色が変化するなんて。味覚だけでなく視覚でも楽しめるとは、ぜひ透明のグラスで飲んでいただきたい。

CHOICE COLA(大阪府)

柑橘類が入っているもののビターでやや苦みを感じる。決して不快ではなく、果物の皮の苦みのような――そう、これは大人の味だ。心斎橋のバーテンさんが考案されたこのコーラ。お酒で割ったらおいしさ倍増の予感。

UMAMI COLA(東京都)

麴甘酒がベースで、変わり種だがおそらくこの世で一番カラダにやさしいコーラ。飲む点滴とはまさにこのこと。甘酒好きもクラフトコーラ好きも虜にしてしまいそうな、クラフトコーラ沼の境地。

カカオ生コーラ(京都府)

柑橘が爽やかながらも、ややビターなお味。最大の特徴はチョコレートの風味がふんわり香ること。カカオとクラフトコーラの相性は最高かつ最強だった。バニラアイスにデザートソースとして添えたら天国が見えそう。

瀬戸内三豊コーラ(香川県)

さすが瀬戸内。みかんのフレーバーが穏やかな風と自然を感じさせる。包装紙のデザインも印象的でおしゃれ。”地域課題に取り組む魅力的なチャレンジを伝えるローカルコミュニケーションドリンク”には感銘を受けるしかない。

知多コーラ(愛知県)

さわやかな柑橘の香りが鼻に抜ける。すっきりと頭が冴えるような感覚。とはいえ酸味がキツすぎず、まろやかな口当たり。知多半島から海を眺めつつこのコーラを飲んだらクジラにも出会えそうな気がする。

出雲SPICE LAB.(島根県)

これぞクラフトコーラというお味の『クラフトコーラ』、すっきりしてクセのない『こどもコーラ』。どちらも優しい大地に包み込まれるような気分になった。今度はぜひ、展開されている『コーヒーコーラ』も試してみたい。

(左から)ノウカコーラ(ノウカコーラ、Blueノウカコーラ)、北摂コーラ、 YATAコーラ、 オリエンタルコーラ、 ベッピンコーラ、 フジコーラ、 ラバブルコーラ、 イセカルダモンコーラ、 横浜クラフトコーラ

ノウカコーラ(新潟県)

辛子菜の種にクロモジと珍しい素材が入っているものの、クセや辛味はなくさわやかなお味。『Blueノウカコーラ』はバタフライピーが入っているので鮮やかな青色。こちらはノーマルよりもやや甘め。

北摂スパイスコーラ(大阪府)

ザ・スパイシー! 箕面のスパイス料理専門店で作られたこのコーラ、さすが”飲むスパイス革命”と謳われるだけある。こだわり抜かれたスパイスはもちろん、箕面の実生ゆずがこれでもかというほどふんだんに使われている。

YATAコーラ(山形県)

どことなくエスニックを感じるお味。これはぜひ牛乳割りにしてチャイ風で楽しんでみたい。八咫烏にあやかって名付けられたそうだが、ロゴデザインも洗練されていてカッコいい。出羽三山の偉大さを感じさせる。

オリエンタルコーラ(福岡県)

スパイスカレー屋さんが作った薬膳クラフトコーラ。薬膳とか言われたらもう飲むしかない。ラベルからオリエンタル感が出ててコレクションしたくなるデザイン。あとたぶん絶対気のせいだけど梅っぽい味がした。

ベッピンコーラ(栃木県)

ハトムギの香ばしさと甘みを感じる。ベッピンコーラが生まれた小山市はハトムギの一大生産地だそう。スパイス感も抑えめで飲みやすい。こりゃあ毎日飲んでればベッピンさんになれるのではないだろうか。

フジコーラ(大阪府)

我らがフジコーラ。藤井寺生まれだからフジコーラという安易なネーミングだが、南河内名産のいちじくと地元発祥の道明寺粉を使用するという地元愛にあふれている。甘めで駄菓子のコーラ飴を思い出す味。いちじくがそのまま入っているので、つぶつぶした食感も楽しめる。ちなみにラベルとリーフレットのデザインは旧・藤井寺球場からインスピレーションを受けた。

ラバブルコーラ(神奈川県)

こくこくと喉を鳴らして飲みたくなる。糖にこだわっていて、低GI値の甜菜糖やアガベシロップが使われているそうな。ラベルのフレンチブルドッグがこっちを見てくる。色味もレトロでアメリカンっぽくてかわいい。

