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#92 命 x 言葉を語る

命が限られた人間の言葉は美しい


余命を宣告された人の言葉は

その一言一言が生きていることの意味を持ち

深く人の心に突き刺さる


期限があって初めて

何かを伝えること

何かをこの世界に残すこと

人は言葉の意味を知る


SNSで垂れ流しのように

溢れかえった言葉は


今日の空が落としていった

濁った川の流れのように


誰かの心を決壊させて

誰かの命を奪っていく


だからこそ


言葉に制限を加える


そうした時に何で制限するか?



言葉を制限する


君ならどんなことが思い浮かぶだろうか?


SNSなら何文字書こうが長文だろうが

無料で使えてしまうわけだ


だったら言葉に「お金」という制限をかけたらどうなる?


実はそういうサービスがもう存在している


一文字を5円で購入して

相手に思いを届ける


「レターポット」というサービス


聞いたことはあるだろうか?


誰かに思いを届ける時に

言葉が有限だったとしたら


一文字が5円なら

一文字一文字を大切に使おうって

思うわけじゃないですか


「ありがとう」なら5✖️5で25円

「ありがとうございます」5✖️10で50円


同じ気持ちでも25円の差が生まれる


僕だったら「ございます」を

別の言葉に利用しようと思う


何が言いたいのか?


別に25円損する得する

そう言った話がしたいわけじゃなくて


言葉に「お金」という制限を加えることによって

言葉の重みが一気に代わったと思いませんか?


自分に使える文字があといくつあるのか?


そう感じたとき

あなたは自分の言葉を

初めて吟味して使おうって思うはずです


レターポットの説明を少しします


最初に文字を購入する

購入した文字であなたは誰かにメッセージを送る


そのメッセージを受け取った人は

届いた文字を今度また違う誰かに送ることができる


だからいろんな人に感謝される人間の元には

常に感謝の文字が届けられる


その人は他の誰よりも感謝の言葉を持っているので

また違う誰かに感謝の言葉を送ることができる



これも実はブロックチェーンの技術を使った

トークン(代用通貨)なわけです


レターポットというサービスを利用する

トークンエコノミー


多分気になるところは

お金を文字に変えて

文字をお金には変えられるのか?


答えは変えられません


技術的には可能ですが

そもそもレターポットの思想が違います


もしこれが変えられるものであったら

ただの仮想通貨と変わりません


その辺の考え方は

お金を基準にすると

なかなか受け難いサービスです


実際にこのサービスが広まっていないのも

やっぱりお金を基準にものを考えた時に


文字をわざわざお金に変える?

何言ってんの?

言葉なんてタダじゃん


そう言って仕舞えばそれまでの話



最初の言葉に戻ります


命が限られた人間の言葉は美しい


もしも自分の命がわずかで

残された言葉もなくて


神様がチャンスをくれて

文字を購入することを許してくれたなら


たった5文字の「ありがとう」を

あなたはいくらで買うだろうか?








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