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メルカリから、フリースタンダードに入社しました。

はじめに

こんにちは、Free Standard株式会社(略称:フリスタ)の鈴木悠介と申します。2023年10月に入社したばかりの新人ですが、前職のメルカリからフリスタに移る意思決定をした経緯と、今後の挑戦について書きました。
読んだ方に、少しでも「お、フリスタって面白そうじゃん!」と、興味を持っていただけたら嬉しいです。


フリスタについて

フリスタのMission

本題に入る前に、フリスタについて少しご紹介させてください。
フリスタは、「新たな消費のフリースタンダードを創造する」をミッションに、あらゆるブランドが「リコマース」をかんたんに導入できるようにするサービス「Retailor(リテーラー)」を提供している、創業3期目のスタートアップです。

ブランド主導のサーキュラーエコノミーを可能にするリコマース

リコマースは、大量生産・大量消費・大量廃棄を前提とした売り切り型のバリューチェーン(リニアエコノミー)を、商品寿命が長い高品質な製品を最適量で生産し繰り返し利用することを前提とした、循環型のバリューチェーン(サーキュラーエコノミー)に変革し経済成長と環境負荷軽減の両立を目指す取り組みです。

数年前から海外では、Patagonia(パタゴニア)BALENCIAGA(バレンシアガ)など、多くの有名ブランドが自ら主体となって自社製品の収集を行い、リペア・メンテナンスを行った上で認定リユース品として販売・レンタルを行うサービスを開始し、新たな消費のスタンダードとして活況を呈しています。

ブランドのリコマース導入を可能にするRaaS

しかしながら、新品の企画・製造・販売に最適化された一次流通ブランドにとって、収集・メンテナンス・個品単位の在庫管理など、二次流通ならではのノウハウを自社だけで構築することは非常に高いハードルです。
そのため、海外でリコマースを開始しているブランドのほとんどが、その構築と運営をサポートするResale-as-a-Service(RaaS)のプラットフォーム企業の力を借りてサービスを提供しています。

RaaSのプラットフォーム企業の代表格がTrove(トローブ)です。 Patagonia(パタゴニア)Lululemon(ルルレモン)Levi's(リーバイス)といった錚々たるブランドを顧客に抱え、累計で1.5億ドル(約223億円)の資金調達を行い、拡大を続けています。

フリスタは日本発のRaaSのプラットフォーム企業

フリスタは、日本発のRaaSのプラットフォーム企業として、リコマースサービスの企画からECサイトの構築、サプライチェーンの構築、オペレーションの運営代行まで、ブランドのニーズに合わせて一気通貫でサービスを提供しています。
既にPearly Gatets(パーリーゲイツ)Paraboots(パラブーツ)STAUB(ストウブ)などのブランドが「Retailor(リテーラー)」を導入してリコマースを開始しており、2023年度のグッドデザイン賞スタートアップ大賞を受賞するなど、対外的な評価も得ることができています。
日本でのリコマース市場の盛り上がりは、まだまだこれからですが、今後の導入ブランドも続々と決まり始めており、2024年は日本のリコマース元年になる予感がしています。

フリスタが提供する「Retailor(リテーラー)」の概念図

メルカリからフリスタへ転職した理由

軸はなにか?

「会社というのは一種のプロジェクトで、期限があるもの。」とは、ユニクロの柳井正さんの言葉ですが、私もその通りだと思っています。
会社ごとに、時代背景や事業環境を踏まえた戦略テーマとポジションがあり、それと合致した志を持った人たちが集うのが、会社にとっても個人にとってもあるべき姿だと思います。

メルカリには、RaaSのプラットフォームをつくりたいという志で入社し、直近1年間はRaaSをテーマにした新規事業プロジェクトの責任者として、事業の立ち上げに取り組んでいました。
残念ながらサービスの正式ローンチには至りませんでしたが、素晴らしい仲間と環境に恵まれ、非常にエキサイティングで濃厚な日々を過ごさせていただいた経験は、私の一生の宝物になっています。

担当していたプロジェクトの終了後、以下の三つを軸にして、新たな挑戦の場を探していました。

  1. なにをやるか?(Will・Can・Mustの整合性)

  2. どこでやるか?(ゼロイチで新しい歴史をつくれる環境)

  3. だれとやるか?(信頼できる経営者)

なにをやるか?

「なにをやるか?」で大切にしたことは、Will(志)・Can(得意なこと・好きなこと)・Must(すべきこと)の整合性でした。

私のWill(志)は、『限りある資源を循環させることを通じて、より多くの人々に「自由で豊かな選択肢」を提供できる社会をつくる』ことです。
その手段として、私のCan(得意なこと)でもある、「リユース」という営みを、あたりまえのこと(Standard)にしたいと考えています。

「人生の豊かさ=選択肢の多さ」であるとよく言われますが、リユースには、限りある資源を循環させることを通じて「所得」の壁を下げ、人々の選択肢を拡げる力があります。
私自身も新しい趣味を始めたい、新しいブランドの商品が欲しいと思ったときには、中古品を購入することで、やりたいことを実現してきました。