イセカルダモンコーラ(三重県)

さわやかでハーブような香り漂うコーラ。三重県産マイヤーレモンが使われていて、フレッシュながらも上品さを感じるお味。白いパラソルの下、ラタンチェアでくつろぎながら洋風庭園を眺めている画が浮かんだ。

横浜クラフトコーラ(神奈川県)

柑橘のさっぱりしたフレーバーで飲みやすい。湘南ゴールドという神奈川県産のオレンジが使われているのが特徴。『コークハイ専用クラフトコーラ』と、コークハイ好きにぴったりのラインナップも展開されている。

(左から)紺金コーラ、芥川コーク、アカガミコーラ、日々乃コーラ、キヌヤマコーラ、キハダコーラ、Meimetsu、AWAトクシマコーラ、パーティータイム、クラフトジンジャーコーラ

紺金コーラ(群馬県)

ラベルのふくろうさんが金色でおしゃれ。ライムの風味が爽やかですっきり。夏のめちゃくちゃ暑い時に強炭酸で割って、クゥ〜ッ!を感じたい。ほとばしる青春が脳裏を駆け巡った。

芥川コーク(大阪府)

高槻のタルト屋さんが開発された、クラフトコーラ好きなオーナーが作ったクラフトコーラ。愛を感じる。自家製カラメルシロップが入っているのがミソ。イラストもポップでかわいいんだな~。

アカガミコーラ(神奈川県)

鮮やかな赤色がまばゆいフルーティーなコーラ。グレープフルーツルビーとハイビスカスが南国を思わせる。ここは梅田なのか、そもそも日本なのか?ちなみに製造された方はバリスタでトークの面白い赤髪のお兄さん。

日々乃コーラ(大阪府)

いい感じの濃さと口当たりで王道を感じた。クラフトコーラってこういうことなんだ。グラスもカードも、デザインが全部かっちょいい。公式LINEで料理レシピも配信してるらしい。参考にさせてもらおう。

キヌヤマコーラ(兵庫県)

漢字で書くと絹山香良。香良と書いてコーラと読むそのセンスに脱帽、と調べたら絹山も香良も兵庫の地名なのね。これはこの地でコーラをつくるのは運命としか言いようがない。心なしか絹のような滑らかさを感じるお味。

キハダコーラ(奈良県)

伝説の胃腸薬・陀羅尼助をモチーフにしただけあってクセが強い。そして酸っぱい。酢の物が苦手な私にとっては酸っぱいしかなかった。が、好きな人にはすんごい刺さるであろう一品。一度は飲んでみた方がいい。

Meimetsu(千葉県)

後味でほのかに金木犀の香りがするコーラ。ちょっとノスタルジーな気持ちになったので、ひぐらしが鳴く夕暮れにぬるい風が吹いて、グラスの中の氷が音を立てて溶ける――。そんな夏の終わりに飲んだらたぶん泣く。

AWAトクシマコーラ(徳島県)

徳島のすだち、ゆず、ゆこう(柚香)でさっぱりした味。が、最後の最後に阿波晩茶の香ばしくも芳しい風味が広がる。いつまでも口の中の空気をぱくぱくさせて余韻を味わいたい奥深さがあった。

パーティータイム(鹿児島県)

みかんの風味がしっかり届く。頭の中で自転車を漕いでいる高校生が眩しい。その笑顔が青空になんと映えることか。弾けるような夏の海にぴったりなフレーバー。展開されているアパレルグッズがどストライクに好き。

クラフトジンジャーコーラ(広島県)

果たしてこれはコーラなのか。そう思わせるほどの生姜感で生姜飴を彷彿とさせる。冬場、レモンスライスを浮かべたお湯割りを差し出されたらもうそれだけで身も心もポカポカになって、受験勉強も頑張れちゃうね。

Moto Cola(兵庫県)

テレビ出演の影響もあり早々に売り切れていたコーラ。試飲用のシロップがあったので飲んでみると、なるほどこれは大人気なのも頷ける。スパイス感が控えめで飲みやすい。ちなみにMoto Colaの製造者さんと一緒に試飲コーナーに立っていたのだが、気さくな方でクラフトコーラの知識も半端なく深い。こだわりのラベルも手作業なのだそう。勉強になりました。

今回試飲したクラフトコーラたち(一部除く)

試飲レポまとめ

残念ながら、『屋久島1000年コーラ』『COLAND』『埼玉クラフトコーラ1/63』『伊良コーラ』の4点の試飲ができなかった。(買って持ち帰ろうにも軍資金が足りなかった)こちらも次の機会があればぜひ試してみたい。

今回、29社31種類ものクラフトコーラを試飲してみて思った。どのクラフトコーラも個性があって、当たり前だけどまったく同じものなんて無いんだと。
使われている素材ひとつひとつにこだわりとストーリーがあって、クラフトコーラって想像以上に奥深い

試飲を希望するお客さんからよく「おすすめありますか?」「人気はどれですか?」と聞かれたが、正直どれもおすすめとしか言いようがなかった。
だってそれぞれ全く違うんだもの!
「クラフトコーラは初めて」「柑橘系が好き」「スパイス感がほしい」などなど、クラフトコーラへの慣れ具合や好みによっておすすめが違うので、こういった試飲会ではぜひ自分の好みを伝えてほしい。


とはいえ、試飲スタッフがすべてのコーラに精通しているとは限らない(私も今回までほとんどのクラフトコーラの味を知らなかった)ので、自力でクラフトコーラを試してみたい方のために、僭越ながら試飲したクラフトコーラをジャンル別に分けてみようと思う。

勝手にジャンル別おすすめクラフトコーラ

以下は私の勝手なイメージで割り当てており、メーカーさんの意図する内容とは異なっている場合があること念頭に、あくまで参考程度に見てほしい。(すべて順不同)

クラフトコーラ初心者向け

大手飲料メーカーのコーラとは全く違う味がするクラフトコーラ。初めての人はそのギャップに驚いてしまうことも。そんな人でも飲みやすい正統派クラフトコーラ。

  • 出雲SPICE LAB. クラフトコーラ

  • キヌヤマコーラ

  • 日々乃コーラ

  • ノウカコーラ

  • Moto Cola


柑橘系が好きな人向け

クラフトコーラには柑橘がよく合う。レモン、ライム、オレンジなど。それぞれご当地の柑橘が入っているのでその違いを楽しめるところも面白い。

▽さっぱり:レモン、ライム系

  • 紺金コーラ

  • AWAトクシマコーラ

  • 知多コーラ

  • 横浜クラフトコーラ

▽あまい:みかん系

  • 瀬戸内三豊コーラ

  • パーティータイム


スパイスが好きな人向け

クラフトコーラといえば何といってもスパイス! もしかしたらコーラじゃなくてカレーなんじゃなかろうか。そんな錯覚をしてしまうかもしれない。

  • 北摂コーラ

  • 芥川コーク

  • オリエンタルコーラ

  • YATAコーラ

  • イセカルダモンコーラ


青春-アオハル-を感じたい人向け

夏。きらめく海、まぶしい太陽、雲一つない青空。あの日感じた胸の高鳴りは、きっと幻なんかじゃない。

  • 紺金コーラ

  • パーティータイム


大人の階段を上りたい人向け

ダウンライトに照らされたバーカウンター。舌の上、ほのかに残る苦みがあの頃の記憶と胸の痛みを思い出させる。

  • Mellow Cola

  • CHOICE COLA

  • カカオ生コーラ


普通じゃ満足できない人向け

クラフトコーラってあれでしょ。スパイスと柑橘とすっきりした飲み心地のやつでしょ。それはじゅうぶん堪能しましたので。そんなあなたには斬新な食感と風味香るクラフトコーラをぜひ。

  • UMAMI COLA

  • キハダコーラ

  • カカオ生コーラ

  • フジコーラ

  • Meimetsu


最後に

今回ご紹介したクラフトコーラ以外にも、全国各地にはたくさんのクラフトコーラが存在している。今や大手飲料メーカーも参入してきたクラフトコーラ業界。きっとあなたにベストマッチなクラフトコーラが見つかるはず。
たとえ見つからなくても、クラフトコーラはその名の通り、自分で作ることができる。オリジナルのクラフトコーラを作り、ソーダだけでなく様々な割り材と合わせることで、あなたのお気に入りクラフトコーラが完成すること間違いなし。
割り材・割合・使い方によってさまざまな表情を見せるクラフトコーラ。
まだ体感していない人は、ぜひこのムーブメントに乗っかってほしい。

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