しかしながら、日本中の至る所に、ブックオフやセカンドストリートなどリユースショップがあり、メルカリやヤフオク!がこれだけ普及した今でも、日本のリユース人口(年に1回以上中古品を売買している人)は、日本の成人人口の4割に過ぎません。
多くの人達にとって、まだまだリユースは非日常で、生活の中であたりまえに行うことにはなっていません。
私はこの大きな要因の一つが、一次流通と二次流通が分断されてしまっていることにあると考えています。
現在の流通の仕組みでは、一次流通を担うプレーヤーは、二次流通から収益やデータを得ることが一切できません。それ故に、一次流通のみで成長していくために、大量に商品を作り、大量に販売し、大量に廃棄することを繰り返さざるを得ない。という、構造的な欠陥が起きてしまっています。

リコマースはこの構造的な欠陥を是正し、一次流通を担うプレーヤーと二次流通を担うプレーヤーが共に手を取り合って、循環型のバリューチェーンをつくるキッカケになり得る営みです。
大手リユース企業のブックオフで経験を積んだ後、革製品ブランドの土屋鞄でリコマースの立ち上げを経験し、メルカリでRaaSをコンセプトにした新規事業の立ち上げを経験した私には、それを自分の手でつくることがMUST(すべきこと)だと考えて、フリスタにジョインすることに決めました。

どこでやるか?

「どこでやるか?」で大切にしたことは、ゼロイチで新しい歴史をつくれる環境か?ということでした。

私はこれまで、ブックオフ、土屋鞄、メルカリと、いずれも市場でNo1シェアを持つ強い既存事業がある環境で、その土台をベースに事業開発に取り組んできました。
いずれも素晴らしい経験でしたが、No1シェアの事業をつくり上げた先人のレガシーがあってこその役割であり、会社そのものを0→1、1→10、10→100へとつくり上げていく経験は未体験の領域でした。

歴史を振り返ると、日本では大体10年周期で新しい消費のスタンダードになるサービスが生まれています。

  • 2004年にZOZOTOWNが登場し、その後の10年間でアパレルをECで買うのがあたりまえになった。

  • 2013年にメルカリが登場し、その後の10年間でフリマアプリで中古品の売り買いをすることがあたりまえになった。

10年後の未来から振り返った時に、『2023年にRetailor(リテーラー)が登場し、その後の10年間で一次流通を担うブランドがリコマースサービスをしているのがあたりまえになった。』と言われるような歴史をつくれる可能性がフリスタにはあります。

いつか先人のように、ゼロから事業と会社をつくり上げていくことに挑戦をしてみたい。そんなことを考えていた中で、私自身の志と合致するリコマースを「本業」とする「スタートアップ」という環境は、私自身の経験をアップデートし、歴史をつくる挑戦をするには最高の環境だと考えて、フリスタにジョインすることに決めました。

小売チャネルの進化の歴史
海外セカンダリーマーケットの進化の歴史

だれとやるか?

「だれとやるか?」で大切にしたことは、信頼できる経営者と近い距離で仕事ができるか?ということでした。

私がフリスタに移ることを本気で考え始めた最初のキッカケは、創業者で代表の張本さんからフリスタの納会(※月に1度社員全員が集まり、『ビジョンや戦略の確認』や『その月の振り返り』『社員の思いを伝え合う』場)に、ゲストとしてお誘いいただいたことでした。

納会の中でフリスタチームの皆さんと交流をさせていただき、張本さんのビジョンと人間的な魅力に感銘を受ける内に、私自身もこのチームに参加しててみたい。と、考えるようになりました。

その後、張本さんと取締役の野村さんから、財務情報も含めたフリスタの現状、提供可能な経済的価値、入社後の期待値について、包み隠さずお話いただき、経営者二人の率直さと誠実さに触れることができました。

このチームであれば、日本発の「RaaSのプラットフォーム企業」を一緒に創り上げることができるかもしれないと考えて、フリスタにジョインすることに決めました。

9月度の納会の様子(全員でキャンプに行きました)

フリスタでのミッション

Retailor(リテーラー)は、0→1の1がようやく形になってきた段階のサービスです。この1を確かなものにし、1→10、10→100に育てていくことが、私のミッションです。
そのために必要なことはなんでもやっていくつもりです。自分で役割を限定せずに、スタートアップならではのスピード感と変化の振れ幅を楽しみながら、市場創造フェーズにあるリコマースのデファクトスタンダードとなる事業の型と会社づくりに貢献していきます。

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました。
フリスタに入社して2週間が経ちましたが、スタートアップならではの一体感と、スピードを感じながら仕事ができることを幸せに感じています。

現在、フリスタでは一緒に働く仲間を募集しています。

Retailor(リテーラー)は、ブランドの自社ECにリコマースの機能を提供するところからスタートしたサービスですが、今後はECに限らず、ブランドの店舗やイベント、百貨店や商業施設などのリテールへのチャネルの拡大、海外進出など、様々な事業機会に溢れています。

しかしながら、次の10年を代表する、「新しい消費のフリースタンダード」を創造するためには、全くメンバーが足りていません。もし、少しでも興味を持ってもらえたら、ぜひ弊社オフィスまで遊びに来てください!

フリスタの現在・未来とみなさんの現在・未来について、カジュアルにお話しできたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。

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